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NPTニューヨークレポート 2

◇ ニューヨーク 5月1日土曜日 ◇

「核兵器ゼロを目指して」平和の分科会に参加

 今日は国際平和会議の二日目、分科会と閉会総会がありました。写真は昨日から会場となったリバーサイドチャーチです。マンハッタンの北のほう、コロンビア大学の近くにあります。

 私の参加した分科会は、「核兵器禁止条約(核廃絶&平和分科会)」です。日本反核法律家協会理事の山田寿則さんほか3人のパネリストがそれぞれ活動報告とこれからの課題についてお話をされました。
 翻訳機の音声がとても聞き取りにくかったので、正確な報告が出来ないかもしれませんが、次のような内容でした。
 1997年にモデル核兵器条約(核兵器を全廃するための条約。広くは核兵器の使用を禁止するものもふくむ)が作られ、反核法律家たちの議論をへて2007年に改定版が出来た。抽象論でなくかなり具体化されているが、全廃期限は示されていない。しかし、一歩ずつ前進していくことも大切だ。そして、核削減の確認をするシステムが必要だ。
 2008年、「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND)」が日本とオーストラリア主導で立ち上げられ、モデル核兵器条約をどう良くしていくか話し合えるようになっている。今後は、基本原則の確認と合意を国連ですすめていくことが大事だ。そして、2030年には核兵器をゼロにしていこう。
 核保有国は、この条約には消極的だ。しかし、核兵器は人類の安全とは両立しない。核兵器にもとづく安全保障などありえないということを直視すべきだ。
 会場からは質問も出ました。「先に核兵器使用禁止条約を作ったらどうか」「オバマ大統領に何を要求すべきか」など。核兵器の計り知れない脅威を考えれば、核兵器を残すことは論外であること。オバマ大統領には自国での核廃絶の具体的道筋について論議を進めると同時に、他の核保有国にも論議を始めるように働きかけをさせると良いとのことでした。
 夕方からの閉会総会には、うたごえ交流会参加のため出席出来ませんでしたが、参加した人の話によると、国連の潘基文事務総長が「自分が朝鮮戦争から帰ってみると祖国は焼け野原と化し、悲惨な思いをした。また、広島やロシア・セミパラチンスクを訪れて、何十年たっても苦しんでいる人が大勢いることに愕然とする。事務総長になったのは、もう二度と戦争をおこしてはならないという思いからだ。かつてレーガンとゴルバチョフが交渉したとき、今のような大きな運動の拡がりがあれば違う結果があったかもしれない。核兵器廃絶の運動がさらに大きくなることに期待したい。」と発言されたとか。 今ががんばりどきです!
 さあ、明日はいよいよ署名提出です。