フランス映画祭横浜2000
パシフィコ横浜 会議センターメインホール
2000/6/22-6/25

624日(土)

この日は映画祭に行くつもりはなかったが、結局行くことに。
お昼に草加市に行っていたので
R4を南下。途中違う国道を走ったが失念してしまった。オール下道で2時間半、430PMパシフィコ横浜に到着。


『おせっかいな友人』(『ハリー、見知らぬ友人』に改定) HARRY, UN AMI QUI VOUS VEUT DU BIEN

監督・出演:ドミニク・モル
出演:セルジ・ロペスローラン・リュカソフィー・ギルマン

不思議な映画だった。初めのほうはコミカルなんだけど、だんだん怖さが加速する、そんな感じの映画だった。

主人公ミシェルは家族と一緒にヴァカンスに向かう途中、高校時代の同級生ハリーとバッタリ会う。昔話が進み、かつてミシェルがミニコミに寄稿していたことに話が及ぶ。ハリーはミシェルが書いた小説や詩を隅々まで記憶していて、断筆した小説の続きを書かないのかと訊ねる。ハリーはなんとしてもミシェルに続きを書かせようとあらゆる手を尽くす・・・。

とにかく着眼点が奇想天外で面白かった。役者1人ひとりの演技も確かなものがあった。
特にハリー役のセルジ・ロペスはのん気そうな外見とは裏腹に、偏執狂的な側面を持っている主人公を見事に演じきっている。
またこの映画で注目すべき点は、ミシェルはハリーのことを覚えていないのに、ハリーはまるでミッシェルを監視していたかのように全てを知り尽くしているところ。コミカルながらも現代的な問題、"プライバシーの侵害"を取り上げていると言ったら穿ち過ぎか?また、ミシェルが断筆した小説の主人公"頭にプロペラを付けた手長ざる"も一見コミカルなようで、実は空恐ろしいものをはらんでいるような気がした。(まるで海野十三の小説のようだ)
実際夢でこの手長ざるが登場するシーンがあったんだけど、見てて背中がゾクっとしたのは僕だけではないと思う。
あっ、そうそう、映画の中でハリーがミシェルの奥さんに車を買ってあげるシーンがあるんだけど、その車が三菱の
4WDだったのにはちょっと驚いた。壊れてしまうミシェルの車はAUDIだろうか?(FIATじゃありませんようにと実は心の中で願っていました(笑))
とにかくこの映画、"当たり"でした。

映画終了後のティーチインとは、観客の中から質問のある方に挙手してもらい、直接ゲストに質問するというもので、思わず僕も挙手してローラン・リュカに質問してしまいました。
質問の内容は「リュカさんの映画は『ポーラX』が初めてだったのですが、そのあまりに強烈な印象で、すぐさまお顔を覚えてしまいました。師としている役者さんなどいましたら教えて下さい。また演技のコツや心がけていることなどありましたら教えて下さい」と、まあこんな感じ。
それに対してのローラン・リュカの答えは「尊敬している俳優はドイツのブルーノ・ガンツです。撮影に入る前に時間をかけて準備します。脚本を読み、セリフを全部覚えていきます(以下略)」といったものだった。
回答に関してはフランス映画祭横浜
2000HPに掲載されているのでそっちも見てみてね。
http://www.nifty.ne.jp/fanta/france2000/repo/2000/0624-06/index.htm

いやぁ、それにしてもローラン・リュカの、僕の顔をじっと見ながらの答えにとても緊張しちゃいました(だって僕はゲスト寄りの前から3列目に居たから)

映画終了後のサイン会

またまたサインをもらう際に拙い英語でローラン・リュカに「僕の質問に対しての答えをありがとう」と言ったら、サインするため下げていた顔を上げて「あ〜」と、"君ねー"みたいなふうに言ってくれました。ついでに「あなたの新作を楽しみに待っています」とも付け加えておきました(^_^)

(この写真、なんか楽しそうですね)

 

 

 


BACK HOME NEXT