作品名 | しろばんば |
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さくひんめい | しろばんば |
初出誌 | 主婦の友[1] |
連載期間 | 1960年1月号〜1962年12月号[1] |
連載回数 | 36回[1] |
文庫/全集 | 巻 | 文庫本名/副題 |
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新潮文庫 | - | しろばんば |
旺文社文庫 | - | しろばんば |
井上靖小説全集 | 25 | しろばんば・月の光 |
井上靖全集 | 13 | 長篇6 |
おなまえ | 日付 | ちょっと一言 |
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たなかくんさん | 2000.04.26 | 最高。 |
奥田さん | 2001.04.11 | 洪作とおぬいばあさんのささいなエピソードのひとつひとつが暖かく胸に迫ります。 おぬいばあさんの洪作に対する愛情はどこかユーモラスにも感じられるが、何度読んでも心地よいものを感じます。 とても素敵な作品です。 |
星雲さん | 2001.06.24 | 20数年ぶりに読んで、改めて名作との印象を受けた。人との出会いや別れを通して洪作の成長をみごとに描いている。おぬい婆さんとの関係は言うまでもないが、私は特に、叔母さき子への想いに切なさを感ずる。さき子の死から2年たち、その死を「あの日以来、自分とは反対の方向へ歩き出した」ととらえる。そして、今後もどんどん遠ざかっていくものと理解する。死をこのようにとらえつつ、さき子と精神的にも決別していく。この作品は、随所にこうした幼い子供から思春期の手前までの洪作の成長が描かれており、3部作の中でも特にすぐれた作品と実感した。 |
ゆうちゃんさん | 2003.07.08 | 何で、おぬい婆さんと一緒に住まわすのかが,不思議でありました。 |
おなまえ | 記事No. 日付 |
書き込みから |
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yakkoさん | [531] 2002/01/19 |
情景や人々の描写はいつ読んでも活き活きしていますよね。三部作の中でも「しろばんば」は少し違うタッチの気がします。書かれている洪作くんの年が、一番幅があるせいでしょうか。それにしても、全く自然に洪作くんが成長している描写は見事です。 |
三毛猫さん | [533] 2002/01/20 |
「しろばんば」の最後の最後で、洪作が成長する自分の気持ちを、妙にわびしいと言っていますね。原文は覚えていないのですが、あの場面など特に、胸の締め付けられるような洪作の心情が窺えます。幼い洪作の目から見た世界の描写、洪作の心の描写、本当に見事です。 |
yakkoさん | [821] 2002/10/01 |
「しろばんば」の台風の夜の描写は、まるで昨夜おぬい婆さんと台風を迎えたかのように、いきいきとして感じました。あのシーンは「しろばんば」でとても好きなところです。風の音や雨のすごさが、蔵の戸を開けた瞬間にすさまじく入って来るのが聞こえたようでした。そして、おぬい婆さんがおにぎりを作っている姿が浮かんできます。 |
藤瀬浩太郎さん | [1009] 2003/06/01 |
ほーんとこの三部作大好きで、何度読み返してもあせることのない青春の輝きがまぶしいです。加えて人の出会いが人生のターニングポイントになることがうまく描かれているなと思います(「白ばんば」でのおぬい婆さん、「夏草冬涛」での金江や藤尾たち、「北の海」での柔道青年たち)・・まぁ自伝的要素も強いみたいなんで当然といえば当然なのかな?・・・でも続きが読みたかったなぁー。。 |
こころさん | [1077] 2003/08/16 |
読んですがすがしくなりましたね。青春っていいなぁって! それになぜか私のなかではこの三部作は夏にぴったりのイメージの作品なのです。 今の時代に『夏草冬濤』『北の海』みたいな学生同士のつながりってなくなってきているから、この時代っていいなぁ、って単純に思いました。 これといった大事件が次々起こるわけでもないのに、どうしてこんなに面白く又うまいこと書けるんだろう。やっぱり井上靖はすごい。 登場人物一人一人の描き方が実にうまい、「うまい事表現してるなぁ。」とクスクス笑わせられたり、登場人物の言葉にジーンときたり・・。 いい小説ってこういうものなんだなぁ、つくづく思いました。 |
雄さん | [1448] 2006/05/06 |
先日来読んでいた「しろばんば」を読み終えました。井上靖氏自身の少年時代を元にして書かれた小説として素晴らしいのはもちろんのこと、またそういう自伝的部分を別にした小説としての普遍的価値を持った作品と感じました。 洪作がおぬい婆さんの愛情を一身に受けながらも、どこかでおぬい婆さんのことを客観的に見ているところに井上靖氏の冷静な目を感じました。叔母さき子の若すぎる死は「あすなろ物語」と共通ですが、沼津の姉妹や一つ年上のあき子などの描写が鮮やかで、他の井上作品に登場する女性像の原型がここにあるのかなとも思いました。 様々な人物が登場しますが、犬飼や山口平一など、思い通りに人生を歩むことができない人物のことが心に残ります。また、一見無愛想な人物に人間的な温かみを感じていくところに氏の人間観の深さを見る思いがします。 |
映画の題名 | しろばんば |
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制作 | 日活 |
監督 | 滝沢英輔 |
封切年月 | 1962年11月 |
主演俳優 | 島村 徹、芦川いずみ |
野良犬少年!? | 野良犬少年さんの、『しろばんば』『夏草冬濤』『北の海』のホームページです。いろんなページや企画があって楽しいです。三部作好きは、今すぐ行ってみよう! |
[1] 井上靖ノート
[2] 旭川市・井上靖記念館ホームページ