ジャイアント馬場『引退』記念興行

5月2日(日)は東京ドームに「ジャイアント馬場『引退』記念興行」を見に行きました。全日本プロレスの東京ドームでの興行は去年に続いて2回目になります。
去年の東京ドームでは馬場さんは人生、ハヤブサ等とともに試合をして還暦になっても健在だということを示してくれただけに、まさか次の年の東京ドームが馬場さんの「引退」記念興行になるとは考えもしませんでした。
カードは以下の通りでした。

 メインイベント(第10試合)
  三冠ヘビー級選手権試合
   チャンピオン ベイダー vs チャレンジャー 三沢光晴
 第9試合
   小橋健太、秋山準、ハクシー
          vs ジョニー・エース、アニマル・ウォーリアー、ホーク・ウォーリアー
 第8試合
   川田利明 vs 馳 浩
 第7試合
   田上明、スタン・ハンセン、スティーブ・ウィリアムス
          vs ゲーリー・オブライト、大森隆男、高山善ひろ
 第6試合(ジャイアント馬場『引退』記念試合)
   ジャイアント馬場、ザ・デストロイヤー
          vs ブルーノ・サンマルチノ、ジン・キニスキー
 第5試合
   小川良成、マウナケア・モスマン、垣原賢人
          vs ハヤブサ、ザ・グレート・サスケ、タイガーマスク
 第4試合
   ジョニー・スミス、本田多聞、渕正信
          vs 中川浩二、金村ゆきひろ、外道
 第3試合
   ラッシャー木村、百田光雄、井上雅央
          vs ジャイアント・キマラ、永源遙、泉田純
 第2試合
   浅子覚、森嶋猛 vs 志賀賢太郎、金丸義信
 第1試合
   菊地毅、丸藤正道 vs 愚乱・浪花、橋 誠

印象深かった試合について少々書いてみます。
第3試合
この試合はいわゆる「明るく、楽しい」部分の試合だったわけですが、今回は特別に笑えました。永源、キマラ、泉田組が胸に「だんご3兄弟」のペイントをして、背中には永源が「長男」、キマラが「次男」、泉田が「三男」とペイントしていて、だんご3兄弟になっていました。会場中、大爆笑でした。

第5試合
サスケは見てみたいと思いながらも生で見たことが無かったので、今回、全日のリングに上がってくれて嬉しかったです。なかなか面白い試合だったと思いますが、サスケ、タイガー、ハヤブサの飛びワザがあまり出なかったのが残念でした。これからもサスケには全日のリングに上がってもらいたいのですがどうなるのでしょう?新日と全日の両方に上がって、両団体の間をジュニアのベルトが行き来したりすると面白いんですけど。

第6試合
この日の東京ドーム大会はこの試合のためにあったわけで、感動的でした。まず、4人が順番にコールされました。当然最後は「ジャイアント馬場」です。会場中が「馬場コール」につつまれ、真っ赤な紙テープが乱れ飛びました。私も思いっきり「ばばーっ」と叫びました。
それから、デストロイヤー、キニスキー、サンマルチノの馬場さんとの試合の映像が流されました。そして、その3人とPWF会長、ロード・ブレアースの馬場さんへのメッセージがありました。
その後、元子夫人が馬場さんのリングシューズをリングの中央に置き、金子アナウンサーが馬場さんの経歴を読み上げ、テンカウントとなりました。このテンカウントには目頭が熱くなりました。すすり泣くような声があちこちから聞こえていました。

第7試合
久しぶりにウィリアムスが全日に帰って来てくれました。なぜか黄色いパンツでした。力強さは相変わらずでした。この試合、ハンセンがすごく気合いが入ってました。やはり馬場さんの引退記念興行だったからでしょう。最後も伝家の宝刀「ウェスタンラリアット」で勝負を決めました。やっぱりハンセンはいい人だ。ウィー!

第8試合
今年の1月に右腕尺骨骨折をして長期休養をしていた川田の復帰戦でした。腕にはまだプロテクターがまかれていて、試合中も何度も痛がっていて、まだまだ完治していない様子でした。試合は川田が顔面蹴り三連発から垂直落下式ブレインバスターで勝利を収めました。馳も顔面蹴りを無理にこらえないで素直に倒れてしまえばもうちょっと戦えたと思うんですけど。確かに倒れずにこらえると盛り上がるんですけど、その後、さらっと負けてしまっては意味無いですよ。
あと、この2人って2人とも前歯が4本ほど無いんです。その上、髪型も似ていて、川田もヒゲを生やしているのでアップになると顔がそっくりで笑えました。

第9試合
ロード・ウォーリアーズが10年ぶりに全日のリングに上がりました。それもアニマルの実弟エースも一緒というなかなか豪勢なタッグです。ロード・ウォーリアーズもさすがに全盛期は過ぎていますが、らしさは損なわれていなかったです。アニマルと小橋の力比べは見応えがありましたしホークは小橋をリフトアップして見せてくれました。2人でホイップしてのエースクラッシャーや最後の決めワザになったダブルインパクトなど楽しませてくれました。
ただ、小橋とアニマルのからみがもう少し見たかったというのと、そのメンバーの中でハクシーはさすがに辛すぎるのではないかというのが少々気になりました。

第10試合
ベイダーの持つ三冠ベルトに三沢が挑戦する試合でした。三沢はこの前のチャンピオンカーニバルでベイダーを破り、ベイダーに唯一の黒星をつけました。が、普通に考えれば三沢圧倒的不利の中での試合でした。
実際、ベイダーペースで試合は進みました。特に場外でのパワーボム、ビックバンクラッシュ、リングに上がってからの垂直落下気味のブレインバスター2連発は本当に危ないシーンでした。その後、三沢はエルボースイシーダを決め、ベイダーをジャーマンで投げて見せますが、ベイダーは投げっぱなしタイガードライバーを出し、ムーンサルトで決めに行きました。三沢はこれを間一髪でかわしました。決まっていたら終わりだったと思います。
最後、勝負を決めたのはやはりエルボーでした。エルボーの連打からランニングエルボーでついに3カウントをベイダーから奪いました。東京ドームは大歓声に包まれ、三沢コールの大合唱でした。
今日、三沢が負ければベイダーの長期政権が築かれることは必至でしたし、馬場さんの引退記念興行という場でもあり、三沢は勝たなくてはいけない状況でした。が、その中で勝ってみせた三沢は本当に凄いと思います。さすが全日本のエースです。
一緒に見ていた会社の先輩方と話していたのですが、今日は馬場さんが三沢を勝たせてくれたのかもしれません。

全部で5時間以上にもなりましたがとても濃い時間でした。三沢の勝利は見られたし、ロード・ウォーリアーズ、ウィリアムス、サスケなども見られたし、いい日でした。
しかし、やはり、一番大事だったのは、最後の馬場コールができて、テンカウントを聞くことができたことです。
馬場さん、ほんとうにありがとうございました。そしてお疲れさまでした。

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※このページの写真は5/2放送の全日本プロレス中継のものです。