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 オレたち3人はキャバーン・クラブに場所を移すことにした。キャバーン・パブは入場無料だったが、こちらは入り口で2£取られた。階段を降りて地下3階あたりまで降りていく。中に入るとディスコみたいで、昔のヒット曲がガンガン流れている。ここが夢にまでみたキャバーン・クラブだった。話に聞いていたとおり、中はそんなに広くはない。興奮しながらもステージに近づいてみると、ステージもそんなに広くはなかった。ギターを抱えてステージに上がれば、3〜4人がいいところだろう。写真やビデオなどで見ると、そこそこ広く見えるが、狭いくらいだ。でも実際にビートルズは、ここで演奏していたのだ。記録によると、1961年2月9日の初ステージから1963年8月3日までの間に272回のライブをここで行っている。ギャラは最初は5£だったが、最後の方は300£まで騰がった。ブライアン・エプスタインが最初にここに訪れたのは、1961年11月9日のランチタイムセッションで、そのあとすぐにマネージャーになることを申し入れている。それからの成功は周知の通りだ。

   

        マシュー・ストリートにあるキャバーン・クラブ!

   


      1960年代前半、ここキャバーンで行われたビートルズのライブ!

   

   ステージはそんなに広くない!       キャバーンでステージデビュー?

 オレたちはテーブル席を確保すると、改めてビールで乾杯をした。クラブ内は、土曜日の夜ということもあり若者たちでいっぱいだ。だが隣のテーブルに目をやると、明らかに60代のイギリス人女性が2人でビールを飲んでいた。彼女たちに話しかけて聞いてみると、彼女たちはやっぱり60代でビートルズとは同世代、もちろん、ビートルズの大ファン。そして何と40年以上も前に、デビュー前のビートルズのライブをここキャバーン・クラブで見たことがあるという。この話には本当に驚いた。しばらくするとクラブのメンバーが、チラシを配り始めた。それは今夜10:00から “ROOM 2 でのライブの案内だった。暗くて気づかなかったが、ドアの向こうにもうワンフロアーあるようだ。オレたちは、8£払ってそのライブを見ることにした。しかしライブのスタート時間である夜10:00を過ぎても、一向に始まる気配がない。イギリスはお国柄、こういうことは日常茶飯事みたいだ。だが11:00近くになっても始まらないので、パーフェクトな英語を喋れるSさんが代表して文句を言いにいったところ、何と、オレたち3人には8£を返してくれた。(もちろん、ライブはタダで見られる・・・ずいぶんいい加減でもある。) そのライブは11:00を過ぎてようやく始まったのだが、キャバーン・パブで見たライブに比べるとあきらかにそっちの方がうまく、こちらは素人バンドでヘタだった。オレたちは30分も聴かずに、キャバーン・クラブをあとにすることにした。明日は彼女たちも11:40発のマジカル・ミステリー・ツアーに参加するらしい。明日の再会を約束して別れた。

   

夜10時からのライブのチラシ!     キャバーンでのライブ!

   

  夜11時過ぎのマシュー・ストリート!活気だけは渋谷の夜に負けていない!
  右は、リバプールのおまわりさんと記念にパチリ!

 今日の午後リバプールに着いてから半日、ビートルズ・ショップで買い物をして、キャバーン・パブに行って、キャバーン・クラブで一杯飲って・・・・昔、願っていればその夢は叶う!≠ニいう言葉を誰かから聞いたことがあったが、そのとおりだと思った。明日もまたマジカル・ミステリー・ツアーで、夢が叶えられそうだ。





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