4月分


4月24日

「ブラックメン」(菊地秀行 幻冬舎文庫)を読む。

世界一のトップモデルが出演するアダルトビデオの撮影現場が襲われた。

ボディガードとして雇われた超能力者・城夜は、地球侵略をたくらむエイリアンに立ち向かう。

遥かな太古から、地球は狙われていたのだ。

MIB、アブダクション、キャトルミューティレーションなど、

菊地秀行が、UFO現象にありがちなネタを全てつぎ込んで物語を書いてみせた、という感じの1本。

でも、実はタダたんに助平な話が書きたかっただけじゃないか? とも思う。

特に思うこと、なし。

 

4月13日

銀河博物誌1ピニェルの振り子」(野尻抱介 ソノラマ文庫)を読む。

クレギオンシリーズ、ロケットガールでお馴染みの、野尻抱介ソノラマ文庫初参戦。

プレイヤーと呼ばれる謎の超存在が、18世紀、19世紀の地球人類を、

突如として宇宙の様々な惑星に連れてきて、彼らは理由もわからぬまま、

そこで新たな生活を始めた。

カラー写真の技術すら持たぬ彼らは、発掘した異星文明の遺産により恒星間宇宙船を建造し、

宇宙の海に乗り出していった。

てな感じでちょっとわかりづらい背景を持つこの物語、

博物商を営むラスコーが、いろんな星に行って珍しい物を持ち帰ってくる、という感じで展開するはず。

読んでみて、なんとなくアシモフの作品を思い出した。

未来史物ね、「宇宙気流」とか、「メネシス」とか。

ところどころで描かれる動物の生態とか、自然の現象、その全てが

この惑星に数百年ごとに繰り返される大変動を指し示していた、とわかるとことか。

いまいちキャラクターが魅力的でないので、スゲー面白いというほどではないが、

まぁ、面白かったです。

というわけで、続きに期待。

 

4月9日

「ARIEL〔16〕」(笹本祐一 ソノラマ文庫)を読む。

ハイパー女子高生西島由貴の活躍するどたばたSFコメディ第16弾。

というのを期待してたんだが、今回の話はクライマックスへ向けての開戦前夜のお話。

前々回、太陽系にやってきていまだに火星宙域に留まっている銀河帝国第三艦隊。

その第三艦隊が来るものは拒まずの〈艦隊解放日〉を実施する。

招待された中には帝国に叛乱を企てる侵略会社も含まれており、困惑するハウザー。

それとは逆に反抗の機会を狙っていた岸田博士は、これを機に地球規模の作戦を展開する。

地上に存在するロケット発射基地、その85%の基地から同時に

ロケット、シャトル、そしてARIELを打ち上げる。

というわけで、はい、面白かったです。

次巻以降、あらゆる登場人物が火星宙域に集結し、一気にクライマックスに突入して行くんだろうなぁ。

今回出番の少なかった由貴の活躍に期待するばかりである。

 

4月7日

「勇者にふられた姫君」(L・スプレイグ・ディ・キャンプ&デイヴィッド・ドレイク ハヤカワ文庫)を読む。

二人の作家による合作、と思いきやディ・キャンプの「勇者にふられた姫君」と

ディ・キャンプに捧げられたドレイクの「兎にされた姫君」の2本立て。

内容的には似たようなもので、平凡な冴えないサラリーマンが突然異世界に召喚され、

幸運と舌先三寸で次々困難を乗り越えていく話。

っていうか次々困難が降りかかる話だな。

とういうわけで、はい、面白かったです。

まぁ、ご都合主義と言ってしまえばそれまでだが、軽快なテンポの語りぐちで、あっという間に読んじゃった。

ただ、初めにタイトル読んだときに想像した内容とは、ちょっと違ったかな。

ODAKAに借りると、そういうの多いな。

 

4月5日

「ブレア・ウィッチ MANIACS」(朝日出版社)を読む。

全世界を巻き込む大ブーム恐怖ムービー「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」、

その、最後で最終の徹底究極解明本、と帯には書いてある。

嘘っぱちだな。

まず、映画「ブレア〜」は映画としてはそんなに恐いものでもないし、面白くもなかった。

ただ、一つの手法としてこのフィルムを、映画公開前から、そして映画自体も

首尾一貫して、”本物”として扱ってるところが、なるほどと思った。

この方法は2度は通じないけどね。

で、この本なんだけど、解明本というよりこの映画みたいろんな人がそれぞれ感想書いてるだけのエッセイだな。

ただの解説書なら買わなかったんだけど、「ブレア〜」以外の、アメリカの不思議事件とか、

魔女関連の映画とかちょこちょこ紹介されていたので、思わず買ってしまった。

古本屋で400円だったし。

意外とタメになったよ、僕には。

 

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