2月分
2月25日
「マン・サーチャーシリーズ5 魔界都市ブルース 幽姫の章」(菊地秀行 祥伝社文庫)を読む。
中編が3本収められたシリーズ第5弾。
「女騎士の歌」、「おかしな観光客」、「黒き神の娘」、どれも面白かったです。
このシリーズの割には、メフィストが活躍している。
えーと、他に語ることはないな。
「死人騎士団」いつ文庫になるんだろう?
2月21日
「怪奇クラブ」(アーサー・マッケン 創元推理文庫)を読む。
イギリス怪奇小説の黄金期を代表する、罪とエクスタシーの作家、マッケン。
彼は、かのラブクラフトに多大な影響を与え、彼の最も心服する4人の怪奇作家の一人として挙げられる。
本書は「金貨綺譚」、「黒い石印」、「白い粉薬のはなし」など、円環を成す一連の綺譚を集めた表題作と、
〈聖杯〉をテーマにした「大いなる来復」を収めた一冊。
正直、よくわからなかった。
前者は、別々に起こったそれぞれのエピソ−ドが、実は根っこのところで繋がっていた。
みたいな感じだと思うんだが、つながりが弱いって言うか見えないって言うか。
だからこんな不思議な事件があったんだよん、というのを単発で聞かされて
しかも大きな物語の一部だから、オチがない、みたいな感じでつらいんだな、きっと。
後者の方が、まだ分かり易かった。
ラブクラフトもそうだけど、きっと2度3度読むと、面白みがわかるんだろうな。
当分読み返す気にはならんが。
2月11日
「黒魔術白魔術」(桐生操 角川ホラー文庫)を読む。
世界史上”裏の学問”として迫害され続けてきたオカルトの世界。
黒魔術、悪魔礼拝、錬金術や呪い、秘密結社など、
危険な知識の数々の秘密のベールを剥がし紹介する1冊。
・・・紹介されました。
2月9日
「宇宙へのパスポート ロケット打ち上げ取材日記1999−2001」(笹本祐一 朝日ソノラマ)を読む。
内容は、タイトル通りの物。
笹本祐一と、あさりよしとお、松浦晋也ら宇宙作家クラブの面々が、ロケットを求めて
種子島、フロリダ、ギアナを飛び回る取材日記というか体験記というか旅行記。
鹿児島の種子島宇宙センターでH−Uロケット8号機。
フロリダ、ケネディ宇宙センターでスペースシャトルSTS−92。
フランス領ギニア、ギニア宇宙センターでアリアンX。
そして再び種子島のH−UA初号機。
その出発前のドタバタから、帰国までを日記風に綴っているほか、
ロケットに関する基礎知識がわかるコラムが載っている。
面白かったです。
時期的にタイムリーだし。
1度は見に行きたいロケット打ち上げ。
いろんな意味で無理だよなぁ。
2月8日
「アリスのティーパーティ」(ドーマウス教会/桑原茂夫 河出文庫)を読む。
1862年7月4日。
夏の陽がきらめく午後、川に浮かべたボートの上で、アリスは不思議の国のおかしなおかしな物語を聞いた。
3年後、その物語は『不思議の国のアリス』という本になった。
というわけで、『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』の各シーンの解説と、
様々なキャラクターの由来などを紹介するアリス・ガイドブック。
なぜ、マッド・ティーパーティの出席者は帽子屋と三月兎とネムリネズミなのか?
とか、
チェシャ・キャットの名前の由来とか。
ところどころで原文を引用して分かり易く解説してくれる。
ルイス・キャロルが撮影した少女、アリス・リデルの写真なんかも載っていてる。
おもしろい、というかタメになる1冊である。