第1回夏休み牧場旅行杯 〜北海道牧場見学紀行〜 |
8月27日(木) <午後の部>【 静内(静内SS、アロースタッド 他) 】 一旦ホテルに帰り、食事・着替え・フィルムの補給・休憩を済ませた私達は、大体13:30過ぎにホテルを後にし、また二十間道路の案内所にやってきました。
しかし、とりあえずまだ雨は降って来ないため、見学は出来るとの事。早速案内所から1,2キロ離れた静内SSへ向かいます。と言っても、二十間道路をまっすぐ北上するだけですが。 静内SSの門をくぐると、降雨を想定しての事でしょう、馬達は既に放牧地におらず、円形の厩舎に戻されていました。この場合、それぞれの馬のすぐ近くに寄ることが出来るというのは良いのですが、放牧地を駆ける姿や、全身の姿を撮影できないのでその点がちょっと不満です。 またそれとは別に、空が低い雲で殆ど覆われてしまったので、真昼にも関わらず相当薄暗くなってしまいました。一般的に写真は快晴の時より薄雲が掛かっている程度の天気の方が無難に撮影できると言いますが、いくら何でもこれは暗すぎます(^^;。
先ず、サクラ種牡馬軍団総帥(笑)、サクラユタカオーが居ます。この馬はニホンピロウイナー、タマモクロス等と共にリーディング上位の常連ですね。 最近はこれにメジロライアンやサッカーボーイが進出してきて多少状況は変化してきていますが、それでも今まで通りしっかり上位に名を連ねているのは凄いの一言です。 最近、さすがに少し調子が衰えてきたという噂を少し耳にしていたのですが、見た限りではまだまだ頑張ってくれそうな感じです(他の馬同様、夏の蒸し暑さのせいで目の下にちょっとくまが出来ていますけど(笑))。
しかし前述したとおり、昼なのに周りは薄暗い状況で、ウイニングチケットを撮ろうとカメラを向けると、シャッタースピードの数値が一気に大きくなる有様(^^;、チケット自身は当然そんなことにはお構いなしなので、結局ブレた写真を1,2枚造ることになってしまいました(^^;(私はプロじゃないし(;_;))。 その次はサクラチトセオー。ウイニングチケットの同期で、現役最後の方で悲願のGI制覇(秋天勝ち)を成し遂げ、妹のサクラキャンドル(エ女王杯馬)と共に活躍した馬ですね。どんな産駒を送り出すのか楽しみです。
これに長兄のサクラトウコウを加えると、いわば「種牡馬三兄弟(^^;」になるわけです(あ、そう言えば私達自身も三兄弟です(笑))が、居るはずのサクラトウコウが居ません。不思議に思って種馬場の人に聞くと「毎年、谷岡牧場の方から種付け時期だけここに来るんだが、今年は来てないんだよ」との事。 サクラトウコウがここでのお目当ての一頭だった私は、ちょっとがっかりでした(私が大好きなグルメサンシャインの父なので、会えるのを期待していたんですが…)。 それはともかく、この三兄弟は長兄のトウコウだけが現役時GIを獲れなかったのですが、逆に種牡馬の産駒成績ではトウコウだけがGI馬を出している(秋天馬のネーハイシーザー)訳で、今度は弟たちにも頑張って貰いたいところです。
ハンティングホークは、良く馬房の金網を蹴飛ばすようで、入り口の白く塗られた金網が、この馬のものだけボコボコになって錆びていました(^^;。私達が見学している際にも蹴飛ばして居たようです(笑)。そう言えば、この前外国に再輸出されてしまったそうですね。ちょっと残念。 さて最後にサクラローレル。ナリタブライアン、マヤノトップガンと言った年度代表馬を相手に春の天皇賞をもぎ取った馬ですね。 その後のフランス凱旋門賞遠征の結果は残念でしたが、なかなかルックスの良い馬で、一緒にいた見学客もこの馬がお目当てだった人は多かったようです。 出来たら、この馬が放牧地で駆けているところを写真に収めたかったのですが…またの機会にしましょう。 こうして一通りの馬を見学した後、時間が15:00に近くなったので、我々はこの次に見学する「アロースタッド」に移動する準備を始めました。 通常の状態なら、この静内SSでも本当にぎりぎりまで放牧されている馬を見ているところですが、今回は何しろ天気が(^^;。どんよりとした薄暗い状態は相変わらずで、本当にいつ雨が降ってきても文句の言えない状態ですので、その前にアローの方も見学できる時間を増やそうと言うわけです。
静内SSでもそうだったのですが、私達が馬を見に行ったこの時期、いくら北の大地・北海道とはいえ夏真っ盛りですし、また何度も何度も何度も(笑)書いているように、ここ暫く雨が降ったり止んだりの天候で、その蒸し暑さにバテ気味の馬も多かったのか、ここアロースタッドでも目の下にくまが出来いたり(^^;、痒いのか顔を柱などにこすりつけたりして折角の男前を台無しにしていた馬が結構居ました(笑)。
厩舎の前に来てすぐに目に付いたのが、入口から見て右の厩舎に居たタマモクロスです。 「囓る危険」でお馴染み(笑)の彼ですが、時間が時間だけにタルいのか、この時は人が周りにいても結構大人しかったようでした。 この馬は種牡馬リーディングに於いて、いつも上位に名を連ねているはさすがですが、残念ながら未だGIを勝った産駒が誕生していません。現在までの代表産駒といえるカネツクロスやシロキタクロスはGII勝ちまでは行ったのですが…。 西暦2000年の3月にはかつての盟友、南井克巳調教師が厩舎を正式に開業するので、個人的にはこのコンビ(タマモクロス産駒・南井厩舎所属)によるGI馬誕生を期待するところ大です(^^)。 このタマモの隣には、ティッカネン、ヒシマサル、クリエイター、ファーディナンドと、外国生まれの種牡馬がズラリと並びます。 中でもファーディナンドは綺麗な栗毛で、見学客にも愛想をふりまいていましたから、もっと注目されても良さそうなモノなんですが……(^^;。
こちらは同じ栗毛でもファーディナンドとは違い、どの見学客でも一度は足を止めてじっくり見たり、記念撮影をしたりするものですから、ラムタラ君すっかり面倒になってしまったのでしょうか、馬房から顔を出しても見学客の方を見るでもなく、素っ気ないそぶりの連続です(^^;。単に暑さにへばっていただけと言うことも十分あり得ますけど。 さて次に、この厩舎の裏側の馬房に居る馬達を見てみることにします。ちょっと記憶が定かでない部分もあるのです(^^;が、ハイエステイト、マルブツセカイオー、ホリスキー、ヤシマソブリン、ダイナコスモスが居ました。 この中で、ダイナコスモスは旅行四日目に見た種牡馬トロットサンダーの父親なので、この馬も出来ればしっかりと見ておきたかったのです。 しかしこの馬、なかなか馬房から顔を出してくれず、代わりにお尻をこっちに向ける始末(^^;。少しの間待ってみたのですが、一向に動く気配がないので、とりあえずここは後回しにして、そのまま隣の厩舎を見に行くことにしました。
更に隣へと移っていくと…居ました居ました、メジロ軍団が(笑)。 先ず始めに控えしは(笑)、日本ダービーに於いて、現在静内SSに繋養されているサクラチヨノオーに最後の最後で差し返され(^^;、メジロの関係者をもの凄くがっかりさせたメジロアルダン。 次に控えしは、早くからクラシックの有力候補と称され「最低でも一冠は獲れるだろう」と言われながらも何が悪かったのか(^^;三冠全てで今一歩、古馬になってようやく悲願のGI(宝塚記念)制覇を成し遂げたメジロライアン。 最後に控けぇしは(^^;、四歳クラシックには無縁で、古馬になってから「逃げ」に開眼、人気が無い時にはマイペースですいすいと逃げ、遂には有馬・宝塚の両グランプリを制し「年度代表馬」にまでなってしまった(笑)メジロパーマー。
特に、この旅行の最初の方で書いたように、私の一番下の弟は「山田泰誠&メジロパーマーの大ファン」ですから、この某三兄弟ならぬメジロ三兄弟(^^;の馬房に陣取り、長い時間三頭を眺めていたと記憶しています。 メジロライアンは、かぶれ防止の為の「モヒカンたてがみ(笑)」がその時も健在で、この時既にメジロドーベルやメジロブライトと言ったGI産駒を出しており、これからも更に活躍が期待できそうでした(しかし、メジロブライトは活躍の仕方まで父に似なくても良かったのに(^^;)。 さて最後に、この厩舎の表側の馬房を見ることにしました。上述のメジロライアンの父、アンバーシャダイや、私が特に応援している種牡馬の一頭で「1980年代欧州最強馬」と称されたダンシングブレーヴを、英国ダービーという大一番で斥けたシャーラスタニ(その後、日本から再輸出されてしまったそうですが)や、1998年に日本で一番種付け頭数が多かった(190頭以上!)エアダブリンなどが居ます。 こうしてこれらの馬を見ている内に、残りの時間はどんどん少なくなっていきました。何とか天気の方も一度霧雨が降りかけた程度でおさまり、最後に待っていたダイナコスモスの写真も撮れたので、私達は概ね満足な気持ちで今日の見学を終えることが出来ました。 ホテルに戻って一時間ほどすると…外は土砂降りの雨。この雨がもう少し早く降っていたら、もう見学どころでは無かったでしょう。ともかく、翌日の優駿SS・日本軽種馬協会 静内種馬場の見学もこのように都合良く行くことを願いながらその夜を過ごしたのでした。 |
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