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                京   劇

  赤や黄色を使ったカラフルで豪華な衣装に身を包み、顔には独特の隈取りに化粧。抑揚を付けた流れるような節回しの歌を歌い、あるときはしっとりと、あるときは激しい立ち回りを見せる。思わず見とれる充実の舞台演劇である。中国の古典演劇は明代に南方で生まれた歌劇「伝奇」が清代に至るまで柱となっていた。この「伝奇」の曲調が各地の民謡や伝統の曲と結びついて、各地方特有の地方劇が誕生していった。やがて曲調は融合し新たなものとなり、その後、北京を中心に発展していって完成したのが京劇である。いわば京劇は北京の地方劇なのである。

 四川料理で北京最後の夕食を終えたあと、オプショナルツアーで京劇が入っていて、ツアーメンバーの約半分が参加した。京劇は上に書いたように北京伝統の舞台芸能で、楽しみにしていたひとつだった。日本にいても、特別、歌舞伎とかに興味があるわけではないが、こういうチャンスは逃したくなかった。劇場に着くと、ロビーのところでたくさんのお土産屋が賑わっていた。そしてショーウィンドウに京劇の衣装が飾ってある。シャンデリアもあり、けっこう豪華な造りになっている。中に入り席に着くと、パンフレットやアイスクリームの売り子がいて日本の映画館を思い出した。そして30元(約450円)で、英語又は日本語の翻訳ヘッドフォンが借りられる。オレは躊躇なく、日本語のを借りることにした。京劇は4つ〜5つの演目があり、どれも日本語訳がついていたのでわかりやすかった。その説明の中でも流れていたが、“ここ!” という見せ場では、「好!」(ハオ!) と声をかけるとかで、あっちこっちから 「好!」 のかけ声が飛んでいた。印象としては日本の歌舞伎と狂言、あとミュージカルを足して3で割ったようで、思ったより楽しめた。

   

    

   

   

                     けっこう楽しめた京劇!

ワンポイントレッスン

 不客気(ブーコォチ)お気がねなく

 住一天多少銭?

 (ジューイーティエンドゥオシャオチェン)

 1泊いくらですか?

 不出熱水(ブーチューローシュイ)

 お湯が出ません





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