11月分


11月30日

「12月の扉 下」(ディーン・R・クーンツ 創元推理文庫)を読む。

メラニーの父は叩きつぶされて死んでいた。

しかも次々と、関係なさそうな男たちが惨殺されていく。

そして事件の中心に少女がいた。

彼女は実の父親に何かの実験台にされていたらしい。

「あれが、みんなを殺しちゃう・・・それから、来る・・・あたしを食べに」

”あれ”とは、”12月への扉”とは何か?

というわけで、ホラー・エンタテイメント大作の下巻。

まぁ、面白かったかな、事件の発端となる実験がSF的で。

この作品の最大の謎は”12月への扉”の正体なんだが、説得力がある

かどうかはわからんが、ちゃんと説明されてたしね

ただ、”あれ”の正体が早々に分かっちゃうのはどうかと思うが。

 

11月21日

東京タブロイド 新都疾る少年記者」(水城正太郎 富士見ミステリー文庫)を読む。

北海道から新聞社に就職するため上京した少年の名は天端遊馬。

偶然に出会った少女の名は聖麻衣子、退魔師の能力を持つという変わり者。

吸血鬼のモノと思われる殺人事件をそれぞれの方法論で追う二人。

だが事件は二転三転し、遊馬の前には怪人猟奇王が立ちはだかる。

というわけで、普通。

主人公はオカルト否定派。

主人公の就職した新聞社はオカルト専門のいわば”妖撃社”。

それはいいんだけど、肝心の事件の方が結局オカルトじゃないっぽくない?

なんかどっちつかずで結局どっち? みたいな感じだったなぁ。

ムダに5人もいる社員(全員女子)のキャラがちゃんと立てば、面白くなるかも。

それしだい。

 

11月4日

「魔殺指鬼」(菊地秀行 光文社文庫)を読む。

指一本で相手を倒し、人間に取り憑いた魔性のものを”揉み出す”整体師二人。

中年の男の名は蘭城。

相棒の美青年は猫馬。

彼らは京都の資産家、葉月家の”虫”を揉み出しにかかるが、その背後には強力な妖術使いが・・・。

というわけで、大量生産される菊地秀行の伝奇バイオレンス、の一つ。

今度のヒーローの武器は、指圧だ!

以上。

 

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