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■ アイヌとアイヌ語 ■
☆ aynu と mosir と itak と ☆ |
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@アイヌ語には言葉を表現する固有の文字がありませんでした。
⇒⇒現在はローマ字やカタカナで表記されています。
(例) aynu アイヌ:人間(kamuy カムイ=神などに対する言葉)、アイヌ(sisam シサム=和人などに対する民族を示す言葉)。
(例) mosir モシリ:大地、国土、島。語源的にはmo-sirと考えられ、mo(=小さな、静かな)とsir(=大地、山、島、崖など広く場所を示す用語として地名の中にも語根としてよく使われる)の合成語か。aynu
mosirという場合は北海道をさすことが多い。
(例) itak イタク:言葉。aynu itakでアイヌ語という意味(aynuの間ではアイヌ語をa=kor(a ア=私達は、kor
コロ=〜を持つ) itakと表現する )。
※MOSIRのアイヌ語の表記と発音について
ローマ字表記を中心に可能な限りカタカナ表記を併用しています。
発音は単語を形成する音節(開音節と閉音節)を単位にして理解してください。
開音節=(子音+)母音 (例)ka カ ca チャ tu トウ poポ
閉音節=(子音+)母音+子音 (例)kur クル ker ケレ cep チエプ
閉音節の最後の子音にあたるカナは小さい文字で表記されるものが多い
表記と発音の詳細は⇒ やさしいアイヌ語 ☆ 発音 ☆
Aアイヌ語には共通語というものがありません。
⇒⇒aynuは国家権力というものを持ちませんでした。統一権力の要請により「標準語」というものが創出されるとすれば、幸か不幸か、そういう歴史を持たなかったということになります。
地域により特色のある方言が存在し、極端な場合は単語の意味や表現方法が正反対ということもあります。
個性的で良いのですが、aynu itakを勉強していく上では、かなり苦労の種となったりします。
Baynuの人々は近代以前には主として漁労・狩猟・採集などにより生活の糧を得ていました。
したがって、人々の活動領域は大変に広い範囲に及んだりする一方で、人口は元来それほど多くなかったと思われます(採集を中心にして営まれる社会の人口は近代社会の100分の1〜1000分の1というようなレベルです)。
加えて、日本の国家権力(具体的には松前藩など)やそれと結びついた商人の侵略的な支配拡大やaynuへの奴隷的待遇により人口はかなり減少したと思われます。
現在の人口は不明ですが、アイヌ生活実態調査(北海道庁実施)では2万数千人という推定値があります。
なお、aynuの人々の3分の2が日高地方と胆振地方に住んでいるということですが、これらの地方は厳しい自然環境の北海道の中でも最も温和で生活しやすい地方であるといえます。
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小さなアイヌ語教室
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