21世紀のアナログへ


西暦2000年、8年ぶりに再開したアナログ(ここではLP再生)にハマった。
ブランクを解消するため機器を買いあさった。聴きまくった。

そして現時点の結論。
フォノアンプはまともな既製品が無い。
では作ろう。
目標は150万円のコニサーを超える事。

そして、いとも簡単に超えた(私的に)。

回路の基本は窪田氏のCR-NF型であるが、若干のアレンジを加えてある。
素子の変更は面倒なので割愛。

電源回路の余裕度は重要。これが要とも言える。

入出力の短縮。ケーブル直出しでも良いが使いづらいのでコネクタはのこしている。

Ver.1はアキュフェーズのヘッドアンプC-17専用に組んだ(くずてつ氏のもこのタイプVer. 1.5と呼べるか)。
この時点でもコニサーより上(私的に)。
しかし、C-17の限界も見えてきた。
そこでVer.2
これはヘッドアンプも自作だ。
音は更に良い。
が、C-17程のSNが確保できない。
Ver.2はVer.1を自作H.A.追加で組み上げたもの。
では、Ver. 2.5の製作。
と言う事で下の写真が現在製作中のものだ。
電源部はこれからだが、トランスはタンゴのMG-250を4個使用。
その後、トランス8個仕様も試す予定。


2002.5.29






2002.6.2
音出しはこの状態で。
SNの確保は成功。
我が家の常用音量では充分になった。

音は更に進化した(なんか表現が金田さん風でイヤだな)!
超低域のエネルギーは前代未聞。鼓膜と肌に圧力がかかる。

というのは出来立て数時間後の視聴。
一週間後にどーなるか。

これでC-17ともお別れかな。



LRは連結されていないが、いずれは一体としたい。
むき出しのキャブタイヤは相変わらず貧相だなぁ。
でもこーいうところに(全部だが)高級品は使わない。
そんなもん使わなくても充分イケテルのだ。
と言いつつも、今回は要所に少々拘りパーツ使用。

使用FET、トランジスタはほとんど指定外パーツ。
特にH.A初段のFETはK389/J109では無理。
K170/J74を3パラ。ゲイン20dB固定のDCアンプ仕様
発振防止用フィルタ回路削除。
基盤パターンを一点アースに変更(これは効く)。
入力抵抗は160Ω固定。

EQ.A.入力回路のRIAA用ハイカットコンデンサはAudyn-Cap Plus 0.15uF/1.2kVDC。
出力回路のカップリングコンもAudyn-Cap QS 2.2uF。


残念ながら銅箔スチコンはもう手に入らない。

ゲインは37dB。
NFB回路のコンデンサは3,900uF/6VDC。
これも容量でかすぎ。超低域の効果は、こいつか!?

電源のフィルタコンデンサは各ステージ30,000+2,000uFでトータル128,000uF。
おまえはパワーアンプか!?

基盤パターンのほとんどに裏打ちを施している。


電源部である。
トータル1kVAを超える。

H.A.用MG-250-A×2
EQ.A.用MG-250×2
ブリッジダイオードGBPC-2502×8

供給電圧は各ステージDC45V。


2002.6.9

完成から一週間。
繊細さと力感、更に音場感が格段に向上。
特に奥行きの表現は最高。
これでC-17ともお別れになった。

但しまだ手を付けていない場所があった。
アースは完全に浮かした状態だったのだ。
動作状態ではハム等皆無だが、フレームに手をあてると、あたりまえだがハムが出る。
そこで基盤一点アースから各chフレームにアースを落とす。
そのポイント同士両ch接続。これで手を触れてもハムは出ない。
更にアーム出力のアースを真中で接続。
以上の結果SNは6dB向上。50Hzの電源ノイズが激減。

音場感は驚異的。
これでもう一週間聴いてみよう。

次はEQ.A.ステージ出力段の独立電源化。
6トランス構成を試す予定。


2002.6.15
Y31さん製作砲金ターンテーブルシート
前回試聴させてもらったものの最終版(盤)。






テーパーがかかっているのが判るだろうか。
これとスタビライザーの併用でディスクが吸い付くように密着。
音場の前後感には仰け反った。
高域の散乱する感じは抑えられたが、低域の厚みが凄い。
これは導入しなきゃならんなぁ。

こちらで最終版(盤)が注文できるようです。
Welcome to Y31 project

但し重量は3kg近いので、軸受けやトルクの小さい
ターンテーブルには使えない。

これで1週間聴いてみよう。

フォノイコ6トランス化は来週以降。



2002.6.22
6トランス化開始


左2個が今回使用するタンゴのMG-300
右は比較用のMG-250-A
こいつをEQ.Aの出力段に使う。





2002.6.29

フォノイコ6トランス化


コンデンサは基盤側に無理やり抱き合わせ。
容量75V/22,000uF×4追加
でトータル216,000uF
並のパワーアンプを大きく超える容量。


2002.6.30.
6トランス化による音の変化は...。
前回までの、怒涛の超低音に更に輪をかけて凄いことになるか?
という不安要素を完全に振り払う事になった。

実はVer.2製作過程で、ある時狂気の高域を聴いたのだが、
その時の高域を彷彿とさせる切れ味の再現となった。
但し今回は、怒涛の超低域が備わっている。
更に6トランス化の効果か、全域にわたってソリッドな質感に変化した。



音場は、と言うより
スピーカーの存在がなくなってしまった!そんな鳴り方だ。
スピーカーから音が出ているという感じが、ほとんどしなくなった。


現在電源部だけで重量50kg近い。
フォノイコなんだけど...。



ここまで来ると、どーしても8トランス化まで行かなければならなくなった。
次はテンタククルスかタランチュラか!


2002.7.21
コンデンサによる変化

終段75V/22,000uFのコンデンサを変更。
今回は450V/1,000uFに。
耐圧6倍
容量1/22

凄まじくストレートな音、
音場と位置の表現は驚異的。

ただ現段階では荒さが出る。
また1週間聴いてみよう。
次は終段用トランス(MG-300)を変更する予定。


2002.8.23
1週間と言いながら1ヶ月経ってしまった。
久々変更

EQ段の定電圧電源部を更に強力にしてみた。
「アンプに強くなる」の窪田式電源回路は
通常より簡略したタイプだ。
今までは充分と感じていたが、ここまできたら
オリジナル回路採用。
だが全く同じじゃつまらない。
と言う訳で、上の写真のようになった。
終段の電解コンもこの際交換。
今度は450V/2,200uF×4だ。

ううっ!
これはイイ!

前回まで少々腰高な印象になっていたのだが、低域の押し出しが戻った!
まだまだイケル!

こうなったらヘッドアンプ部の電源基盤もリファインしよう。


トランスは8トランスなんてケチナ事言わず、10トランスだ!


2002.9.21
で、10トランスだ!


2002.10.15
この音はきいてもらうしか説明できない。


Y31さんプロジェクト

随分前にお借りしてリポートが遅れました。

試作純アルミ切削シェル
形状はクラフトとテクニカを合わせた感じ。
コネクタ、リード線はテクニカ製。
精度、強度共充分
だが
コネクタ締め付け部が厚すぎるため
背が低いカートリッジでは盤にこする。DL-103はダメだった。
写真のZYXでギリギリ。
反りがヒドイ場合アウト。
もちろんY31さんも承知していて改良されるはず。
別金属でスペーサーというのもチューニング的で
面白いと思うが。
指かけは個人的に、もう2mm位長いほうが使いやすいかな。

音は優秀。このままで文句のつけようが無いが。
個人的に指かけを真鍮で造ったらと興味がわく。

更に


これナーンダ。


プレーヤーも、もう一機長岡式をベースに組む予定。
今年中に実現できるかな?

2002.8.21
ただ今ペンディング中。予備のSP-10mk3の電源が逝きました。
修理不能。



そして
裏技にて復活。
テクニクスは遂に修理を放棄。
特定パーツ供給不能がその理由。


2003.1.12

ZYX R1000AIRY-V
2台目




2003年7月


SEIKO EPSON Σ5000導入
寺垣プレーヤーである



設置は床の上に
合板21mm(フローリングの凸凹吸収とキズ防止用)
コンクリートのドブ板(またか!)2枚
21mm御影石

これでトータル150kgくらい
200kg以上は欲しいところだ




この音はアームが肝

カートリッジはZYXがついているが
我が家ではDENONの古典DL-103
がベストマッチ
最新鋭カートリッジを凌ぐワイドレンジと
音楽表現力を発揮
DL-103の隠れた?パフォーマンス!




21世紀のアナログへPart2