3月分


3月30日

「八つ裂きジャック」(菊地秀行 祥伝社)を読む。

あ、また菊地秀行だ。

っていうか、買っておいて読んでないのがまだ何冊かあるんだよな。

一度にポコポコ出るからな。

というわけで面白かったです。

戦士シリーズの”死なずの醍醐”の甥にして美貌のトラブルシューター。

蜘使い。

菊地作品中もっとも性格の悪い主人公、醍醐蘭馬の活躍する、超伝奇バイオレンス。

霧の濃い夜、渋谷のラブホテル街に現れた切り裂き魔。

被害者の娼婦の死体は7つに分断されていた。

その恐怖の鉈は事件に遭遇した蘭馬にも襲いかかる。

事件を追ううち浮かび上がる、「トランジット」という名の薬と、

200年以上前に死んだはずのドイツの伝説的な薬剤師。

そしてジャックの正体とは?

てな感じ。

主人公蘭馬は、秋せつらを裏返したようなキャラクターだが、

性格の悪いのが売りの彼も後半、情に流されたりする。

蘭馬の惚れた女性が、最後生き残っちゃうが、今後シリーズに登場するのでしょうか?

個人的には女探偵、美加にもっと頑張って欲しいです。

次回作に期待。

 

3月26日

「YIG2−美凶神−」(菊地秀行 光文社文庫)を読む。

菊地秀行のクトゥルフ物、第2弾。

話は全然進んでいないんだが、今回大盤振る舞い。

”深き者ども”はもちろん、”ダゴン”は出るは”ハイドラ”は出るは、

”ショゴス”は出るは、”ユゴスよりの者”は出るは。

そして、YIG。

なんかこのシリーズ今中断してるんだよね。

早く続きが読みたい。

 

3月25日

「犬の気持ちは、わからない 熱海バセット通信(押井守 エンターブレイン)を読む。

アニメ界の巨匠、押井守のエッセイ集。

お気楽、自堕落、太平楽の犬との極楽生活。

帯に書いてあるとおり「パトレイバー」より、「人狼」より、「BLOOD」より、そして「Avalon」よりも犬の好きな著者が

ほんとに、ただ犬との生活を綴っただけのもの。

押井守のファンか、よっぽどの犬好きじゃないと楽しめないよなぁ。

僕、個人的には犬とか猫とか、基本的に動物はダメなんだけど、

この本読むと、ますますダメになるね、正直。

 

3月23日

吸血鬼ハンター12 D−邪王星団3」(菊地秀行 ソノラマ文庫)を読む。

Dの最新刊。

なんか最近吸血鬼モノばかり読んでるな。

物語もいよいよ佳境、ついに絶対貴族ヴァルキュアとの直接対決へ。

でもまだ終わらないんだよね。

完結編の4巻は4月発売だそうだ。

4月といえば劇場用アニメーション「バンパイアハンターD」の公開だが、

なんかそれに合わせて出す、とあとがきに書いてある。

名案だね。

ところで塩沢兼人なきあと、だれがDの声を担当するのかと思ったら、ベテラン田中秀幸だそうだ。

この人って、一歩引いた主人公の親友、みたいな役が多い気がするけど、

主人公はドカベンの山田太郎以外記憶にない。

他、林原とか、左手は定番永井一郎。

左手といえば、最近の話の中で、彼やたらと自己主張してるね。

今回途中Dが全然出てこなくて、左手大活躍のシーンがやけに長くて面白かった。

まぁ、そんわけで、一緒に映画見に行ってくれる人、募集。

 

3月15日

ヴァンパイア・スレイヤー聖少女バフィー」(リッチー・タンカスレイ・クジック ハヤカワ文庫)を読む。

アメリカの人気TVドラマ「バフィー〜恋する十字架」のノベライズ。

サニーデイル高校の転校生、バフィー・サマーズ。

華奢な美少女としか見えない彼女は、実は時代に一人現れるという選ばれしヴァンパイアスレイヤーだった。

闘いに疲れ、普通の女の子として高校生活を送ろうと友達作りに励む彼女だったが、

闇と戦うべく宿命づけられた者に、それが許されるはずもなかった。

おりしも、その街の地下ではヴァンパイアの首領が三百年の眠りから醒めようとしていた。

というわけで、まあまあかな。

この設定だけで、すごく惹かれるんだけど、いろいろ不満もある。

もうちょっとこう、ラブラブコメコメしていてもいいんじゃないかなぁ。

以下続刊ということなので、今回プロローグみたいなものなんだろうけど、

そのせいか、展開が早くてあまり余裕が感じられない。

もう少しキャラ同士が無駄に漫才とかしてるとぐっと面白くなるんだけど。

あと、ヒロイン・バフィーがどういう点でヴァンパイア・スレイヤーなのかがよくわからない。

別に特殊技能とか持ってるわけじゃなし、運動神経は確かに抜群だけど。

何かあるんでしょうか?

謎のキャラクターとかもいたりするので、今後の展開に期待、かな。

 

3月12日

蒼き影のリリス シビルの爪3」(菊地秀行 中公文庫)を読む。

シビルの爪、完結。

面白かった・・・以上。

最近なんか本読んでも感想とか浮かんでこないんだよな。

気力が萎えてるのか、それともそういう内容だったのか。

面白かったのは確かなんだけど。

謎。

 

3月7日

「水霊 ミズチ」(田中啓文 角川ホラー文庫)を読む。

宮崎県のとある過疎村の村興し企画。

神社の遺跡から湧き出た水を天下の名水として商品化する。

ところがその計画に携わった者が人間離れした食欲をしめしたあと、

痩せ衰えて死亡するという怪事件が発生する。

湧き水と事件の関連を指摘する民俗学者・杜川は遺跡を調べるうち、疑念を確証へと変えていく。

というわけで、面白かったです。

特に奇病の原因=寄生虫=黄泉醜女の正体がわかるとことか良かったよ。

でも逆に、せっかくイザナミの禍の方が寄生虫って物理的存在なのに、

それに対抗するイザナギの方がほんとに神様でてくるところがちょっと興ざめ。

そこだけ引っかかった。

他はまぁ、面白かったよ、うん。

 

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