現在の太陽系

     約46億年前、ガスとちりからなる星間雲が収縮を始め、回転しながらだんだんと平べったくなっていった。やがて星間雲は円盤状になり、その中心に「原始太陽」が誕生した。この時出来たガス円盤(ちりも少量含まれる)を「原始太陽系円盤」という。ガス円盤の中ではちりが集まり、「微惑星」と呼ばれる無数の小天体が誕生した。やがて微惑星は衝突合体を繰り返し、だんだん大きな「原始惑星」が形成された。ガス円盤誕生からわずか1000万年から1億年くらいで惑星は完成し、現在のような太陽系の姿がほぼ出来上がった。ここまでのシナリオを太陽系形成の「標準モデル」と呼んでいる。標準モデルは、京都大学の林忠四郎博士や旧ソ連のサフロノフ博士によって提唱され、現在多くの研究者が支持しているシナリオである。
     その後、各惑星は独自の進化を遂げ現在に至っている。一方、惑星が完成した約45億年前、それまで重力収縮により輝いていた太陽の中心では、水素が燃え始めた。それ以来現在まで燃え続けており、今後も64億年間ほど続くと計算されている。

     

    この「太陽系の誕生」は、(株)ニュートンプレス発行の、
    Newton2002/2月号の記事から抜粋させて頂いたものです。
                 


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