9月分


9月30日

マン・サーチャー・シリーズC魔界都市ブルース〈蛍花の章〉」(菊地秀行 祥伝社)を読む。

妖獣、異能者が跋扈する呪われた街〈魔界都市”新宿”〉。

この街を疾走する美貌の人捜し屋・秋せつらが断罪の妖糸をふるうとき、”非情の魔人”と化す。

そういうわけで、人気シリーズの第4弾。

面白かったです。

面白かったけど、なんつうか、オチとかちょっとわかりづらかったかなぁ。

なんだろね。

 

9月21日

「ふわふわの泉」(野尻抱介 ファミ通文庫)を読む。

浜松西高校化学部部長、”楽に生きたい”をモットーとする浅倉泉は、

文化祭の展示物の準備の化学実験中、落雷の直撃を受け、実験は失敗と思いきや

空気中に浮かぶシャボン玉のような粒子を発見する。

泉はダイヤモンドよりも硬く、空気よりも軽いその物質に”ふわふわ”という名前を付け

一儲けしようとするのだが・・・。

というわけで、「ロケットガール」の野尻抱介による、星雲賞受賞後第1作である。

最初はてっきり学園ラブコメかと思ったけど、やっぱり宇宙に行く話だった。

面白かったです。

この人の作品はちゃんと科学考証しながらSFしてるとこが面白いよね。

途中で、脈絡なく異星人がやってくる唐突で強引な展開にはちょっと困ったけど。

しかも物語の本筋には全然関係ないのに、オチに絡んだり。

続編は・・・ないな。

 

9月17日

「魔界水滸伝1」(栗本薫 ハルキ・ホラー文庫)を読む。

その夜、様々な人々が、悪夢にうなされていた。

”体が溶ける”といううめき声、

”目覚めよ、古の者の裔よ”と耳元に囁きかける声。

いま日本全土の妖怪たちが時空を越えて蘇りつつあった・・・。

というわけで、今更ながら魔界水滸伝である。

実は、大昔に1巻だけ読んだことがあったのだが、その時は何がなにやらわからなかった。

だが、知識を得た今、改めて読んでみると、なるほどそういうことだったのか。

これって、日本古来の妖怪対クトゥルフ神話の怪物たち、という図式でいいのかな?

まぁ、まだ1巻なんでね。

古本屋に4巻まであるのは見つけたので。

これからこれから。

 

9月11日

「12月の扉 上」(ディーン・R・クーンツ 創元推理文庫)を読む。

九つの少女メラニーは、全裸で雨に濡れる街角を彷徨っていた。

警察の知らせを受け、ローラは駆け付けるが、娘の心は虚ろで

口もきけず、母親である自分のこともわからない。

6年前娘を連れて忽然と姿を消した科学者の夫は、娘を使って何をしていたのか。

その夜、独りぼっちの病室で、少女は悲鳴を上げようとしていた。

「扉が、12月の扉が開く・・・助けて、助けて!」

というわけで、まだ上巻です。

感想は下巻を読んでからと言うことで一つだけ。

ジョセフ・ジョースターのスタンド、「ハーミットパープル」の元ネタ。

ラジオのチューニングががちゃがちゃ変わり、いろんな番組の音声を拾って

一つの意味のある文章を作る、というシーンがあった。

それだけなんだが、あの人いろんなとこから持ってくるよな。

 

9月2日

「アストラルギア@魔法少女はつらいよ(弓原望 ファミ通文庫)を読む。

夏休みも終わりに近いある日の夏祭り。

親友のちひろに誘われて出かけた格闘技マニアの女子高生片倉あきらは、

ちひろをナンパした少年が「怪物」に喰い殺されるのを目撃する。

そこに現れた謎の男、保健所害獣駆除課を名乗る高尾に無理矢理装着させられた

「霊装強化服」の力で変身し、見事怪物を消滅させるが・・・。

というわけで、すいません、またタイトルと表紙につられて買ってしまいました。

とりあえず、プロローグの一行目を読んでひっくり返る。

「その夏、流累江町の学校では、奇妙な噂が囁かれていた。」

流累江=ルルイエと読む。

全然知らずに読んだのだが今回のは”ちゃんとしていない”クトゥルフ神話作品だった。

魔法少女がクトゥルフの怪物たちと戦う、というコンセプトは良いんだけど、

なんかどれもこれも中途半端な感じだ。

基本的にコメディをやりたいらしいんだが、その割にはクトゥルーの眷属(深き者ども?)に

一般市民が首とか胴とか喰い千切られて死んだり。

それを見た主人公他が、ちょっと驚いたり。

科学の力で変身するのは構わないんだが、やることといったら銃で撃つ、スタンスティックで殴る。

変身する意味がよくわからないよ。

まぁ、プロテクターと言いたいんだろうけど。

ネオ・アーカム教団とか魔導書「エイボン」とか、気になることは気になるんだよね。

あと、旧き者が旧神を外宇宙に追放した、というところとか。

というわけで、次回はちゃんとした魔法少女対クトゥルフを書いて欲しい。

・・・自分で書いた方が早いか?

 

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