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小さなアイヌ語教室 モシ

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■ アイヌ語弁論大会の発表内容 ■


@アイヌ語弁論大会の出場
第14回アイヌ語弁論大会(アイヌ文化振興・研究推進機構主催)の弁論部門に出場しました。
別名イタカンローと呼ばれる大会ですが、2010年11月6日に北海道大学クラーク会館で開催されました。
弁論大会での私の発表内容は以下の通りです。
可能な限り未来志向の実験的な内容とするよう努めたつもりです。

   《タイトル》 Sinshu or ta an ine sir (信州の四季)

         ⇒ 第14回アイヌ語弁論大会発表内容 (ローマ字表記・カタカナ表記・日本語訳)

A結果と評価
《結果》 何とか最優秀賞をいただきましたが、あまり素直には喜べません。というのは、この賞をとると大会で同じ部門には出られなくなるからです(まだまだ弁論の部に出て発言したいと思うのですが……)。また、独学のアイヌ語学習を続けていますので多くの反省点も有ります。
《評価》   ※審査員の先生方の評価は以下の通りでした(文章でいただいたコメントをそのまま掲載)。
<良かった点>
・アイヌ語は殆ど上手に話せていたように思います
・身ぶりや手ぶりの発表は楽しめました
・作文力や内容を完全に自分のものにしている所、写真撮影のシーンの表現など、とても良かったと思います
・アイヌ語を充分に使って信州の四季を紹介してくれたこと
<改善点等>
・アクセントが誤っていることが多かったです

   ※藤村久和審査委員長や切替英雄先生からは大会の場で口頭でもアドバイスをいただきました。
        ine sir(四季)やtu-wan(20の)という表現の問題点(藤村先生より)
        アクセントにおかしい箇所 数か所(切替先生より)


《付記》 アイヌ語弁論大会に望むこと
現在、アイヌ語弁論大会は子どもの部、大人の部・口承文芸部門、大人の部・弁論部門の3部門で構成されています(これらにアイヌ語指導者・研究者や過去の大会における最優秀賞受賞者による口演の部が2009年から加わっています)。ただ、弁論大会と冠しながら弁論部門よりも口承文芸部門の方が出場者がはるかに多く、また、弁論部門出場者の中にも口承文芸部門のような内容が見られるのが実情といえます。このことは、現在のアイヌ語が伝統文化としての口承文芸の世界では何とか生命を保っているものの、話し言葉・弁論の手段としては機能不全に陥っていることを示しているのではないでしょうか?(もちろんユカその他の口承文芸は更に盛んになってほしいのですが……。)何とか、こうしたアイヌ語の現状を打破していき、自立した言葉としてのアイヌ語になってほしいものです。また、そうした努力がアイヌ語弁論大会の関係者(主催者・出場者等)に求められていると思います。
ガンバレ!アイヌ語弁論大会。

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