10月分
10月17日
「暗黒神話大系シリーズクトゥルー6」(オーガスト・ダーレス 青心社)を読む。
ヨグ=ソトース復活の恐怖を描く、「暗黒の儀式」他2編を収録したシリーズ第6弾。
はい、面白かったです。
一応ラブクラフトとダーレスの合作ということになっているが、
ラブクラフトの残したメモを元にダーレスが書き上げたもの。
僕、意外とダーレスの作品好きかも。
モンスターの描写や、いわゆる”恐怖”を書かせたらラブクラフトのねっちりした文章にはかなわないけど、
旧支配者にたいして魔法や科学で対抗したり、結構ハデな展開になったりするとことか。
「暗黒の儀式」は、大作の割には地味というかじっくり読んでいく感じの話で、
果たして召還された旧支配者はの正体はいったいなんだ?
というところに焦点が置かれている、んだけど帯にしっかりヨグ=ソトースって書いてるしな。
ちょっとがっかり。
ヨグ=ソトース好きの僕としては、もう少ししっかり描写して欲しかった。
そんくらい。
10月9日
「魔界医師メフィスト海妖美姫」(菊地秀行 講談社文庫)を読む。
魔界医師メフィストの診断どおり、1年の眠りの後に目覚めた冴草海三。
その首にはエラが!
その海三を慕う、触れる物全てを水と化す、「海のもの」、「はじまり」とも呼ばれる怪女の正体とは?
30億年の時を越え、メフィストと妖魔が激突する。
というわけで、内容はそんなに。
スケールはでかいはずだが、メフィストがいるとそれだけで敵が弱っちくみえる。
それにしても菊地秀行の作品、最近海モノが多いなぁ。
ブームかね?
10月5日
「異形コレクション[月の物語」(井上雅彦監修 廣済堂文庫)を読む。
書き下ろしホラーアンソロジー第8弾。
今回のテーマは、月。
全体的に佳作ぞろい。
ただ1つだけ秀逸な物があった。
北野勇作の「シズカの海」。
小説を読んでシビレたのは久しぶりだ。
最後の最後まで僕は気が付かなかった。
うまい!
なんかやられたって感じ。
ぜひ自分で読んでみてくれ。