切手の話 その2 |
IFNIの切手 IFNIの切手
(射手座の切手) (piscesの二匹の魚)
ESPANAとは西班牙の切手を指すもののIFNIという国名は歴史の中に湮没し、封域すら定かでない。抑々、IFNIという名の地域は、北西アフリカの一角に位置し、草昧の世にはベルベル人が住んでいたがアラブ人によってイスラム教徒の国の一部になり、ヨーロッパ、アラブ、アフリカを縻ぐ交易の十字路として極めて特色のある文化を構築していった異域である。西班牙の采地に最初になったのは今から500年以上も昔の15世紀の後半だった。このIFNIからサギア・エルハムラを越え、毛里塔尼亜を越えた奥地に、豊富な金が産出するというソンガイ帝国が存在すると古地図に記載されていた。この謎のソンガイに足を踏み入れて戻ってきた人はほとんどいない。この2枚の星座の切手に穆然として接しIFNIの歴史や夜空の星の故事来歴を繞してみると天文切手愛好家の興味も一段と昂揚していくと考えられる。ところで来週(2007年8月28日)には、金烏の光彩が次第に鈍くなっていく頃に、右手に海王星(Neptune)、左手に天王星(Uranus)の間に敷かれているいわゆる白道から満月が虧けたまま東の空に昇っていくという誠に不思議な月出帯食が頃刻の間、全国で聢と顕現するので是非夜空を熟視してほしいものである。(月出は18:30前後、皆既月食は、18:50くらいから始まり20:20前後には終了する。月食が終わって満月の明るい「望」になるのは21:20頃でしょう。)皆既月食の最中には嫦娥が赤銅色に見える為に、夜空がやや暗くなり、煢然として瞬く「清少納言」の星に心が蕩揺していく。(何故に赤銅色かというと、天空における本影において金烏の猩紅のスペクトルを玉兎が反射しているからである。その明るさは大気の透明度に比例する。)
古代中国においては、天の方角を天帝の紫微宮を起点として見る為に、晋書の中ではこの星の事を「北落師門」と呼んでいた。
一千年以上昔の京都の平安京と現在では、大気の透明度に懸隔の差があった。嫺やかで高風で窕しい清少納言は、カッシーニの空隙などは賞玩できないにしても、光の反射を浴びる星間ガスによってひときわ青味を増幅させる羽子板星において逐次にエレクトラの食、タイゲタの食、マイアの食を具現していくさまを観賞して嬉冶し微笑していた。ただ蓍萩を原料とする筮を手にして燮理する陰陽道の桎梏を擺脱して語ることは控えていたと考察される。何故か解義すると、擅権なる藤原の世(攝關の世)では、門葉であっても、揚言の内容により釁端を啓き、籠居される先蹤があるだけに、陰陽道の緊縛を听断して昴食を嬉怡して語れば、陞叙される道を断たれ貶謫の身になるか、褫奪され擾乱の廉で縲絏にかかるからである。これらの掩蔽は彎月つまり弓張月(破月)の時にこそ怡楽に満ちたものとなる。希臘神話におけるプレアデスの七姉妹の{かくれんぼ}の夜の譚である。白道は黄道に対して約5度傾斜していてノード(node)は18.6
年の周期で移動するので、罕にはメローペ食、アルキオネ食、アトラス食が顕現することもある。撹乱に起因する摂動の賜物として。
FERNANDO POOの切手
(水瓶座と南の魚座)
まず、この皆既月食という天文現象の日に優婉な嫦娥はどこにいるかと言うと、FERNANDO POOの切手では、右の少年の臂の位置である。この少年に輝くサダクビア付近の墳墓四星から羽林軍を経て魚に灌ぐ星の漓れの星像を瞠り、古代の埃及人は水のヒエログリフ(籒文より昔)を創った訳で、この水を希臘神話時代には神に捧げる美酒としている。この切手の魚の顔の★を美の女神アフロディーテの星と呼ぶ。日本の国では淑やかで高雅な清少納言が孤影悄然としたこの★を、紅閨から簾を撥げて看ては諭悦に浸り感傷的になっていた。何故に簾を撥げたか解義すると、畏れ多い高風な定子皇后が、凛とした窈窕たる淑女の多い宮廷において、白氏文集の中の七言律詩を假り、皆に問うた時、清少納言が即座に「香爐峰雪撥簾看」と感知し、当意即妙な対応をしたのを想いだし莞爾したからである。百磯城の深窗から典雅な禁苑を眺めながら、尠少な牴牾さえない、宛ら拈華微笑の二人のようで肺腑を衝く。(唐詩に通暁し、嫺雅な華洛ならではの纏綿とした情緒に嘆美せざるをえない。)人々の心を攬り、これを契機に彼女の名は都に嚆く。 しかし午後九時半になってしまうと、皓皓たる「望」の光に圧倒されて、閨秀である顕位の清少納言が愛でる星は忽焉とその姿を消してしまう。そんな詩趣を覺ゆる雅びやかな夜のひとときになるでしょう。(慊りない人には、北落師門のすぐ南にアルナイルを主星とする清雅なフラミンゴ十字が晃晃と瞬いているので縦に賞玩して怡悦に浸り甘心してほしい。)棣棣とした清少納言の言う「由不豆豆」を解義すると、中国の詩経では東天の啓明でなく西天の長庚の事である。(もちろん軌跡は黄道を動く。有名なマクスウェル山は、イシュタール大陸にある。)
次に最初の IFNIの切手ですが、大きな星は「アスケラ」「ヌンキ」「カウスボレアリス」「カウスメディア」などという名で、昔の日本人はこれらの星を纏めて「南斗六星」と呼んでいた。ギリシャ神話では、半人半馬の賢人ケイローンが金の鏃を構え蠍座のε(イプシロン)という肯綮に中る星を射ようとしている。紅に燃えるアンタレスの少し上方に燦然と煌く真っ白い星は、実は惑星の「木星」である。何故木星がここに見えるか沈吟すれば18:00頃に天頂から真南に向かって引かれた子午線と交差して動いてくるという事と、地球、太陽、木星の相互位置関係において、木星は地球から見て「衝」を経て「東矩」に近づきつつあるという事である。月の「望」から数十分も経過した後に蒼竜の房宿四星の東に鎮座する心宿三星と共に暫時にして地平線の下に姿を消し咨嗟してしまう。(房宿四星とイエドポステリオルの間に幽かに瞬く星連は西咸四星と同定する。)
次にIFINIの二匹の魚は、夜空において、どのようにして見つけるか注すと、乳道の遥か東に超然と横たわる天馬の大方形の下辺と鯨座のデネブカイトスの間に颯爽と遊泳しているのがいわゆる「西の魚」である。「北の魚」とはというと、鎖に繋がれた豊麗なアンドロメダ姫の婀娜なる腰の線に接するように遊泳している。(室宿において黄道を跨ぐ塁壁陣と壁宿の雲雨、それらを囲むのが霹靂五星であり、これ輒ち、「西の魚」。軍南門のすぐ南に鏤められた奎宿十六星において仙女座に、はみでていない星連が「北の魚」)。この二匹の魚は尼羅川に飛び込んだ女神の親子で、ちょうど魚の紐の結節に炳然と瞬いているのが「アルリシャ」という星で、これ輒ち、外屏七星。
春分点は精確には現在Pisces-ωの南にあるが、何千年も昔の歴史記述によると春分点は婁宿にあったとされている。これは何故なのか解義すると、私達の地球は独楽と同じように地軸が歳差運動を行う為に、数千年の歳月の流れで、春分点の位置が摩れていったからに他ならない。(春分点は金烏の昇交点を指し秋分点は降交点を指す。)遥かな昔には春分点のすぐ東に高貴な「百合の花座」が鎮座していた。 さまざまな天文家がMusca borealisとかVespa
constellationとかapis,the bee constellationとか名づけたものである。支那の人は胃宿三星と呼び、昔の華洛の人々はエキヘボシと呼んでいた。ただ天文家ヘベリウスの指す「小三角座」はこれらとは微妙に位置が違っている。更に隣接している天陰五星という三角形も存在して紛らわしいものの、それぞれの三角形の内角を熟視すれば劃然とした差で甄別できる。皇穹には宛ら無数の琳琅が鏤められているのでそれを解くたびに宇宙の本義が闡明になる故、天文切手愛好家が更なる蘊奥に莞爾する事になれば幸甚である。
※※⇔『貶謫の身になる』 『縲絏にかかる』は相当に難易度が高いので注釈。
♪降位され遠流になることを{貶謫の身になる}。
♪黒い縄で搦げられ囹圉に繋がれる事を{縲絏にかかる}。
※※⇔『天陰五星』に関して質問が多いがこれは極めて難易度が高いので注釈。
♪ EA食変光星β PerseiからCetus-μに線を引くと、これを対称軸として胃宿三星の反対側の少し南方向に鈍角三角形が見える。これが{天陰五星}で#63.ζ.ε.δなどから成り、Ariesに属する。江戸時代の保井春海が天象列次之図に記載している。
※※⇔IFNIとはSanta Cruz de la Mar Pequeñaの事である。注釈すると{奴隷を配送する際の中継的な要塞、それがIFNI}。
※※⇔『由不豆豆』は奇異な事に8年周期で黄道上に五芒星を描く。魔除けの桔梗紋であるが故に、更なる窈深に到達して、貴方は陶然とする。
※※⇔『桎梏を擺脱して』を注釈すると『羈軛の柵を脱して』の意味。
※※⇔『嚆く』は『殷く』なりひびくと読む。 ※このように歴史の中に埋没した今は亡き辭に接して当時に想いを馳せるのも感慨深い。{籠居、陞叙、貶謫、褫奪、縲絏、巾幗、黜陟、胸牆、戡定、帷幄、遙授、直盧、巡給、標野、簒奪、、、、、、、、、、
この切手の話が、漢検1級を目指す皆さんのお役に立てれば幸甚で御座います。
※※⇔『昴食を嬉冶し微笑』すると何故、縲絏にかかるかは極めて難易度が高いので注釈。
Φ解義すると、陰陽道の奥儀では、昴食は天皇が退位する天變に他ならないからである。平安京では、退位は微笑できない。 Gordischer Knoten(ゴルディオンの結び目)が解かれる心地。。
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