46億年前の出来事

     約46億年前、私たちの銀河系の片隅で、一つの星が大爆発を起こし死んでいったと考えられている。現在の太陽系の近くにあったと思われるその星は、宇宙全体から見ればありふれた星だったが、最後の姿は壮絶を極めたと想像される。その星は突然、それまでよりも100億倍も明るく燃え上がり、ついには粉々に吹き飛んでしまった。超新星の爆発である。
     宇宙空間の星と星との間には全く何もないように見えるが、実は所々にガスやちりの集まった部分が存在している。それは「星間雲」と呼ばれ、質量の99%が水素やヘリウムなどの軽い元素のガスで、残りの1%がケイ酸塩などの細かいちり(固体成分)で出来ている。
     先に述べた超新星爆発の衝撃がきっかけになったのかどうかはっきりしないが、その近くの星間雲の密度が増加し、その部分はお互いの重力(引力)によって収縮を始めた。この収縮を始めた星間雲の一部が、私たちの太陽系誕生の舞台となったのである。

     

    この「太陽系の誕生」は、(株)ニュートンプレス発行の、
    Newton2002/2月号の記事から抜粋させて頂いたものです。
                 


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