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 小学生の頃、大好きだったおばぁちゃんの好きなTV番組は、プロレス中継だった。戦争を経験しているおばぁちゃんは、G・馬場やA猪木が悪役の外国人レスラーをやっつけるたびに、「それ行け、やっつけてしまえ!」 とTV画面に向かって叫んでいた。その影響でオレもプロレス・ファンになり何度かプロレス会場へ足を運び、G・馬場やA猪木にサインをもらったりして、学校ではちょっとした、“プロレス物知り博士” だった。60年代後半には、キック・ボクシングが流行った。スター選手は沢村 忠で、必殺技、“真空飛び膝蹴り” を武器に連戦連勝。プロレスで格闘技観戦が好きになっていたオレも、毎週欠かさずTV中継を見ていた。当時の沢村 忠は国民的スターの1人で、キック・ボクシング中継は大人も楽しみにするほどの、人気番組だった。そしてある日、“負けるハズのない沢村 忠” が、数少ない負けを喫したことがあった。これは小学生のオレたちにはちょっとした事件で、翌日の教室で大きな話題となった。「沢村 忠を負かしたのはタイの選手だ!」 「キック・ボクシングの本場、タイには、もっと強い選手がたくさんいるんだ!」 「キック・ボクシングはタイでは、“ムエ・タイ” って云うんだぜ!」 「タイの山奥には、“蛇の穴” っていう、秘密の選手養成所があって・・・・」 などなど。その頃、「本場のタイで、ムエタイを見てみたい!」 という、当時の小学生男子なら1度は思うカワイイ夢を持ってはいたが、あれから30数年、まさか本当に本場タイでムエタイ観戦をすることになるとは、小学生だったオレには知る由もなかった。日本は、“高度成長時代” 真っ只中。翌1970年の大阪万博に期待が高まり、アメリカではアポロ11号が、人類初の月面着陸を成功させていた。まだ沖縄がアメリカで、1ドルが360円だったころの話である。

   

       バンコク市内の繁華街!何処の国も繁華街は賑やかだ!

   

タクシーの、“トゥクトゥク!” 何ともいえぬ愛嬌がある!右は繁華街を
走っていた車だが、荷台にはたくさんの人が乗って・・・タイではこれが
普通だが、日本だったらすぐに捕まってしまう? 




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