12/29
モーニング娘。/KILLCITY
テレビでモーニング娘。を見ていて、安倍なつみのあまりにも変わらない垢抜けなさに胸を打たれました。
やっぱ彼女がいるからこそのモーニング娘。であると実感。なんていうか、彼女の田舎っぽさは、
いつまでたってもうまくならなくて、でもだからこそかっこいいミック・ジョーンズのギターとか、
どうしようもないヘタレだからこそ愛され続けるパステルズとかと同等の価値があるよ。
あと、最近辻の顔が変わってきたような気がする。
彼女、造作は違うけど、顔のそれぞれのパーツは後藤真希に似てるんだね。
大人になりつつあるのかなあ、と思ったけど、ふくらはぎあたりのはちきれんばかりの元気っぷりを見て、
まだ中学生なんだと納得。
KILLCITY/Three Songs EP
元クリエイション、アラン・マッギー率いるPOPTONESレーベルの新人さん。
彼がこういう音を自分のレーベルから出すということが信じられない。
打ちこみ+パンクという、よくありがちな組み合わせではあるのですが、これまでのそういう手合いのバンドが
すべからく「煽り度」強化のために打ち込みを導入してたのとはまったく逆の方向。
歌とかメロディが暴走しそうになるのを冷徹に受け止める役割を果たしております。
結果、「ビッチがわめきながらWIREを歌う」といった風情の、実に異形な音世界が完成しております。
決して長生きするタイプの音ではないけど、このまま突き詰めたら凄いことになるかも。
12/22
告知/おニャン子クラブ
Joe Strummerに追悼の意と感謝の気持ちを。(12/23)
28日に幡ヶ谷で回します。
いまだ選曲考えあぐね中。
これまでイベントではひたすら
「80-90年代のカバー曲」という縛りを
自ら課して回してきましたが、
ちょっとキツくなってきたので、
そろそろ別の切り口も導入すべきかと。
どうしようか。
というわけで、京王新線新宿から2駅、
南口から徒歩5分。
2000円で入っていただければ、
あとは私に声をかけていただければ
飲み放題になります。します。
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再結成おニャン子クラブに秋元(嫁)がいないことに気付いた。
今回も仕掛けとか作詞は全部秋元(夫)なのに。
他人をシャレにならない場所まで引きずり出しておいて、それで小銭稼ぎはしても、
自分の身内は安全地帯かよ。そりゃちょっとズルいのではないかい。
と思ったけど、今さら秋元康にズルいとか言うほうがアホだな。俺が悪かったよ。
ROVOのニューアルバム"Flage"凄過ぎ。完全なセッションミュージック。
スタジオ録音でこれだけのもんなんだから、ライブだとどうなるんだ。
12/15
小林幸子・美川憲一
小林幸子になりたい。美川憲一になりたい。
あたかも世の中に受け入れられているような振りをして生きていたい。
さして喋りのタレント性はなく、バラエティに出るたびに紅白の話しかすることのない小林幸子。
紅白以外ではおそらくNHKで年に数回以外、テレビで歌を歌う機会すらない美川憲一。
もちろんCDなんぞほとんど売れていない。でも毎年紅白に出ているこの2人のように生きてみたい。
今年の紅白、変わり映えしないように見えて、実はNHK的にはかなり思い切った陣容でして。
坂本冬美、伍代夏子、山川豊、吉幾三。ほとんど常連だった演歌勢がこぞって不出場となり、
その枠が、島唄系とかヒップホップとかに割かれたわけでございます。
で、比べてみると、不出場の上記4人、売り上げで言えば圧倒的に小林・美川より上。
ていうか、今年小林幸子が新曲出してるって知ってました?
美川憲一なんて2枚も出しているんですね、これが。さっき調べるまで知らなかったんだけど。
それでもやっぱり出場するのは小林・美川。
そもそもは「その年に売れた曲」ヒットパレードだった紅白。
それが、テレビに出ないことを是としていたニューミュージック勢が売れ始め、
必ずしもチャートと連動しなくなってきたあたりから具合が悪くなってまいります。
徐々に視聴率は落ち、ヒットチャートとの乖離は年々激しくなっていく。
その視聴率低下にある程度の歯止めをかけ、話題を提供したのが小林幸子と美川憲一だったわけですね。
毎年やってりゃ話題性は薄れますが、それでも2人は頑張ります。
毎年毎年せり上がったり開いたり点滅したり消えたり現れたり空飛んだり、いろいろと趣向を凝らして。
NHKとしても、もはやそれ以外にすがるものがありませんから、2人を毎年出場させます。
たとえCDがちっとも売れてなくても。
つまり、忌むべき状況であった「ヒットチャートとの乖離」を補足する手段として始めたことが、
今やその「ヒットチャートとの乖離」を象徴する存在になっちゃったということで。
これまでの功績があるためにムゲに断れないNHK側と、
恐らくそれを十分承知した上で、「紅白ゴロ」として毎年出場し、「芸」を続ける2人。
たぶん紅白がなくなるかどっちかが動けなくなるまで続くのでしょう、この関係は。
要するに、紅白はずーっと今のまんまです。絶対。
つうか吉幾三、今度紅白出たら「新日本ハウス」の歌、歌ってくれないかなあ。
12/8
浅井 vs ロッキンオン/SOFTBALL/MEW
浅井 vs ロッキンオンの争い。やっぱり「音楽と人」に浅井のインタビューが載ってましたが、
事を一切荒立てず、「もう関わりたくない」の一言で終了。まあ正解だと思います。
これでロッキンオン、完全敗退決定。
でも浅井も「そもそも何があったのか」については一切語らないし、正直わけわからん。
まあいいや、もう飽きたし。
SOFTBALLのシングル「HISTORY」、出てますね。ベッタリとCCCDのシール貼り付けて。
なんかまたメッセージソングらしく、公式サイトでもなんか「凄い曲だ」みたいな感じで息巻いてますが、
少なくともシールのせいでジャケットのメッセージ性は半減してるような。
つうか、CCCDにさせられた割にはほとんどプロモーションしてもらってないみたいですが。
Mew / Am I Why? No (Single)
UKの新人バンドさん。デビューシングルにしてSONYさんからの発売。
MUSE以降のキチガイバーストサウンドが基調なのですが、もうこいつら凄い勢いで転調しすぎ。
「思いついたことを全部勢いでまとめてみたっす!」とか言われたら「確かにそうっすね」としか返しようがない。
ただ、やたらめったら音がしっかりしてるからそれでも最後まで聴かせてしまいまして、
そこらはさすがにいきなりメジャー契約、という感じで。
でも、こういう音はファーストアルバム以降がポイントなんだよね。
デビュー以前に貯めこんでいた貯金を全部吐き出した後に立ち往生するのか、自然に次のステップへ進むのか。
もし進めたら、間違いなくセカンドアルバムで化けるんですが。
12/1
椎名林檎/紅白歌合戦 他
椎名林檎のニューアルバムのタイトル「加爾基 演t 栗ノ花(カルキ ザーメン クリノハナ)」。
誰か止める奴はいなかったのか。破廉恥だからとかそういうんじゃなくて、これで恐らく10万枚は売り上げ減でしょうに。
彼女のファン層のコアは「根拠なく自分を特別だと思う、思春期特有の自意識」を持った中高生の女子。
そういう子はだいたい、実は死ぬほど興味があるくせに、直接的な「性」については関心のない振りを装います。
彼女はそんな、テレクラとか援交とは対極にある、根っこは非常に真面目な女の子たちの、
自意識の代弁者としての役割だったのに。
でもこのタイトルじゃ、彼女たちはレジに持っていくことさえできません。あー。
・
今年の紅白凄いよな。寄せ集め感が例年とは比べ物にならないよ。
浜崎とかはまあ、どの番組見ても出てるから違和感ないし。
それにしても、ZETIMAは凄い。紅白合わせて5組。エイベックスと同数だよ。
藤本美貴が出るのに後藤真希が出ないのは、モーニング娘。から
脱退してたことをNHKのおじさんたちが知らなかったから、に1000点。
発表してから指摘されて気付いて、慌てて「一夜限りの再加入」とか言って辻褄合わせを模索しているのではないかと。
・
土曜日、渋谷のマークシティの裏側の薄暗いところにあるミカン箱のような特設ステージで、
白井貴子が楽しそうに歌っていました。涙が出そうになりました。
・
BOSSのCMの、豊川悦司と浜崎あゆみの扱いの違いは逆男女差別だ。
11/24
SOFTBALL
あちこちの音楽系テキストサイトで既に晒し上げになった、SOFTBALL公式サイトのCCCDへの見解。
インディーズ時代から音源は追ってきたバンドだったのですが、自分はこの見解を読み、
そしてその見解が3日で消されたことを知り、ひとつの決心がつきました。
概要をざっと説明いたしますと、エイベックスグループのレーベル「カッティングエッジ」から
CDを出しているSOFTBALLという女の子3人組のパンクバンドがおりまして。
先日新曲が発表されたんですが、エイベックスグループですから当然のようにCCCD化されまして。
そして当然のように公式サイトBBSにその件に関しての抗議や質問が相次いだわけです。
で、当然のように関係者は見解提示か黙殺か、どっちかで来ると思ったら、これが意表を突く方向に。
確かに煽りもあった、誹謗中傷に近い書き込みもあった。
しかし、その「関係者」は、煽りも真面目な質問もすべて一緒くたにして、CCCDについて
触れた人間をまとめて馬鹿扱いして煽り返すという、およそ考えられない手段に出たわけです。
もちろんBBSは大荒れ。「関係者」はその後も散々悪態を書き散らした挙句にBBSを閉鎖しました。
それからしばしブランクがあって公式サイトに見解が出てきたのですが、
結局はBBSの悪態の続きのような文章だった、ということで。
特徴のある書きっぷりは、やっぱアインシュタインレーベルの社長なんでしょうか。
インディーズ時代から彼女たちを大切に育ててきましたよね。
メジャーから声がかかったときも、非常に神経質になっていたようで。
結果としてレーベルごとカッティングエッジの傘下に入る形とし、レーベルとして彼女たちを引き続きケアできるようにして、
「カッティングエッジ」が目立たないよう、レーベルのロゴの位置にさえ非常に気を使ってジャケットを作ったりしていました。
今回もきっと、バンドを守ろうとしてそういう言動に出たのでしょう。そう思います。
でも、この話、完全に「CCCDありき」から始まった話でしょう。
バンドやアインシュタインが何を言ったところで変更しようのない既成事実として。上から降りてきた命令として。
わかってるよ。いろいろ親レーベルから言われてることくらい。
あれは言うな、これも言うな。いろいろと言いかたにも縛りがあったことくらい簡単に想像できる。
だから無理やりバンドの見解として正当化しようとしなければいけなかった。
わかるんだ、そこまでは。
でも、その結果生じた歪みを全部リスナー側に投げつけて、挙句の果てに逆ギレするのかよ。
BBSでの騒動からブランクが空いたから、それなりの見解を出してくると思ったらまだあのときの続きかよ。
メンバー本人の声を入れればみんな納得すると思ったのか。
「怒っている人がいるから、必要なんじゃないの?」このメンバーのCCCD観にも呆れた。心底呆れた。
じゃあ、あなた達は今までなんで怒りを歌にしてぶつけてきたの?
このセリフ一発で、今まで何年もやってきたこと全てを意味のないものにしたということが理解できないの?
たかがCD。戦争や環境の問題とはわけが違うと言うのなら、CD出すのなんかやめちゃえよ。
戦争だって「必要としている人」「それがないと利益をあげられない人」がいるからこそ起きてるんだぜ。
そして、公式サイトにアップした見解。晒されたからって消すなよ。また言い逃げかよ。
・・・というわけで、決めました。もう彼女たちの音源は買いません。聴きません。
もし将来普通のCDに戻ったとしても。二度と。
11/17
浅井 vs ロッキンオン
うひゃあ。面白くてたまんねえ。JUDEっつうか元ブランキーの浅井 vs ロッキンオンジャパンの大喧嘩。
もうどっちにも思い入れぜんぜんないから、単純に野次馬として勝手に盛り上がってます。
数年前、都心で「なんかパーッと飲みてえ」と思い、東京ドーム行って日ハム・ロッテ戦の外野席に寝そべって、
ビールがぶがぶ飲みながらホームラン見て「すげー! どっちでもいいからもっと打てー!」とか叫んでた時と同じ気分。
音楽の才能取ったら野球のできない清原並みの浅井と、全日本「俺」村機関誌編集長の争い。
眩暈がするくらいの「俺!俺!俺!」の嵐。どう見たって子供と子供の喧嘩ですわな。
いやあ、確かにぶん殴った浅井は悪いよ。でも、そもそもロッキンオンが言葉を選んだ結果にして
「疎遠」という表現を使わざるを得なかったそれまでの両者の関係。つまりは「最悪」だったわけで。
その時点でどっちにどれだけ非があるかは判断できないけど、「最悪」になる前、
ブランキー時代には浅井のそんな子供っぷりを誉めそやしていたロッキンオンが、
自分らに矛先向いたからっていきなり「メディア」とか言って正論持ち出してきたってなあ。
それ、子供の喧嘩に親出してきただけじゃん。「あいつぶった! あいつ悪いんだよ!」ってなもんです。
しかもその「疎遠」の正体の部分は都合悪いのか知らんけど一切語られておりませんから、
出てきた親がカタギなのかヤクザなのかすらわからない。
そんな状態で「判断は読者に委ねる」って言われてもできるわけないじゃん。
おそらくはあの記事で自分らの正当性をアピールしたかったロッキンオン。
でも、少なくとも公式サイトを見るかぎりではロッキンオンジャパンの方がむしろ不利。
彼らの思っていたより分が悪いのではないでしょうか。つうかあの1ページはヤブヘビかと。
で、ロッキンオン側がとっとと親出しちゃいましたから、浅井側も恐らく次には親出してきます。
「音楽と人」あたりの線が、保護者としては濃厚でしょうか。泥沼化? うひゃあ。
まあ、どっちも延々「子供」やってきて、それがこれまで受け入れられてきた両者ですから、
本質的な部分で歩み寄って解決、という線はありえないと思っていいでしょう。
きれいに収めるとすれば「子供」のツラの下に見え隠れする「大人」の部分での交渉くらいしか手はなし。
いわゆる「ロック」としても、「メディア」としても、最低最悪のやりかたしか。
いくらなんでもそれはない・・・か。
少なくとももうしばらくは続けてくれるよね? なし崩しに裏で手打ちなんてことはないよね?
最近はなかなかテレビでも本気の喧嘩って見れないから、面白くてたまんないんですよ。
判断は読者に委ねたんだからさ、そっちで勝手に結論出すなよ。これが続いてる間は読者なんだから、俺も。
11/10
小倉優子/IDAHO
床屋でかかってた有線。「タマちゃんのうた」の次に、ストリートスライダーズの
「野良犬にさえなれない」がかかった。そこに意味はあるのか。ないのか。
だいぶ前に掲示板にも書いたのですが、自分はただいまグラビア系アイドル小倉優子の壊れっぷりから目が離せません。
他の「不思議ちゃん」系のアイドルは、なんとなくキャラ立ちさせるための「やらされてる」感があったりするんですが、
彼女の場合、やらされてるにしても自分でそのキャラにターボかけて未知の領域に突入していきそうなヤバさがあります。
ていうか、もう突入してるかもしれません。
そんな小倉優子が12/18にCDを出します。タイトルは「ウキウキりんこだプー」。
いったい自分はこの事実に対してどうリアクションすればいいのでしょうか。
「いいよ」って言われててずっと買うのを忘れていたIDAHOの2000年のアルバムを購入。いや、これマジでよいわ。
無理矢理例えるなら、Red House Painters+Built To Spillみたいな音。
誤解を承知でもっと例えると、アメリカ中西部から出たことがなくてコンピューターの
使い方もろくに知らないまま「OK Computer」作っちゃったRADIOHEAD。
全体の音の紡ぎ方には共通項があるんだけど、楽器の音とかメロとかがどっか土臭いというか。
で、その土臭さが妙に染みるんですね、これが。
でも明らかにブルースみたいな音とは一線を画した実験ポップスとして成立してて。
しかしやっぱアメリカは奥が深いわ。こんな音出してるバンドが
自費立ち上げのちっぽけなインディーズから細々と音源発表してるんだもんな。
11/3
U2/The Back Horn/ミツキヨ
U2の90年代ベストを聴いていて驚いた。なんだよ。1枚のアルバムとして聴けるじゃねーか。
曲順をかなり熟考してあるせいもあってか、つなぎが実にスムーズ。違和感全然感じない。
・・・と思ったら12曲目以降、それまで必死にまとめてきたツケが一気に回ってきました。
おもしろいなあ。
17曲目、「The Fly」がボーナストラック扱いなのは、どうやっても本編の流れの中に収め切れなかったせいだ。
ベストにもアルバムとしての完成度を求めて妥協しないのはいいんだけど、それじゃあベスト盤じゃねえよ。
・
たぶん今年最強に期待している邦楽アーティストのアルバム、
The Back Hornの「心臓オーケストラ」がビクター初のCCCDで発売になることが決定。
おい、どうするよ、俺。
メジャー移籍第一弾があんまり売れなくての2枚目。
まあ確かにいちばん立場としては弱いのだが。歯向かえないからしかたないのだが。しかし。
・
ミツキヨ。及川ミッチーと忌野清志郎のコンビ。CD出した。
ミッチーの気持ちもわからないではないが、でも「いけないルージュマジック」は、
当時のミーハーファン一辺倒のニューロマンティックブームへの皮肉ではなかったのかい。
当の本人が今になってこういうことやるのはどうかと思うのですが。
ていうか、最近のキヨシローは自転車こいだり、変な絵本と音楽集出したり、妙なサッカー応援歌出したり、
もうやってることが本気でわけわからない。
「彼は別格だから何をやっても許す」とか、そんなこと言えるようなレベルじゃないだろう、もうこれは。
10/27
タレントスカウトキャラバンと巨乳タレント
最近の巨乳系グラビアアイドルの流れを見ていると、ホリプロタレントスカウトキャラバンを思い出します。
って、まだときどきやってるみたいなんですけど。その、道の踏み外しっぷりが。
ホリプロがに'76年に始めたこのオーディション。当初から明らかに「従来アイドルの価値観を破る人材」を求めていました。
初代チャンピオンは榊原郁恵。絵に描いたような「美形」アイドルでなく、快活さや健康的雰囲気を取って彼女を選んだわけです。
ただ、なまじ彼女が成功してしまったがためにホリプロはそれ以降完全に歩む方向を間違えます。それ以降チャンピオンに選ばれたのは、
能瀬慶子、林紀恵、堀ちえみ、大沢逸美、田中久美、井森美幸、山瀬まみ、伊藤美紀、田中陽子・・・。
一部の例外を除き、比較的売れた人だけを見ても、明らかに「アイドル」としては異質であることがわかっていただけるかと。
売れてない人まで探して顔を見ていただいたり、歌を聴いていただくと、よりその凄さがわかっていただけると思います。
間違いなく「従来のアイドルの価値観を破る人材」ではあるんですが、「価値観を破る」ことに執着したあまり、
アイドルとして一般層に訴求できるかどうかという、本当は一番大事な部分を完全に置いてけぼりにして暴走しちゃったわけです。
個人的には、アイドルとして以前に人間としてアウトロー状態だった田中陽子マンセー。
最近はさすがに間違いに気づいたのか、深田恭子とか一般訴求力のある人を選ぶようになり、
ある意味面白みに欠けるようになってしまいましたが。
で、最近の巨乳タレント。優香が売れたあたりからその予兆はありました。
彼女が売れた理由としてよく言われているのは、「顔と体のズレ」。
それまでの巨乳系によくある「セクシー」路線ではなく、どちらかといえばすれていなさそうで純朴な、
言葉を変えれば多少「田舎くさい」顔。でもあの体。そのギャップが世の男に評価されたわけです。
そして次に続いたのは酒井若菜。
顔の田舎くささも胸のデカさも優香よりさらにパワーアップ。そしてまたそこそこ売れた。
もうこうなるとそっちへの流れは止まりません。朴訥フェイスで巨乳というタレントが続々と登場いたします。
ついには15歳超ロリ超田舎ヅラ、でも胸はF90という、ほとんどフリークのような子まで出てくる始末。
えーと、この子。どうですか。ここまで来ちゃったんです。
そっちのベクトルを追うあまり、一般層に訴求できるかどうかの部分が完全に置き去りになっちゃってます。
ハナっからそっち系のフェチのみを相手にするつもりなら構わないのですが、でもねえ。
まあ、本質とまったく違う意味ではとてもおもしろいので、しばらくはこのままいっちゃってほしいと思いますが。
でも、90年代前半にセクシータレントグループが流行ったときも同じような感じだったな。
コスプレTフロント3人組のピンクサターンとか、今考えても凄い間違えっぷりだったしね。
・・・最近ここで書くべきことを凄い勢いで間違えてる気がする。このサイトは洋楽サイトです。
10/20
スピッツのカヴァーアルバム/平井堅
スピッツのカヴァーアルバム「一期一会」聴きました。
スピッツ自体、メジャーの1stからずっと追ってるバンドだし、参加してるメンツがもう尋常じゃないので期待しつつ、
でも最近の日本のカヴァーアルバムの粗製濫造っぷりには本気で辟易してるので、多少不安も抱きつつ聴いてみたのですが。
邦洋問わず、ここまで丁寧に作り込まれたトリビュートってあんまり例がないのでは。
各参加メンツの曲への間合いがとても近いというか、曲調は多様でも各者同じスタンスで曲と向かい合ってる感じがします。
だから、1枚のアルバムとしてすげえきれいに聴き通せるんだと思います。
いや、正直つまんねえなっていう曲もあります。でも、普通のアルバムに普通に入ってる駄曲と同じ程度に捉えられるというか。
企画と参加メンツをチョイスしたディレクターのセンスの賜物でしょう。いい仕事です。
スピッツって、草野マサムネはソングライターとしては頭抜けてるけどプロデューサー的なセンスはからっきしで、
それを他の3人が補う形で成り立っているバンドだということを、どっかのインタビューで読んだことがあります。
だからたぶん、スピッツというバンド自体としての曲へのスタンスも、
このトリビュート盤とあんまり変わらないのかも、なんてことを思ったりもします。
自分たちが参加メンツの中でどんな立場でいるべきか、とてもよく理解したうえで
きっちりと役割を果たしているPOLYSICSの律儀さに心打たれ、
あと、完全に「荒井由実」モードへと巻き戻しにかかっている松任谷由実に脱帽し。
つうかこんなネタみたいなこと本人がやっちゃっていいのか。
公式サイトでは発売前に「誰がどの曲をカバーしてるか当てるクイズ」をやっていましたが、
民生の「うめぼし」とつじあやのの「猫になりたい」だけ正解でした。また一番ベタベタなところですな。
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平井堅、安田祥子・由紀さおり姉妹と合唱
http://www.sanspo.com/geino/top/gt200210/gt2002101906.html
もうなんつうか。うひゃひゃひゃ。
10/13
ごまっとう/ブルーハーツ
松浦・藤本・後藤真希でユニット「ごまっとう」結成。びっくりした。虚を突かれるとはまさにこのことだ。
やはりソロの売り上げが微妙な後藤のキャンペーン企画なのだろうか。
あと、あややの「や」は何となくわかる気がするけど、みきてぃの「てぃ」はわかりません。
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・
トリビュート盤が出たあたりからなんかやたらブルーハーツを聴いてまして。
彼らの解散の理由のひとつにはリズム隊2名の宗教への傾倒がある、というのはよく言われてること。
で、解散した当時はそれを聞いてこの野郎馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿とか思ってたんですが、
今思うとしかたないかなあ、という気がします。いや、むしろそうなって当然、という気持ち。
若い時から一緒につるんでいた仲間。そして4人で同じ「音楽」という職業を選んだ。
そしたらそのうちの2人がすごい勢いで資質を開花させ、「天才」を凄い勢いで露わにしていく。
同じ所からスタートしたはずの2人が、四六時中一緒にいる目の前で。
常人をはるかに超えた才能、常人をはるかに超えた「己」、常人をはるかに超えた覚悟。
仲間だった2人は、実は素質から何からまったく自分とは「格」の違う人間だったことに気づく。
完全に取り残された2人。同じ職業を選んで自分だって必死にやってるはずなのに。
自分にだってミュージシャンとしてのプライドは人一倍あるのに。決して目の前の2人に追いつけない。
そんな状況で、一度でも比較して自分を省みてしまえば、当然アイデンティティは揺らぐよ。何かにすがりつきたくなるよ。
もし自分がブルーハーツのリズム隊だったら。そんな立場だったら。間違いない。絶対宗教入るね。
人並みの野心やプライドを持っている人間ならば、そうでもしなきゃまともな気持ちでいられるわけがない。
今はそう思えます。
ふと思えば、ビートルズもかなり近い構図だったのかなあ、という気が。
ジョージはジョージだったから、解散後はあんなジョージっぷりだったわけで。
で、リンゴはリンゴだったから、解散後はあんなリンゴっぷり。
・・・そう考えると、リンゴってものすごく幸せな人だなあ、と思えます。
いや、皮肉でもなんでもなく、本当にそう思う。
10/6
ソニン/Peter Gabriel
「Lost Bands」の構成を変えてみました。再結成組も継続活動組も全部AからZの中に放り込んでみたんですが。
ぼんやりと探すにはこちらのほうが見やすいのかな、と思いまして。
ソニンの新曲のタイトルは『津軽海峡の女』。やっとわかったよ。意図が。
ユウキがクビになる前、謹慎してたときのソニンはどうしようもなく不憫でした。
それまではどちらかといえば「後藤真希の弟」であるユウキの方が注目されていたEE JUMP。
そんな状況で彼がいきなり謹慎食らってひとり残されたソニン。
それでも、拗ねるでも嘆くでもなく、ただひたすらに自分に課せられた責務を
全うしていく彼女のけなげさに心を打たれた人も少なくなかったはずです。
そしてソロ第一弾の『カレーライスの女』。それは、例の「裸にエプロン」なジャケとビデオ含め、
曲からテレビ出演時の姿から、強烈な「やらされてる感」に満ち満ちていました。
もう、見ているだけでなんだか可哀想に思えてしまうほどの。
さらに、生地の高知から韓国まで数百kmをマラソンするというイベントがそれに輪をかけます。
で、新曲がまたこんな調子。
つまり、そういうことです。その「やらされてる感」こそ演出であると。
見ている人間に憐憫の情を、同情の念を持たせることで成功するプロモーション。
ユウキ不在時の予想以上の彼女への同情。恐らく、それを人工的に再発生させるというところがコンセプトでしょう。
史上初、キャラとかではない、本当の意味での「いじめられ」アイドルです。
まあ、アイドルなんてもんは多かれ少なかれ「やらされてる」もんですが、
通常のアイドルは「やらされた結果どう見えるか」が重要。
でもソニンは「やらされてるプロセス」そのものがキーになってるわけで。
そしてこれに気づいてしまっても、そんなプロモーションありかよ、と思っても、
ソニンが「やらされてる」ことは間違いのない事実なので、やっぱり可哀想な気持ちになる。
これは、どうしたらいいんでしょうかねえ。
で、新曲は「裸にエプロン」以上のジャケになるそうです。なんか泣きそうになってきたよ。
・
・
ピーター・ガブリエルの『UP』、すげえよなあ。とにかく長くて重い。
あの人の声は非常に軽いはずなのに、それでもまだ全体的なトーンとして重い。
で、さんざっぱら作り込んで出てきたものが、曲によっては明らかにNine Inch Nailsあたりとカブってる。
出所のまったく違う2人が、それぞれの音楽的ベクトルを伸ばしていったところでクロスしたと捉えるべきか、
それともソフトウェアで音楽を作る行為が一般化したことの功罪と捉えるべきか。
・
・
「グリーングリーン」やってた若手バンドって、イン・ザ・スープだ。
で、もうCDにして出してたよ。今年の5月に。タイミング大失敗だね。