SENCE OF WONDER
初めて知る世界 初めて聞く物語
僕は まだ何も知らない自分に気づく
僕が知っていることはただ一つ
世界は驚きに満ちている
「隣の不思議の国」より
2000年 1月分 2月分 3月分 4月分 5月分 6月分 7月分 8月分 9月分 10月分 11月分 12月分
2001年 1月分 2月分 3月分 4月分 5月分 6月分 7月分 8月分 9月分 10月分 11月分 12月分
2002年 1月分 2月分 3月分 4月分 5月分 6月分 7月分 8月分 9月分 10月分 11月分 12月分
6月4日
「ハサミ男」(殊能将之 講談社文庫)を読む。
美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。
三番目の犠牲者を決め、綿密に調べ上げるが、
自分の手口を真似て殺された彼女の死体を発見する羽目に陥る。
自分以外の人間に、なぜ彼女を殺す必要があるのか。
「ハサミ男」は調査を始める・・・。
というわけで、面白かったです。
久々に作者のミスリードに引っかかった感じ。
本当に面白い作品に対しては、特に語ることはないなぁ。
読め、としか。
ところで、作中”医師”が、”わたし”との会話の中で
さまざまな引用を持ち出してくるのはいいとして、
見ているテレビの中で、事件とは全然関係なく、
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアに触れているシーンが2箇所ある。
これはやっぱり、”正体”に関するだと思っていいんだろうか?
5月19日
「ダブルクロス・リプレイ・オリジン 破滅の剣」(矢野俊策/F.E.A.R. 富士見ドラゴンブック)を読む。
ファルスハーツの養成機関である鷲見学園で訓練を受ける辰巳狛江は
思うように結果が出せず、苦しんでいた。
そんな折、正式なエージェントである春日怜央から接触を受ける。
鷲見学園に潜む裏切り者を捜査するのに手を貸すよう要請されたのだ。
喜んで協力する狛江。
一方その頃、高崎隼人と玉野椿も行方不明者の謎を追って、この学園に潜入していた・・・。
というわけで、TRPG「ダブルクロス」のリプレイ、「偽りの仮面」、「残酷な人形」につづく第3弾。
今回は、ノーマルなUGNチルドレンに加えて、
サプリメント「コントラストサイド」で追加されたFHチルドレンのPCを使用して、
対決の要素を盛り込んだある意味実験的なリプレイ。
実際には、共通の敵を出して初めっから終わりまで協力プレイ、
最後の最後で怜央のプレーヤーが無理矢理対決ネタを振っていたぐらい。
”物語”としては面白いけど、実際これと同じような”プレイ”をしようと思ったら、そうとうの年季と知恵が必要だな。
あと勇気、かな。
3月28日
「Twelve Y.O.」(福井晴敏 講談社文庫)を読む。
沖縄から米海兵隊が撤退した。
それは米国防総省が、たった一人のテロリストに屈服した瞬間だった。
テロリストの名は「12」。
最強のコンピュータウィルス「アポトーシスU」と
謎の兵器「ウルマ」を使い、米国防総省を脅迫しつづける「12」の正体は?
その目的は?
3月16日
「トゥインクル☆スターシップ3 私、あなたが信用できません」(庄司卓 ファミ通文庫)を読む。
ハイジャックとビーストの襲来と最悪の状況の中、
予定を繰り上げ急遽実習航海に入ったトゥインクル☆号だが、
BUSドライブ終了後出現したのは、地球から七万五〇〇〇光年離れた
対蹠地と呼ばれる人跡未踏の宙域だった。
というわけで、3巻。
そろそろキャラが立たなくなってきた。
なんか同じキャラが二人ずつぐらいいるし。
サブタイトルの新キャラも、いつのまにか主人公にラブラブだしな。
3月5日
「ブルー・ランナー トンキチ冒険記2」(菊地秀行 光文社文庫)を読む。
剣道の達人・和久井頓吉が通う高校の同じクラスに、転校生がやってきた。
とんでもなくハンサムで運動神経も抜群の朱雀省吾だ。
どうやら、魔界のものが巣くう”向こう側”と関係があるらしい。
はたして、敵か味方か・・・。
というわけで、前巻よりは面白かったけど。
展開としては、八頭大が闇ガードする話なんだが、なんかお気楽に書いてる感が。
あと、最後はどう考えても、投げたよな。
クライマックス、敵のアジトに進入してから10ページしかないんですけど。
2月27日
「ダブルクロス・リプレイ 聖夜に鳴る鐘―Dynast―」(菊池たけし/F.E.A.R. 富士見ドラゴンブック)を読む。
『闇に降る雪』の事件からもうすぐ一年。
やっと取り戻した平和な日常を過ごす”オーヴァード”檜山ケイト。
だが、崩壊の時は再びやってきた。
ケイトの親しい者たちが次々と彼のことを忘れ、あるいは殺されていく。
ともに戦った仲間たちにすら拒絶され、傷ついたケイトの前に現れたのは、
かつて倒した少女と同じ顔を持つ者だった・・・。
というわけで、TRPG「ダブルクロス』リプレイ第2弾。
面白かったです、特にラブコメシーン。
ハンドアウトがあれば、プレーヤーにラブコメを強要できるんでしょうか?
それはさておき、前巻も思ったが、このリプレイ自体は
TRPGや”ダブルクロス”の初心者むけに書かれたものではない。
戦闘シーンで「特殊技能”A”と”B”と”C”と”D”を同時に発動!」
とか言われても、どういう技能なのかわからんし。
ルールブックを読みたくなる、という狙いなら納得するところだが。
2月23日
「マルドゥック・スクランブル The Second Combustion――燃焼」(沖方丁 ハヤカワ文庫)を読む。
緊急事態において科学技術の使用が許可されるスクランブル―09。
人工皮膚をまとって再生したバロットにとって、ボイルドが放った5人の襲撃者も敵ではなかった。
ウフコックが変身した銃を手に、驚異的な空間認識力と、
正確無比な射撃で相手をしとめていくバロット。
その表情には、強大な力への陶酔があった。
やがて濫用されたウフコックが彼女の手から乖離した刹那、
ボイルドの圧倒的な銃撃が眼前に迫る・・・。
というわけで2巻目、まだ面白い。
前巻は戦いメインだったが、今回はメンテナンスに”楽園”に行ったり、
シェルのカジノに乗り込んでいったりと、地味に反撃に出るまで。
このまま最後まで突っ走って欲しい。
2月19日
「13階段」(高野和明 講談社文庫)を読む。
犯行時の記憶を失った死刑囚。
その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査をはじめる。
だが手掛かりは、、死刑囚の脳裏に甦った「階段」の記憶のみ。
処刑までに残された時間はわずかしかない。
二人は、無実の男の命を救うことができるのか・・・。
第47回江戸川乱歩賞受賞作。
これは面白かったねぇ。
ああ、もう語ることがない。
読め!
2月13日
「ダブルクロス・リプレイ 闇に降る雪―Queen of Blue―」(菊池たけし/F.E.A.R. 富士見ドラゴンブック)を読む。
人に超常の力を発現させるレネゲイド・ウィルス。
その感染者は”オーヴァード”と呼ばれ、ほとんどが死ぬか力を暴走させ破壊者と化した。
しかし、その力を持ったまま、人であろうとする一握りのものたちがいた。
北の街・S市に頻発する殺人事件を追って4人の”オーヴァード”が集う。
あるものは任務のため、またあるものは復讐のため、
そしてあるものは自らの平和な生活を守るため。
だが、その影には想像を絶する陰謀があった!
というわけで、タイトルどおりTRPG「ダブルクロスThe 2nd Edition」のりプレイ。
面白かったです。
しかし、何度かプレイしたことあるが、こんなハデな展開だったかな?
キャラのレベルが低い?
それともプレーヤーか。
どこまでが演出で、どこまでルールにのっとてるのかわからんが、
ともかく、ここまでやるなら”熟練”する必要があるな、と。
ゲームすべ。
2月5日
「マルドゥック・スクランブル The First Compression――圧縮」(沖方丁 ハヤカワ文庫)を読む。
賭博師シェルの奸計により、少女娼婦バロットの叫びは爆煙の中に消えた。
瀕死の彼女を救ったのは、委任事件担当官にしてネズミ型万能兵器のウフコックだった。
高度な電子干渉能力を得て蘇生したバロットはシェルの犯罪を追うが、
その眼前に敵方の担当官ボイルドが立ち塞がる。
それは、かつてウフコックを濫用し殺戮のかぎりを尽くした男だった・・・。
というわけで、全3巻の1巻目、面白かったです。
最近読んだ中では一番面白かったな、まだ途中だが。
初っ端で、ウフコックが変身する理屈が”内部にある亜空間から部品を取り出して”
とか言われたときはちょっと引いたけど。
それ以外は、キャラも立ってるし、展開も早いし、・・・文句なし。
1月29日
「魔界都市ブルース 死人機士団(下)」(菊地秀行 祥伝社文庫)を読む。
人捜し屋秋せつらが捜し求める女は〈二重存在〉、つまりドッペルゲンガーか?
それが財閥総裁蒼城冠羽の妻奈江だと突き止めるが、再び姿をくらます。
奈江の持つ不老不死の謎を究明する魔界医師メフィスト。
巨人抹殺を狙うフランケンシュタイン博士の末裔F男爵、
そして裁蒼城冠羽の放つ刺客ジゴマが仕掛ける罠とは・・・?
というわけで完結編。
今回の”巨人”は、メアリー・シェリーの有名なアレなのでそんなに語ることはない。
今回面白かったのは、いろいろな対決があったことかな。
外谷VSトンブとか、メフィストVSトンブとか、実際に戦うわけではないが。
あと、〈区外〉から来たF男爵ではなく、〈区民〉のからくり師ジゴマや、
盲目の殺し屋ダニーががんばってたのが良かった。
二重存在云々についてはまぁ、最後まで読めばオチに必要なギミックだったことが分かる。
僕的に気に入ったシーンは何個かあるが、夜叉姫伝を超えるほどではなかった。
おしい。
1月24日
「魔界都市ブルース 死人機士団(上)」(菊地秀行 祥伝社文庫)を読む。
身長三メートルの巨人が、秋せんべい店を来訪した。
彼の尋ね人は婚約者で、彼女の特徴は「彼と同じ身長、黒髪、不死身」だった。
人捜し屋秋せつらは捜索を開始するが、
フランケンシュタイン博士の末裔と称するF男爵が行く手を阻む。
〈魔界都市〉に突如出現したF男爵の真の目的とは・・・?
というわけで、久々の魔界都市ブルース。
確かコレ、「夜叉姫伝」の後に書かれたんじゃなかったっけか?
その割には全然文庫化されないのでどうしたのかと思ってたら。
上巻、のせいかどうかは分からないが、特に盛り上がるとことかはないんだが、
一方の主人公”巨人”に対して、同じく造られたものとして
人形娘が共感するところが大変よい。
登場シーンが少ないのが残念なので、下巻に期待。
1月6日
「夏のレプリカ REPLACEABLE SUMMER」(森博嗣 講談社文庫)を読む。
T大学大学院の簑沢杜萌は、
夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。
杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、
実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。
眩い光、朦朧とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは・・・?
えーと、正直、よく分からなかった。
文章自体は三人称だけど、ほぼ杜萌の一人称みたいな冒頭なのに、とか。
取ってつけたようなエピローグとか。
素生はどこでなにやってたの?
なんとなく、アガサ・クリスティの「アクロイド殺人事件」を思い出した。
12月18日
「暗黒神話体系シリーズ クトゥルー13」(オーガスト・ダーレス他 青心社)を読む。
稀観書に記された戦慄の呪文を弄んだ男の末路を描く「エリック・ホウムの死」
古びた古書店に仕掛けられた深淵からの罠「本を守護する者」
サン・サヴィエル伝道本部の失われた鐘にまつわる怪事件を描いた「恐怖の鐘」ほか、
多数の資料も収録したシリーズ最終巻。
もちろん面白かったです。
個人的には「恐怖の鐘」が秀逸。
ヘンリィ・カットナーはこういうの得意だよね。
冒頭の蟾蜍のシーンの気持ち悪いこと。
しかし最終巻って、まだ収録されたない作品けっこうあると思うぞ。
「蠢く密林」とか、読んだことないし。
復活を希望する。
12月2日
「宇宙戦争」(H・G・ウェルズ 創元SF文庫)を読む。
謎を秘めて妖しく輝く火星に、ガス状の大爆発が観測された。
これこそは6年後に地球を震撼させる大事件の前触れだった。
ある晩、人々は夜空を切り裂く流星を目撃する。
だがそれは単なる流星ではなかった。
巨大な穴を穿って落下した物体から現れたのは、V字形にえぐれた口と巨大な二つの目、
不気味な触手をもつ奇怪な生物――想像を絶する火星人の地球侵略が始まったのだ・・・。
というわけで、面白いっす。
まぁ、いまさら何も語ることはない古典の名作中の名作。
火星人の進化の過程や肉体構造にちゃんと科学考証してあり、これが19世紀に書かれたと思うと驚きである。
どうでもいいが、トム・クルーズ主演の映画版は、ほぼ原作に忠実だけど、
原作ほど説明されてないので。知らない人にはなんだかよく分からないシーンが多いぞ。
赤い植物とか。
SF史上もっとも有名なあのオチも、映画で今更やられても、
なんだか肩透かしな感じがしたし。
とりあえず、原作の方が面白い、と言っておこうか。
11月16日
「魔術戦士 Vol.1 蛇神召喚」(朝松健 スーパークエスト文庫)を読む。
〈魔術戦士〉――それは世界の混乱と破滅を目的とした魔術的テロリスト組織”WORM”から
世界を護るために組織された、正義の魔術結社”SWORD”の特殊戦闘部隊員である。
〈火〉の魔術戦士、志門聖司は極東侵攻を開始した妖蛆の黒魔術師たちによる
暗黒儀式の阻止と邪神殿破壊の任務を受け、奈良へと向かった・・・。
朝松健と言えば、知る人ぞ知るオカルトの第一人者であるが、
その彼がその知識を駆使して書いたシリーズの第1弾。
タイトルとかあらすじだけ読むとありがちなB級ホラーって感じだが。
11月6日
「バベル−17」(サミュエル・R・ディレーニイ ハヤカワ文庫)を読む。
1966年度、ネビュラ賞受賞作。
インベーダーの大規模な破壊活動が行われるとき、
決まって傍受される発信源不明の謎の通信〈バベル−17〉。
その解読にあたっていた美貌の詩人リドラは、ついに〈バベル−17〉が一種の宇宙言語であることをつきとめ、
宇宙船ランボー号を駆って敵の次なる攻撃目標へと飛んだ。
だが、船内にはすでに恐るべきインベーダーの魔手が忍び込んでいた・・・。
というわけで、スペースオペラである。
面白かったけど、ちょっとイメージが奔放すぎて。
乗組員が、肉体改造して獣みたいだったり、異性人だったりするのは良いとして、
普通にユーレイだったり。
〈バベル−17〉を言語学的に解読していくところとか面白かった。
それを学ぶことで云々、みたいなところね。
ネビュラ賞取るだけのことはある、てね。
10月30日
「幻惑の死と使途ILLUSION ACTS LIKE MAGIC」(森博嗣 講談社文庫)を読む。
「諸君が一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出して見せよう」
いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が
衆人環視のショーの最中に殺された。
しかも遺体は、霊柩車の中から消失。
コレは匠幻最後の脱出か・・・?
萌絵&犀川シリーズ第7弾。
文章が理系に戻った。
意味ありげに出てきたキャラクターが、あんまり意味なかった。
この人の小説の犯人は、どいつもこいつの奇術師みたいなものなので、
今回は正統派路線を突き進んだ感じ。
ところで、このシリーズの探偵役って犀川なのは読めば分かるんだけど、
なぜだか僕は、ずーっと萌絵みたいな印象があったんだよね。
で、今回はじめて、萌絵が謎解きして、
ああ、犀川先生が探偵役だったんだぁ、とやっと納得した。
なんだろうね、この感覚?
10月19日
「モナリザ・オーヴァドライヴ」(ウィリアム・ギブスン ハヤカワ文庫)を読む。
13歳の久美子は単身、成田発のロンドン直行便に乗り込んだ。
だが、《ヤクザ》の大物の娘である彼女は知るよしもなかった
やがて自分が、ミラーシェードを埋め込んだ女ボディガードや
大スターのアンジイ、そして伝説的なハッカーのボビイらとともに、
電脳空間の神秘をかいま見る冒険に旅立つことになろうとは・・・。
というわけで、ギブスンのサイバーパンク三部作の完結篇。
相変わらずに相変わらずな文章なので、
単語とか会話とかさっぱり頭に入ってこないな。
前2作もあんまり覚えてないし。
サイバースペースのシーンもほとんどないな。
久美子が電脳空間を冒険する話メインならもっと面白かったのに。
9月25日
「ナイトウィザードリプレイ 紅き月の巫女」(菊池たけし/F.E.A.R. ファミ通文庫)を読む。
紅い月の輝く夜、真行寺命は”箒”を持って空を駆ける
”ウィザード”の少女・緋室灯と出会った。
出会いはやがて彼らを、世界を賭けた戦いへと誘う。
というわけで、TRPG「ナイトウィザード」のりプレイ。
やたらと分厚い本だが、あっさり読めて面白かったよ。
ゲームをやる上で、いろいろ参考になった。
もう一シナリオやる前には、プレーヤーには読ませたくない、かも。
9月19日
「ナイトウィザードノベル 蒼き門の継承者」(犬村小六 ファミ通文庫)を読む。
春日祐介は輝明学園に通う高校二年生。
貧乏で足が臭い以外は平凡な日常を送っていたが、
ある日「空間が裂ける」という不思議な現象にみまわれる。
その日から、学園のアイドルで高嶺の花の坂石美智子に言い寄られたり、
転校生の九条水希に八つ倒されたり、
国籍不明の外国人ニナ・シモンズが部屋に潜んでいたりと人生が一変。
次第に祐介は己の運命を知り、重大な決断を迫られることになる・・・。
というわけで、TRPG「ナイトウィザード」のノベル。
まぁそのせいか、説明台詞がたんたんと。
登場人物をルールブック通りに作ったっていうのは無茶っぽくて面白いんだけど、
足は臭いとかいうのは、書いてあるだけで、作中で使わないなら無視しても良いんじゃないかと。
基本的にゲームやったことある人向けであり、リプレイとは違うと。
9月9日
「ドラキュラ崩御」(キム・ニューマン 創元推理文庫)を読む。
1959年、ドラキュラ成婚に沸くローマ。
吸血鬼への転化を拒み死期を待つボウルガードを訪れたのは、密命を帯びたボンド中佐。
そして彼を襲う刺客の群れ。
一方、ケイトはこの映画の都で、吸血鬼ばかりを狙う〈深紅の処刑人〉と遭遇する・・・。
というわけで、虚実あやなす怪奇と幻想の年代記、第三部。
はい、面白かったです。
もともとそういう感じだったが、最早ドラキュラとかどうでもよくなってるし。
まぁ、僕的にはジュヌヴィエーヴの再登場だけでよろしいんですが。
ああ、でもこうやって考えると、彼女が出ないのに面白い「戦記」は実は凄いんじゃないかと思えてきた。
8月25日
「魔剣士 妖太閤篇」(菊地秀行 新潮文庫)を読む。
本能寺の変の二年後、服部半蔵は徳川家康から、
「太閤秀吉は生ける死人だ」という驚愕の事実を告げられ、その探索を命じられる。
一方、秀吉は、美剣士・奥月桔梗に、死人となったことを告白する・・・。
というわけで、菊地秀行の時代小説にしては、
ずいぶん面白かった。
主人公、死人だが。
8月14日
「吸血鬼ハンター17 D−白魔山[下]」(菊地秀行 ソノラマ文庫)を読む。
シーラ山の雪に閉ざされた山腹を突き破って出現した城の内部には、
城主である最凶の貴族ギルゼン、彼を守護する騎士団と兵士の他にも、
恐るべき存在がDを待ち受けていた。
一万年前に不時着してギルゼンに捕獲され、吸血鬼と化した異星人である。
というわけで、下巻。
なんかもう、吸血鬼とかどうでもよくなってないか?
ギルゼンの部下の擬似吸血鬼とか、いい人ばっかりだし。
7月某日
「まどろみ消去 MISSING UNDER THE MISTLETOE」(森博嗣 講談社文庫)を読む。
初めて読んだ短編集。
犀川&萌絵の2編は良かったけど、他のは書き逃げっぽい。
なんか、んーいいんだけど。
7月某日
「暗黒神話体系シリーズ クトゥルー12」(H・P・ラブクラフト他 青心社)を読む。
甦った古代のものがシカゴにもたらした災厄を描いた「湖底の恐怖」。
古代ヒューペルボリアを舞台に失われた都市コモリオムと
ツァトゥグアをめぐる冒険が語られる「サタムプラ・ゼイロスの物語」。
莫大な富とともに沈んだスペイン船とその宝を狙うものたちが
遭遇した惨劇の物語「首切り入り江の恐怖」。
夢の冒険者を襲う恐怖を描く「ヒュプノ」など。
神話作品八編を収録したシリーズ12弾。
どれも秀逸だねぇ。
”無形の落とし子”かっこいいぞ!
7月某日
「スラムオンライン」(桜坂洋 ハヤカワ文庫)を読む。
Aボタンをクリック──僕はテツオになる。
現実への違和感を抱えた大学1年の坂上悦郎は、オンライン対戦格闘ゲーム
〈バーサス・タウン〉のカラテ使いテツオとして、最強の格闘家を目指していた。
大学で知り合った布美子との仲は進展せず、
無敵と噂される辻斬りジャックの探索に明け暮れる日々。
リアルとバーチャルの狭間で揺れる悦郎は、ついに最強の敵と対峙するが・・・。
というわけで、普通に面白かった。
とくにSFとかそういう作品ではなく、いわゆる青春小説ってやつだ。
格闘ゲーム好きでオンラインゲーム好きで社会学科っていうと誰かを思い出すが、まぁいいだろう。
7月某日
「ダイロンの聖少女 クラッシャー・ジョウ10」(高千穂遥 ソノラマ文庫)を読む。
ゴーフリー帝国の独裁者ルキアノスに抵抗を続ける唯一の存在は、
聖少女ネネトの力で守られた城塞都市ダイロンだった。
しかし、度重なる攻撃で都市の結界に綻びが生じ、
ネネトは頭部に致命的な傷を負う。
治療のためダイロンを離れねばならないネネトの
護衛を依頼されたのはジョウのチームだった・・・。
今回の主役はリッキー。
他に語る事はないなぁ。
魔法とかサイボーグとか、古いSFテイストをぷんぷん感じるんですけど。
7月某日
「封印再度 WHO INSIDE」(森博嗣 講談社文庫)を読む。
50年前、日本画家・香山風采は息子・林水に
家宝「天地の瓢」と「無我の厘」を残して密室の中で謎の死を遂げた。
不思議な言い伝えのある家宝と風采の死の秘密は、
現在にいたるまで誰にも解かれていない。
そして今度は、林水が死体となって発見された・・・。
というわけで、犀川&萌絵シリーズ。
今回なんか、話の焦点があっちゃこっちゃと。
鍵を取り出して箱を開けるという、最大の謎が
トリックとしては最高なんだが、そもそも読者には解けないというところが
困った感じではある。
6月19日
「妖魔男爵」(菊地秀行 光文社文庫)を読む。
妖魔退治の宿命を負う男・工藤明彦。
不思議な霊に護られた老女・武井そよに依頼され、
北の果ての深草家の島・護符島へ。
古来、日本の権力を闇で支えた謎の「力」の守護者・深草家。
当主の男爵は、五十年以上前に突如、島の館の地下室に消えていた・・・。
というわけで、妖魔シリーズ最新刊。
なんか、久々に普通に面白かったかな。
特に語ることはないんだが、そういえばまた、
別の作品の登場人物らしいのが出てたな。
6月9日
「屍鬼(五)」(小野不由美 新潮文庫)を読む。
村人たちはそれぞれに凶器を握り締めた。
「屍鬼」を屠る方法は分かっていた。
鬼どもを追いかける男たちの殺意が、村を覆っていく・・・。
というわけで、完結。
全体的にさくさく読めて面白かった。
3巻のとき、視点が屍鬼のほうに移った、と書いたが、
実はあそこまでがプロローグで、それ以降が本編だった。
「屍鬼」の”恐怖”はホラー、つまり超自然的なものに対する人間の恐怖、ではなく、
あくまで屍鬼側からみた世界を描こうとしてるんじゃないかな。
後半、”人狼”辰巳が屍鬼の正体に言及するところは良かった。
ラストはだいたい想像どおりだったが、そういえば辰巳はどこいったんだ?
5月30日
「”影人”狩り トンキチ冒険記」(菊地秀行 光文社文庫)を読む。
剣道の達人・トンキチが通う高校の裏手にある
立ち入り禁止エリア、通称”神隠しの森”。
そこでは行方不明事件が続出していた。
トンキチの両親も”向こう側”へ連れ去られた。
トンキチは同級生の聖子、超常現象研究家と自称する具連寺センセー、
やたらと色っぽい澄子らと協力し、魔界の”影人”に戦いを挑む。
新しい試みらしいが、文章つらい。
どっかで見た設定をいくつかくっつけたみたいだし。
それなら、止まってるシリーズの続きを書いてくれ、という感じ。
5月22日
「詩的私的ジャック JACK THE POETICAL PRIVATE」(森博嗣 講談社文庫)を読む。
大学施設で女子大生が連続して殺された。
現場は密室状態で死体には文字状の傷が残されていた。
捜査線上に浮かんだのはロック歌手の結城稔。
被害者と面識があった上、事件と彼の歌詞が似ていたのだ。
犀川&萌絵シリーズ第4弾。
今回、途中で犀川助教授がいなくなっちゃって、
萌絵がひとりで、事件に挑戦する。
そのせいか知らんが、事件そのものはそんなに難しくない。
まぁ、新しいアプローチって事で。
あと、文章が”詩的”という化、文学的になってる気がするけど、わざとか?
5月12日
「屍鬼(四)」(小野不由美 新潮文庫)を読む。
前代未聞の怪異が村に跋扈する中、閑散とした病院の奥で、
連夜密かに地獄絵巻が繰り広げられていた。
暗紅色の液体が入った試験管の向こうに、
愛しい骸の変化を克明に記録する青ざめた顔。
ゆっくり振り翳される杭・・・。
はびこる[屍鬼」を壊滅させる糸口が見え出した。
しかし、その時、村人の絆が崩れ始める・・・。
というわけで、中だるみな4回目。
確かにゆっくり話は進んでるが、つらい。
このひとの作品は、いつもどちらかだな。
今回は、つらい方だっった。
5月3日
「太陽の簒奪者」(野尻抱介 ハヤカワ文庫)を読む。
第34回星雲賞受賞作。
ベストSF2002国内編第1位。
西暦2006年、水星から突如として吹き上げられた鉱物資源は、
やがて太陽をとりまく直径8000万キロのリングを形成しはじめた。
日照量の激減により、破滅の危機に瀕する人類。
いったい何者が、何の目的で、この巨大なリングを創造したのか?
異性文明への憧れと人類救済という使命の狭間で葛藤する科学者・
白石亜紀は、宇宙船ファランクスによる破壊ミッションへと旅立つ・・・。
というわけで、ハードSF、面白かったです。
ファーストコンタクトもので一番難しいのは,異性文明、
および異性人の設定そのもの、だよね。
だって誰も見たことないんだから。
まぁ、ともかく、そういう話。
4月15日
「笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE」(森博嗣 講談社文庫)を読む。
偉大な数学者、天王寺翔蔵博士の住む「三ツ星館」。
そこで開かれたパーティの席上、博士は庭にある大きなオリオン像を消してみせた。
一夜あけて、再びオリオン像が現れた時、2つの死体が発見され・・・。
というわけで、犀川&萌絵シリーズ第3弾。
前巻までと比べて、今回は実にわかりやすい。
しょっぱなで、オリオン像消失の謎は割とあっさりわかっちゃうので、犯人もおのずと。
まぁ文章読みやすいし、キャラも立ってるので普通に面白い。
以下、続刊。
4月10日
「吸血鬼ハンター17 D-白魔山[上]」(菊地秀行 ソノラマ文庫)を読む。
貴族が入った棺を「都」へ搬送中の飛行体が、シーラ山に不時着した。
貴族の名はギルセン。
仲間の貴族でさえその存在を忌み、何重もの鎖を巻いた棺に収めて
地底深くに封じたというほどの、悪鬼として名高い貴族だった。
棺と貴族の回収を依頼されたDは、吹雪が荒れ狂う山に向かう。
同行するのは、Dの意思に反して集まった、男女二人のハンター、
女医とその護衛、父親を探す少年の面々。
跳梁する妖物や山人を相手しながら、
苛烈な山行が開始された。
というわけで、D最新刊。
今回は雪山で最強の敵。
左手が寒さに弱いとは知らなかった。
そんくらい。
3月30日
「屍鬼(三)」(小野不由美 新潮文庫)を読む。
逃げ場のない恐怖の底に落ちた村で、
深夜、何者かの影が動き始めていた。
窓の外に佇む凍えた気配、
往来の途絶えた村道で新たに営業し始めた葬儀社、
そして、人気のない廃屋から漏れる仄暗い灯。
その謎に気づいた者たちの背後に伸びる白い手。
明らかになる屍鬼の正体・・・。
というわけで、3巻。
途中までは、2巻と同じ、ばたばたと人が死んでいく。
途中から屍鬼の正体が明らかになる、
のはいいんだが、視点が屍鬼側に移る。
この時点で、ホラーではなくなるな。
以下、続刊。
3月22日
「冷たい密室と博士たちDOCTORS IN ISOLATED ROOM」(森博嗣 講談社文庫)を読む。
同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川助教授とお嬢様学生の西之園萌絵。
だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、
男女二名の大学院生が死体となって発見された。
被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか・・・?
というわけで、シリーズ第2弾。
典型的な密室もの。
個人的には、イマイチ、ぴんとこなかった。
僕が文系だから、ってことはないと思うが。
なんつーか、自分なりに密室の謎を解こうとか、そういうことができなかった。
ビジュアル的に、マップが頭に入ってこないせいじゃないかと思うんだけどなぁ。
ミスリードすらされない。
犀川先生の謎解きを待つしかないのである。
これはきびしい。
3月18日
「侵略会社の新戦艦 ARIEL番外編1」(笹本祐一 ソノラマ文庫)を読む。
地球での侵略業務を成功裡に終えたハウザーは、核恒星系に帰還した。
凱旋のはずなのに、その顔色は冴えない。
帰還先には、何よりも避けて通りたい恐ろしい姉、
ダイアナが待ち構えているのだ。
そして、目下のスポンサーでもあるその姉が、弟に下した業務命令は、
ポンコツとなったオルクスの代替戦艦探しと、
死んでも帰りたくない実家に顔を出すことであった・・・。
というわけで、番外編、というか後日談。
読むほうも、そしておそらく書くほうも鬱陶しい、
アエリルや3人娘ら、地球方面をすっぱり切り捨てて、
ハウザー以下、オルクスの面々にのみスポットを当てて書いてる。
やってることは第三艦隊との電子戦なので、本編の後半と
似たような展開だが、まぁ。
最強の戦艦を手に入れた彼らにして、
どこにオチを持っていくか気になるところだが。
とりあえず次は実家に帰る話らしいので、その次に期待、かな。
3月10日
「屍鬼 (二)」(小野不由美 新潮文庫)を読む。
「尋常でない何かが起こっている」
死者の数は留まることを知らず、村は恐怖の連鎖に陥っていた。
山々に響き渡る読経、毎日のように墓場に消えていく真白き棺。
さらにそのざわめきの陰で、忽然姿を消している村人たちがいた。
廃墟と化した聖堂に現れる謎の少女。
深夜、目撃されるトラックの残響。
そして闇の中から射る、青白い視線・・・。
というわけで、2巻。
前回よりははるかに読みやすかった。
ちゃんと事件が起こって、事態が進行してるからな。
まぁ、進行してると言っても、人がばたばた死んでるだけだが。
それでもちょっとずつ、真相に近づいているようなしーんもあるし。
だんだん面白くはなってきた。
すぐ続き。
3月6日
「トゥインクル☆スターシップ2 お前が一番、凶暴そうだ」(庄司卓 ファミ通文庫)を読む。
落ちこぼれの恒星間移民実習船指揮官候補生・桐生セイジと
4999人の美少女を乗せるトゥインクル☆号。
出航目前で乗員たちが、ハイジャックに遭遇してしまう。
その一件も片づかぬ間に、今度は人類の敵、ビーストが襲来。
一難去る前に、また一難・・・。
というわけで、2巻。
とりあえずこのひと、ラブコメはおいといて、ハードSFに徹した方がいいと思うんだけど。
本人も5千人もキャラ立てるつもりなさそうだし。
2月28日
「すべてがFになる THE PERFECT INSIDER」(森博嗣 講談社文庫)を読む。
孤島のハイテク研究所で、少女時代から
完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。
彼女の部屋からウェディング・ドレスをまとい
両手両足を切断された死体が現れた。
偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と
女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。
というわけで、面白かったです。
登場人物が、頭が良いという設定だと、けっこう置いていかれるんですけど。
それとも僕が”文系”だからかな?
2月10日
「魔界水滸伝 7」(栗本薫 ハルキ・ホラー文庫)を読む。
第7弾。
今回やっと物語が動き出した感じ。
ちょっと面白くなってきたよ。
2月1日
「屍鬼(一)」(小野不由美 新潮文庫)を読む。
人口わずか千三百、三方を尾根に囲まれ、
いまだ古い因習と同衾する外場村。
猛暑に襲われた夏、悲劇は唐突に幕を開けた。
山深い集落で発見された三体の腐乱死体。
周りには無数の肉片が、
まるで獣が蹂躙したかのように散乱していた。
闇夜をついて越してきた謎の家族は、連続する不審死とどう関わっているのか。
殺人か、未知の疫病か、それとも・・・。
というわけで、なげー前フリ。
上のあらすじの、死体が発見されるぐらいで1巻の半分以上終わってるし。
面白いとか面白くないとか言う前に、話が動き始めただけ。
続き・・・も長いんだろうか?
1月21日
「雪洞鬼」(菊地秀行 徳間文庫)を読む。
雪中より現れ、人馬を食らうという鬼神”雪洞鬼”の伝説が残る湯鬼村。
老民俗学者・銀条総一郎と妖艶な美女・真乃は、人類を妖物に変える水
変身水の出所を探り、破壊する使命を帯びた”闇ガード”である・・・。
というわけで、妖獣都市シリーズ。
というより、いつの間にやら闇ガードシリーズになってるな。
内容的には、微妙。
前作「魔獣児」よりは、ぜんぜん面白いけど。
1月15日
「異形コレクション ロボットの夜」(井上雅彦編 光文社文庫)を読む。
異形コレクション第16弾。
科学の粋を集めた最先端のロボットから、日本古来のからくり人形まで、
そのうちに内包する夜=闇を描いた作品集。
面白かったです。
特にはずれもなく、秀作ぞろい。
テーマがテーマだけに、三原則を扱ったSFや、古典的なホラーまで
内容はバラエティに富んでいる。
このシリーズ久々に読んだが、やっぱいいね。
12月21日
「第六大陸 2」(小川一水 ハヤカワ文庫)を読む。
天竜ギャラクシートランスが開発した新型エンジンを得て、
月面結婚式場「第六大陸」建設計画はついに始動した。
2029年、月の南極に達した無人探査機が永久凍土内に水の存在を確認、
もはや計画を阻むものは存在しないかに思われた。
だが、再起を賭したNASAが月面都市計画を発表、
さらには国際法上の障壁により、「第六大陸」は窮地に追いやられる・・・。
というわけで、全2巻完結、面白かったです。
後半の、異星文明のオーバーテクノロジーが登場する辺りはちょっとアレだが、
全体的に先人たちの作品に影響を受けて、よくまとまっている感じ。
ヒロイン妙の性格というか、動機がイマイチ共感できないが。
12月16日
「邪神帝国」(朝松健 ハヤカワ文庫)を読む。
もっとも残虐な人間と、もっとも邪悪な神々が手を組み、史上最悪の軍隊が誕生した。
とどまることを知らぬ悪鬼の所業は世界を震え上がらせる。
激動の時代、急激な勢力拡大を果たしたナチスドイツ。
しかしその背後には、知られざる闇の力が存在していた。
その禁断の力にふれたものはみな奇怪な運命に翻弄されていく・・・。
朝松健の”ナチス・クトゥルー連作”、面白かったです。
ヒトラーのオカルト好きは有名だが、そこにクトゥルフ神話を絡めて
りっぱな神話作品に仕上げてる辺り、さすがに第一人者。
7編中どれも面白いんだが、ラブクラフトの「狂気の山脈にて」の続編を
正面切って描いた「狂気大陸」が秀逸。
やっぱショゴスでしょ。
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