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 マジカル・ミステリー・ツアーの集合場所である観光センターへは、11:20頃に到着した。昨日キャバーンで知り合ったSさんたちも来ている。いよいよ今回のイギリス旅行のメーン、マジカル・ミステリー・ツアーだ。このツアーは、ビートルズの生まれ故郷であるこのリバプールの町を、彼らの生まれ育った家や学校などをメーンに、ゆかりの地を廻るという、ファンにはたまらないツアーだった。またこのツアーバスも彼らの映画、「マジカル・ミステリー・ツアー」 に出てくるバスにそっくりで “涙もの”、手にしたツアー・チケットはまさに涙の乗車券!≠セった。

   

マジカル・ミステリー・ツアーのバスで!       “嬉し涙の乗車券!”
                            

 時間通り11:40に出発したバスは、アルバート・ドッグを通ってリバプール郊外へ走っている。最初のゆかりの地は車窓からではあったが、セント・ピータース教会だった。ここは1957年7月6日にジョンとポールが初めて出会った場所で、ファンとしてはとても興味深いところだ。ツアーでなければ降りてゆっくり見たかった。バスはそのまま進み、リンゴが住んでいたアパートの近くを通る。ガイドが、「手前から5番目だ!」 と説明してくれた。そしてその近くに見覚えのある建物が見えてきた。ビートルズ解散後、リンゴの初のソロアルバム、「センチメンタル・ジャーニー」 のジャケットになった建物だった。バスの中ではビートルズの曲がテープで流れているのだが、曲がペニ−レーンに変わった。次はペニーレーンに行くみたいだ。このペニーレーンはビートルズの名曲でもありツアー客にとってはお目当てのひとつで、曲が流れただけで車内では歓声があがった。ペニーレーン通りの入り口のところでバスは停まり、みんなバスから降りる。写真では何度も見たが、実際に来てみると感激もひとしおだ。みんな交代で、記念写真を撮っている。もちろんオレもSさんに撮ってもらった。このあとバスはこのペニーレーン通りを走り抜けたのだが、2kmにも満たない本当に田舎の何気ない通りだった。そしてペニーレーン通りの出口のところには、歌の歌詞にも出てくる床屋さんが今でも営業していた。店名は、“トニースレィヴィン” だが、当時は、“ビオレッティ” だった。

   

セント・ピータース教会!右は1957年7月6日のジョン!この
日初めて、ポールに出会っている!そして伝説は幕を開いた!

   

真ん中、手前から5軒目がリンゴの生家!アルバムジャケットになったパブ!

   

       ペニーレーン!              歌詞にも出てくる床屋!

 次にバスが向かったのは、アーノルド・グローブ12番地にあるジョージの生家だ。ここは細い路地を入ったところにあるので、バスから降りて歩いて行く。ジョージの生家は小さく、1階と2階に2部屋づつの質素な家庭用住宅だった。今はもう他の住人が住んでいるのだが、このビートルズ・ツアーの客たちが毎日来るので慣れっこになっていて、ツアーガイドとも仲良くなっているみたいだ。バスはここをあとにすると、マネージャーだったブライアン・エプスタインの家を通り過ぎ、ビーコンズフィールド・ロードに入った。ここを下って行った左側にあるのが、ストロベリー・フィールズだ。ここは戦災孤児院で、ジョンは子供の頃にミミ叔母さんと何度も遊びに来ている。そしてビートルズになってから当時のことを思い出し、あの名曲、「Strawberry Fields Forever」 が生まれた。このツアーで一番来たかった場所で、実際ここに来るとジョンに近づけた気がするから不思議だ。もうこの時点ですでに夢心地だが、後ろ髪を引かれる思いでここをあとにすると、ジョンが5才からビートルズになるまで住んでいたメンローブ・アベニュー251番地にあるミミ叔母さんの家に行く。車窓からではあるがここも感慨深い場所で、ジョンは初期の頃の歌をここで書いている。ジョンを育てたミミ叔母さんは、1991年2月6日に亡くなっている。バスは次にフォースリン・ロード20番地にあるポールが住んでいた家に到着する。1955年、ポールが13才のときに家族はここに移り住んだ。母メアリーの仕事の関係で引越しが多かったが、同年、母メアリーが乳がんで亡くなったためにそれからの9年間は、引越しすることもなくここに住んでいる。それから40数年後に、ポールの妻リンダが同じ乳がんで亡くなったのは、皮肉な話だ。このポールが住んでいた家と、ミミ叔母さんの家は今現在、ナショナル・トラストとして国によって保存されている。これでほとんど主要のゆかりの地は訪れたが、他にもポールやジョージが通った学校、リバプール・インスティテュートやジョンが生まれたオックスフォード・ストリート産科医院などを廻って、終点のキャバーン・クラブに戻ってきた。

   

    ジョージの生家!        ブライアン・エプスタインの家!

   

ジョンの聖地、ストロベリーフィールズ!     ミミ叔母さんの家!


   

  ポールが住んでいた家!右は1950年代後半、この家の裏庭で!
  ジョンは17〜18才、ポールは15〜16才、ジョージにいたっては
  まだ14〜15才の頃と思われる!

 キャバーン・クラブは昨日も来たがツアーとしては外せない場所で、またビールでツアー仲間と乾杯をした。その中に日本人のカップルがいたので話しかけてみた。彼らは東京の世田谷から参加している新婚旅行中のS夫妻で、もちろんビートルズ・ファン。彼ら2人とキャバーン・パブで知り合ったSさん、Kさん、オレの5人でアルバート・ドッグにあるビートルズ・ストーリー(ビートルズ博物館)へ行くことにした。





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