1月分
1月31日
「インスマス年代記・下」(スティーヴァン・ジョーンズ編 学研M文庫)を読む。
インスマス・アンソロジーの下巻。
滅茶苦茶面白かったです。
1928年、州軍がインスマスの住民を大量検挙、海辺の家々を焼き払い、
海軍がインスマス沖1マイルにある悪魔の暗礁に魚雷を撃ち込んだのも、今は昔の物語。
一度は地図の上から抹消されたこの漁村も、
今ではアメリカの平凡な一地方都市として再開発が始まった。
しかしその影で・・・。
年代記といっても各著者がそれぞれ書いた作品を、勝手に並べただけで、
別に一貫性とかは全くない。
いろんなアプローチの仕方があるなぁ。
個人的には「三時十五分前」(キム・ニューマン)が面白かったな。
8ページしかない短編で、オチもバレバレなんだが、実によかった。
いや、マジで。
1月27日
「寝台特急「紀伊」殺人行」(西村京太郎 角川文庫)を読む。
中西は高校生の時、女性を襲い自殺に追いやった。
それから10年、彼は両親の遺骨を納めるため、懐かしくも忌まわしい故郷南紀を訪れるが・・・。
フィアンセの失踪、奇妙な脅迫と警告、連続して起こる10年前の関係者の死。
巧妙なトリックの陰に隠れた犯人の正体とは?
というわけで、今回、わりと凝った話で面白かったです。
十津川警部はチラッとしか登場しないで、相棒の亀井刑事が活躍する。
暇つぶしにはもってこい。
1月25日
「トラベルミステリー傑作集[C62ニセコ]殺人事件」(西村京太郎 光文社文庫)を読む。
表題作の他2作を収録した、十津川警部の活躍するトラベルミステリー。
3本とも鉄道を利用した犯人のアリバイ崩しの話。
暇つぶしにはもってこいだが、それ以上のなにかではない。
1月23日
「女神の誓い」(マーセデス・ラッキー 創元推理文庫)を読む。
山賊への復讐と、皆殺しにされた一族の再建を誓い、一人故郷を旅立った女戦士タルマ。
道すがら不思議な剣に導かれた女魔法使いケスリーと出会い、二人は姉妹の契りをかわす。
傭兵となった二人の前に立ちふさがる運命とは?
というわけで正統派の異世界ファンタジー、面白かったです。
途中で気が付いたけど、ダーティーペアだな、要するに。
一応長編だけど、一つ一つのエピソードが短くて、展開早いよ。
事件もあっさり解決して、立ち直りも早い。
次はちゃんとした長編が読みたいかな。