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1.嗅覚の特異性を考慮した嗜好調査法
開発段階における香りの嗜好調査では“消費者の真意が引き出せるかどうか”が決め手です。以下に、考慮すべき嗅覚の特異性を挙げます。a) 人間の鼻は、同じ匂いには長く反応しない! この事は、香りの嗜好調査に於いて考慮すべき重要な点で、一つの香りに対して沢山の質問をすると鼻はなれて、曖昧な回答になる恐れがあります。 b) 鼻は、好きな匂いと、嫌いな匂いには敏感に反応する! 何か気になる匂いがあると鼻は瞬時に反応します。気になる匂いとは、いやな匂いと、好きな匂いです。そして、それ以外の自分にとって気にならない匂いに対しては、余り敏感には反応しません。 |
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2.FM法は、香りに特化した嗜好調査法です
嗜好調査は、その目的により2つに分けられます
(1)最終段階で、候補品の中から最終決定品を選ぶ為の嗜好調査 (2)開発段階で、開発の方向性を探る為の嗜好調査 多くの場合、調査会社が一般的に行っている調査手法で両者のテストが行われています。調査会社が一般的に行っている調査法とは、様々な角度から沢山の質問をし、通常5段階評価で得らた回答を統計処理する方法です。この手法は、香り以外の、例えば、デザイン、色、使用感など、目で見たり、触ったり、肌で感じる事が出来るテスト品については信頼出来る回答が期待できます。
しかし、香りに関しては課題も出てきます。
それは、前述したように、人間の鼻は匂いになれてしまい“同じ匂いに対して長く反応しない”という嗅覚の特異性があるからです。その為、一つの香りに対して沢山の質問をする調査手法だと、バイアスが生ずる恐れがあるからです。
特に、「開発段階で、開発の方向性を探る嗜好調査」では、その調査結果が開発の行方を左右する大事な調査であり、出来るだけバイアスを少なく、パネラーの真意が引き出せる調査手法であることが必須です。その為には、嗅覚の特異性を考慮し、香りに特化した調査法が望まれます。
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A) システムから見た特長 (1)調査票の質問項目は必要最小限(基本は4問) ・ 嗅覚は疲れやすいという特異性を考慮 (2)質問内容は「好きな香り」と「嫌いな香り」に関した質問 ・ 嗅覚は、好きな匂い(安心、心地よい匂いなど)と、 いやな匂い(危険、違和感のある匂いなど)に、より敏感に反応する (3)一度に7品のサンプルがテスト可能 ・ これは一般的に行われている調査法では困難 B) 分析方法から見た特長 (4)個々の製品の分析だけでなく、7製品の“嗜好の相関関係”も分かる (5)各テスト品の「好かれる部分」と「嫌われる部分」の両面が分かる (6)設定した年齢層間の嗜好傾向も参照できる (7)関係する全てのスタッフに分かりやすい分析表で開発目標の一元化 ・ これにより、マーケティングと技術者とのベストの連携が可能 |
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