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小代焼ができるまで
  採土水簸(すいひ)脱水土練り(菊もみ)成形(ろくろ・たたら・ひも作り)仕上げ乾燥素焼き(約24時間)施釉本焼き(約45時間)冷まし(48時間以上)窯出し

これが、小代焼太郎窯で行われている作業工程です。


<採土>
 焼き物の原料となる粘土は、脱水済みのものを購入することもできますが、山から草木の根が入った土を採ってきます。
<水簸>
 この土を水槽中で水とよく混合させ、数分後に泥漿を別の水槽上でメッシュを通して草木の根を取り除きます。メッシュを通った泥漿に含まれる粘土の微粒子は、しばらくすると完全に沈澱します。
<脱水>
 沈澱した粘土の微粒子は、まだ非常に多くの水を含んでいるため、成形できる硬さになるまで脱水します。

 <土練り>
脱水した粘土は、部分的に柔らかかったり空気を含んだりしているため、硬さを均一にし空気を抜くために何度も土を練ります。また、土を練るときの形が菊の花びらに似ているところから"菊もみ"と呼ばれています。

<成形>
 土練りが終わった粘土は、電動ろくろ,板状に延ばして貼り合わせる"たたら",ひも作り,手びねり等で形作られます。このときの形は、まだ完全な形ではありません。高台等はまだなく厚い底になっています。また、完成するまでに2割ほど小さくなるため、決まった大きさにするには、これを計算して作らなければなりません。
<仕上げ>
 成形した粘土がある程度乾燥した後、底や肩の部分を削ったり装飾したりして、目的の形へと作り上げます。削るときは鉋(かんな)と呼ばれる鉄製の薄い帯板を加工したものを使います。
 <乾燥>
急激に乾燥させると底や貼り合わせた部分に亀裂が入るため、徐々に乾燥させます。
<素焼き>
 800〜900℃で植木鉢のような水分をよく吸収する状態に焼きます。450℃前後は、常温で乾燥されることのない水分が強力に脱水されるため、急激な温度上昇をさせるとせっかくの作品が割れてしまいます。焼成には約24時間かかります。
<施釉>
浸し掛け、流し掛け(柄杓掛け)等で釉薬を素焼きした作品に掛けます。
<本焼き>
 1,250〜1,280℃で焼き上げます。大口を大きな薪で24時間以上かけて炊き、次に1の間、2の間、3の間と順番に炊きますがここでは小割りした薪を使います。1間あたりの所要時間は3〜4時間を必要とします。3の間が炊き終わるころ窯の煙突からは炎が噴き出します。窯の温度を見るためにはゼーゲル錐と呼ばれる温度計を使い、倒れる様子を覗き窓から確認します。窯が目的の温度まで達したとき焼成を完了します。焼成には約45時間かかります。
<冷まし>
 急激に冷ますと、作品に冷め割れという現象が起こるため、徐々に窯の口を開いて冷まします。約48時間冷まします。

<窯だし>
 焼きあがった作品を窯から出します。この時は今までの作業行程や自分自身の作品に対する想いが形になって現われますが、これも火の神様と自分たちの努力の結果だと思います。どうしても作品とならないものは完全に壊します。