第1回夏休み牧場旅行杯
〜北海道牧場見学紀行〜

8月28日(金) 【 静内 → 襟裳(襟裳岬) → 苫小牧[港] → (太平洋上)〜 】
 
 さ〜て、今日は遂に北海道で暮らす最後の日です。今こうやって旅行記を書いている身にとっては「やれやれやっと終わりか(^^;」と言う感じですが、実際に旅行していた際には、やはり「もう終わりなのか」と言う気分も混じった、複雑な心境だったような気がします。
 
 前日の旅行記にも書いたように、今日は「優駿SS」(オグリキャップマヤノトップガン等)と、「日本軽種馬協会 静内種馬場」(ダンシングブレーヴ等々)を見学し、余った時間は適宜考えよう、と言う腹だったのですが…。
 …朝、目を覚ましてみると外は雨。しかも、今までと違いかなりしっかりと降ってくれる嫌な雨でした(^^;。昨日の土砂降りの豪雨といい、今日の本降りといい、さすがに「何となく止んで太陽が顔を覗かせる」と言った感じにはなりそうもありません。
 それならそれで牧場見学は出来ない訳ですから、何か別の事を計画しなくてはいけません。もしこれがこの日でなく、これより前の日であればかなり色々なことが出来たのでしょうけど、今日、私達は北海道を離れるため、その出航までに苫小牧に行っていなくてはいけません。
 しかも予定では、本日も夕方まで牧場見学をしているつもりでしたから、そのカーフェリーの出航予定時間は夜23:45(笑)。いくら何でも朝から苫小牧に向けて出発すると、昼頃には早々と着いてしまいます(^^;。
 
 そこで我々は、丁度時間的にも行けそうな場所として、日高地方とその東に位置する十勝地方の境目となっている、襟裳岬に行ってみることにしました。
 襟裳岬は現在居る静内町から東南におよそ70km、雨が降っているので車で2時間半程度と言ったところでしょうか。私達は3日間お世話になったウエリントンホテルを10:00前にチェックアウトし、岬に向けて出発しました。
 よく考えてみれば、「日高地方の牧場を見学する」といっても、今回は西側の門別(鵡川)や、大体真ん中に位置する新冠・静内の牧場ばかりで、これから行く場所の途中にある三石・浦河・様似・そしてえりも等には行けずじまいでした。まあ、こういった見学旅行は今回が初めての私達ですから、考えようによっては割と多くの場所を回れたような気もしますけど。
 実際に国道235号線を東に走ってみると、見学してみたい牧場の看板が道の両側に幾つも立っていました。これは絶対にまたここへ来ないとダメですね(笑)。  
 さて、途中の話は面倒なので飛ばすとして(^^;、我々は12:00過ぎ位に襟裳岬に到着しました。この旅行後に放映されていたのですが、某日テレ系(笑)の番組「鉄腕DASH!」で「風を全身で受けて何処まで進んでいくことが出来るか(笑)」という実験を行う際、襟裳岬がその実験地として選ばれたように、ここは一年中風がかなり強い場所です。
 ちなみにその番組収録日は皮肉なことに、1年で数日しかない風の穏やかな日だったそうです(笑)が、私達が行ったときはそんな嬉しいことは全くなく、横なぐりの霧雨が容赦なく服を濡らしてくれました(^^;。霧雨が降っていると書きましたが、これは風が強く、しかも岬周辺で舞っているからこうなるんでしょうか。当然霧も出ているので、岬では燈台が役に立たない為、その代わりに霧笛を大きな音で鳴らしていました。これがまた、相当うるさいんだ(笑)。
 
 ここには「風の館」という風に関する博物館があり、ここでは朝の8:00過ぎから30分おきに風速25m/sという暴風を体験できるコーナーがあります。暴風の威力や、スリップストリームを体感したいという方は是非行ってみて下さいね(^^)。
 一通り中を見た後、近くの土産物屋でおみやげを買い、少し遅い昼食を食べた私達は、14:00前に襟裳岬を出て、遂に北海道に別れを告げるべくフェリーの到着する苫小牧に向けて移動を始めました。
 
 これを読まれている方の中には覚えていらっしゃる方も居られると思いますが、この8月28日という日は、この夏日本列島に一番大きな被害を与えた「台風4号」が小笠原沖から刻々と接近してくる途中だったのです。ですので、太平洋上を航行するカーフェリーにも何らかの変更があるやもしれず、それなら少し早めに着いておこうということで意見が一致したのでした。
 途中、国道235号線沿いに点在する各町村に別れを告げ、門別の競馬場近くで休憩をとり、更に往路で立ち寄った安いガソリンスタンドで給油を済ませてまた走り続け、結局苫小牧には19:00頃に到着しました。
 さすがにこれでは早いので、苫小牧市街で夕食を摂り、船内で必要になりそうな飲食物をあらかじめ買い込んだ(^^;後、改めて港のフェリーターミナルに入ったのは21:00少し前頃です。
 見るとお客さんの数が非常に多いようです。中には「明日の夜の便を予約していたけど、台風が接近しているので予定を一日繰り上げた」という人もかなり居たようでした(後に、この選択は正しかったことが分かるのですが)。
 
さんふらわあ みと
この船がさんふらわあ みと号です
[写真提供:ブルーハイウェイライン]
 こういったお客で長い列が出来た乗船券売場で切符を買い、乗船待合室に行くと、目の前にこれから帰路でお世話になるカーフェリーの巨体が既に停泊していました。
 往路と同じブルーハイウェイラインのカーフェリー「さんふらわあ みと」号です。
 「もしかしたら出航時間が遅れるかもしれません」とのアナウンスもありましたが、とりあえず予定時刻に乗船を開始でき、やがてほぼ定刻の23:50頃に苫小牧港を出港しました。
 出来れば甲板に出て苫小牧港を見収めて置きたかったのですが、外は当然強い風雨(^^;。時間も時間なので、行きに比べるとかなり揺れる船内でさっさと寝ることにしたのです。
 
 

8月29日(土) 【 〜(太平洋上) → 大洗[港](茨城) → 実家(千葉) 】
 
 朝、10:30頃に目が覚めました。船内は寝る前同様、かなり揺れています。とりあえずトイレに行こうと立ち上がると……なんだか気持ちが悪い(^^;。
 どうやら、波が高く船が揺れ続けているため、船に酔ってしまったようです。私自身は乗り物酔いには割と強い方で、「酔う」と言う事自体ここ暫く覚えがありませんでした。それだけに、実際に酔ってみるとこれがキツい(^^;;;。
 隣のベットに居るはずの弟達が居ないので、とにかく景色の見える場所に行こうと、一番上のラウンジに行ったところ、そこに2人とも居ました。聞くと、両名ともやはりこの揺れで気分が悪くなり、明るく広い場所に居ようと言うことになったそうです。周りの乗客を見ても、殆どの人がソファーに深くもたれ、ぐだーっとしています(^^;。
 
 早く大洗の港に着いて欲しいのはやまやまなんですが、到着予定時刻は夜の19:00(笑)。
 しかも船内放送を聞くと、大洗港付近に河口がある那珂川の上流から下流(栃木県・茨城県)の地域が台風4号の影響をモロに喰らい、大雨・土砂崩れで那珂川に色々な物が流れ出し、一旦河口から太平洋に出た大量の浮遊物が、大洗港にうち寄せられているとの事。入港に障害が出る可能性があるので、定刻に到着できるかは分からない、と宣告されてしまいました(^^;。うーん、大丈夫なのか(^^;;;。
 
 結局、気分の悪さは軽減したものの完全にはおさまらず、長〜い長〜い数時間を過ごしました(^^;。やがてフェリーは大洗港近くまで来たのですが、事前の船内放送通り「港内に大量の浮遊物があり、すぐには入港できない」と言う事になっていました。
 どれくらい時間が掛かるんだろう…と思っていると、今度は「大量の浮遊物の為、接岸用の小型タグボートが港内に入れない」との事。どうするのかと待っていると「タグボートを使わず、自力で接岸する」となりました。
 ちょっと心配でしたが(^^;、さすがに上手い船長さんが操船したのでしょう、多少遅れましたが特に何事もなく、暗い空の中、港に接岸することが出来たようです。
 
 こうなればもう後は車で国道51号を行くときと逆の方向へ進むだけです。と言う事で、我々はかなりへとへとになりながらも、何とか家にたどり着くことが出来ました。
 車から降りて荷物を運び、部屋の布団でやっと横になると……部屋は別に揺れていないのに、なんかしきりに揺れている感じがします(笑)。どうも、丸1日近く大揺れの船内に居たため、その感覚がまだかなり残っているようです。気持ち悪ぃ〜勘弁して〜(^^;;;。
 
 ……ご想像通り、翌日の日曜は一日中横になっていました(;_;)
 と、まあ最後はとんでもないオチ(^^;で終わった今回の旅でしたけど、最後を除けば全体的に楽しい旅でした。あれほど苦しませてくれた(笑)帰りのフェリーも、翌日の便は結局欠航になってしまいましたから、ある意味「運が良かった(帰ってこれないよりは全然マシ)」とも言えるのかもしれません。
 次に北海道へ行く際にもカーフェリーを使うかどうかは分かりません(^^;が、また北海道の牧場へは足を運んでみたいと思っています。
 
 最後までわざわざちゃんと読んで頂いた皆様、本当にどうもありがとう御座いましたm(..)m。
 内容についての御意見・ご感想があれば、是非ゲストブックに書いていって下さると幸いです。

前の日( 8月27日午前)に戻る 前の日( 8月27日午後)に戻る 「太僕寺」に戻る
このWebPageは、DEN_EIが作成しました。
このWebPageに関する内容の無断複写・複製・転載を禁じます。
作者に対するお手紙は den_ei@hotmail.com まで。