4月分
4月27日
「〈ハインライン傑作集A〉輪廻の蛇」(ロバート・A・ハインライン ハヤカワ文庫)を読む。
アメリカSF界の巨匠、ハインラインの作品集。
普通。
読んでる途中やたらとデジャブーに襲われると思ったら、昔読んだわ、これ。
4月20日
「宇宙のランデヴー」(アーサー・C・クラーク ハヤカワ文庫)を読む。
西暦2130年、〈スペースガード〉のレーダー監視網に謎の物体が探知された。
それは直径40キロ、自転周期4分という巨大な円筒型の金属物体であることが判明した。
太陽系は、長い間期待されていた宇宙からの最初の訪問者を迎えたのだ。
”ラーマ”と命名されたこの人工惑星にエンデヴァー号が調査のために接近、
苦心の末にランデブーに成功し、ラーマ内部に侵入するが・・・。
いまさら、という感じだが、古典である。
ヒューゴー賞、ネビュラ賞の他に、
J・W・キャンベル記念賞、イギリスSF作家協会賞、ジュピター賞、ローカス賞、星雲賞受賞作。
というわけで面白かったです。
”ラーマ”の圧倒的な巨大さの描写や、夜明けを迎えるシーンなど、圧巻である。
不満といえば、南方大陸にある幾何学的な地形や、
南極地点にある〈ビッグホーン〉、当のラーマ人などについて、結局謎のままなとこかなぁ。
ま、傑作にはかわりない。
4月13日
「死霊たちの宴 上」(ジョン・スキップ&クレイグ・スペクター編 創元推理文庫)を読む。
1968年、一つの恐怖が世界を襲った。
ゾンビ映画の傑作にして、ジョージ・A・ロメロ監督のデビュー作、
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』公開の年――。
このカルト・ホラーに魅せられた数多の作家たちが作り上げたアンソロジー。
むちゃ面白かったです。
ピッツバーグで死者たちが徘徊していた時、他の場所でも同じ事が起こっていたはずではないか。
というコンセプトも良いし、スティーブン・キングやラムジー・キャンベル他、
各作家たちの作品、どれも秀作ぞろいである。
さすが、と言いたい。
ただし、昼休みに昼食を採りながら読むモノでは、ないな。
4月7日
「ビートのディシプリン SIDE1」(上遠野浩平 電撃文庫)を読む。
統和機構の合成人間ピート・ビートは、謎の存在”カーメン”の調査を命じられたが、
それは正体不明の敵が次々と襲いくる危険な闘いの始まりだった。
そして彼に興味を持つ女子高生 浅倉朝子の歯車も狂い始める。
というわけで、ブギーポップ世界を舞台にした上遠野浩平の新作。
ブギーポップが出てこない、というのが売りらしいが、それなら完璧に無視すればいいのに
ところどころ彼をにおわす部分があって、ああやっぱりダメなのかなぁと思った。
ところでいまだにわからないんだが、統和機構って何がしたい団体なんだろう?
彼らのやってる事って、裏切り者を制裁している、というイメージしかないんだが。
合成人間の能力も、どんどんスタンドっぽくなっていくし。
内容については、まぁ普通。
ブギーポップが出てこない時点で、世界の危機ではないはずだし、ただの統和機構の内紛か?
SIDE2があるなら、そちらに期待しましょう。