7月分
7月27日
「ブレード・マン」(菊地秀行 光文社文庫)を読む。
神剣”天帝”を伝える司城・凶月家と、魔剣”地王”を伝える草賀寺家には暗闘の秘史があった。
なんかチャンバラ、がしたいらしいけど、チャンバラシーンそんなにあったか?
だいたい、どいつもこいつも不死身のやつらが斬り合いして、なんか楽しいのかなぁ。
たぶんこれ、そんなにおもしろくない。
菊地秀行の本に一週間もかかってるのがその証拠だ。
7月21日
「星を継ぐもの」(ジェイムズ・P・ホーガン 創元推理文庫)を読む。
月面調査隊が、真紅の宇宙服を纏った死体を発見した。
すぐさま地球の研究室で綿密な調査が行われた結果、驚くべき事実が明らかになった。
死体は、ほとんど現代人と同じ生物にも関わらず、五万年以上も前に死んでいたのだ。
やがて木星の衛星ガニメデで、地球の物でない宇宙船の残骸が発見され・・・。
J・P・ホーガンの出世作。
SFである。
ストーリーは月面で発見され、チャーリーと名付けられた死体の正体を暴くことだけに集中している。
そのために地球の知識と技術を結集して、謎に迫る。
一つの謎が解かれる度に新たなる謎が現れて
やがて、驚愕の事実が明らかになる。
面白かったです、普通にね。
7月20日
「真ク・リトル・リトル神話大系 5」(H・P・ラブクラフト 国書刊行会)を読む。
やっと読み終わった5巻目。
この巻は、実は全てラブクラフトの作品なので、今さら読む必要はない気もするが。
でも「ヒプノス」と「霧の中の不思議な館」はラブクラフト全集には入ってないかな。
この後、6巻と7巻と8巻は持っていないのでなんとしても手に入れたい。
実は7巻と8巻は、それほど必要ではない。
この2冊は小説ではなく、ラブクラフトの研究というか評論というか、そんな物らしいので。
代わりに6巻は、現代作家編と称して、上下巻の2分冊であり、これは欲しくてたまらない。
この2冊は、ヤフーオークションでもお目にかかったことがない。
まぁ、そういうわけ。
7月18日
「時間と宇宙について アシモフの科学エッセイB」(アイザック・アシモフ ハヤカワ文庫)を読む。
科学者であり、科学評論家であり、SF作家でもあるアシモフの科学エッセイ。
タメになる。
昔読んだものだが、でてきたのでまた読んだ。
ちょっと頭が良くなった気になる。
その上面白い。
さすがである。
7月8日
「暗黒神話大系シリーズ クトゥルー7」(大瀧啓裕編 青心社)を読む。
順番が逆になったが7巻。
これは名作の多い巻だねぇ。
ロバート・ブロックがラブクラフトをモデルにしたキャラを登場させた「星から訪れたもの」。
この話を書くに当たって、ブロックはラブクラフトをモデルにした登場人物を殺してもいいかと、
本人にお伺いを立てたところ、ラブクラフトは
「私をモデルにした人物をあらゆる残酷な方法を用いて殺害しても構わない」
と返事したのはあまりにも有名なエピソードである。
さらにラブクラフトは「闇をさまようもの」の中で、”ロバート・ブレイク”なる人物を登場させ、
お返しに惨殺している。
ブロックは、つづく「尖塔の影」で、「闇をさまようもの」の後日談を描いている。
この3作品が冒頭でポンポンポンっと載ってるのは感涙モノ。
それにしてもブロックは、ニャルラトテップ好きだよなぁ。
その他、旧支配者ガタノトーアの登場するヘイゼル・ヒールドの「永劫より」。
蛇神イグの呪いを描いた、その名も「イグの呪い」。
「インスマスを覆う影」と「ダンウィッチの怪」を結ぶラブクラフト&ダーレスの「閉ざされた部屋」など。
全7作品、粒ぞろい。
ちなみに初めて読むのは「尖塔の影」だけだな。