二〇〇三年一月二十七日、名古屋高裁金沢支部で、一審福井判決を取り消し。
「ナトリウム漏れや蒸気発生器伝熱管破断、炉心崩壊の事故対策の安全審査に重大な誤りがある」として、設置許可を無効とした。これは「原子力行政の安定性」よりも「住民の安全」を優先させる判断であり、「もんじゅの申請に見逃しがたい不備があるのに、原子力安全委員会は無批判に受け入れた」と国の姿勢を批判している。
原発、中でもプルサーマルによる「金属ナトリウム」使用の危険性は、早くから懸念する声が上がっていたが、今回の司法判断でこの声は益々強まるであろう。
「高レベル放射性廃棄物」の処理問題等考え併せると、原子力以外の代替エネルギーの重要性が再認識されるのではないか。
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ここで再認識したいのは[「原子力行政の安定性」よりも「住民の安全」を優先させる判断]を司法が下した点である。
こんな話がある。東京のある交差点。交通量が多く、歩行者が横断するのに危険な状況だという。これは車と歩行者の信号を「分ける」ことでほぼ解決出来る。しかし、警視庁のお偉いさんは「経済効果」を優先、地元の要請に応じなかったという。
このような現象、今の日本では枚挙にいとまがない。「いのち」よりも「経済」が優先されているのである。
そこに「警鐘」を鳴らしたという観点からも、今回の判決は非常に重要である。
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です。