象のショーを見終わってバンコク市内に戻ってきた。本当ならこれで自由行動だが、オレはオプショナルツアーで、“ムエタイ観戦” を申し込んでいた。小学生の頃から格闘技観戦が好きだったオレは、今回のタイ旅行が決まったときに迷わずこのツアーを選んでいた。試合会場は2つあり、オレが参加したのは昼間に寺院観光で訪れた、王宮近くにあるラチャダムノン・スタジアムの方だった。車で会場まで送ってもらうと、ガイドもムエタイ専門のガイドに交代で、先のガイドは試合が終わったころを見計り、迎えに来るという。時間は夕方6時過ぎ、ガイドのあとについて会場内に入って行くと、用意されていた席はリングサイドの特等席だった。外国人観光客がこのツアーを申し込むと、席はリングサイドのようだ。ガイドは印刷された今日の試合表をオレに渡し、「試合が終わったらここにきます。」 と言って、どこかに消えてしまった。第1試合からメーンイベントまで10試合、終わる頃には夜9時半から10時頃になってしまうだろう。それが分かると急にお腹が空いてきた。考えてみれば、昼間、バンコク市内のホテルでランチ・ビュッフェを食べたあと何も口にしていなかった。周りを見渡すと、黄色い揃いのシャツを着た少年たちが、ドリンクやおつまみを売っている。手で合図して1人の少年を呼ぶと、明らかに10代前半だ。この少年から、シンハ・ビールとタイのカップ・ヌードル、ポテトチップを買い込み、空腹を癒した。しかしシンハ・ビールは相変わらず気が抜けた味だし、タイのカップ・ヌードルはただ辛いだけ・・・・どうもタイ・フーズはオレの口には合わない。試合開始時間になり選手が入場してきた。リング上では、子供のころTVで見た試合前の儀式、神への祈りが始まった。そして選手紹介、第1試合のゴングが鳴ろうとしていた。
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ムエタイ会場の入り口! ムエタイの女性ガイド! 売り子をしていた少年、明らかに幼い!右は彼から買ったシン ハビール、タイのカップヌードルと試合表! 試合前に行われた、“神への祈り!” この儀式を生で見られただけでも、このツア ーに参加した価値があった!右は、開始ゴングを待つ選手、ちょっと緊張気味! |