【その4 WAXをかけよう】


用意するもの


キズコート剤

コーティング剤

WAX

WAX用スポンジ

コーティング用スポンジ

拭取り用ウエス



私のWAXガイド

 WAXというと概ね、カルナバ等を主成分とするロウの油で表面を保護するいわゆるWAXと塗装表面上に樹脂の皮膜を作って保護するコーティングがあります。
 特徴としてWAXは艶が良くて表面張力が高いのでコロコロの水玉になるが、柔らいので耐久性や耐傷汚性が劣り、シャンプー洗車では油が分解されて、せっかくのWAXがジワジワ溶けてしまうという欠点もあります。コーティングは艶はやや劣り表面張力が低いので水玉になり難いが、硬い樹脂(最近はガラス系が流行り?)により耐久性、耐傷汚性に優れます。
 ということで艶ならWAX、塗装の保護ならコーティングということになります。私の場合はコーティング派です。
 私はコーティング(ポリラック等)をメインにして、コーティング保護する目的でゴールドグリターやポリラックスプレー(お気に入り参照)等の簡単コートを補助的に使用しています。
 コーティングには洗車等でついたスクラッチ(洗車傷)を埋めて目立たなくする効果も有ります。また、専用の傷消しコート(キズクリア等)もあるのでスクラッチが増えてきたら、通常のコーティング(やWAX)の下地に使用するのも良いでしょう。



WAX&コーティングの塗りかた
めんどうなのでWAXとコーティングを項目を特に分けずに共通に説明します。

何で塗る?

 まずWAX(固形)ですが、通常は付属のスポンジを使用すると思います。ネル等のウエスを薦める本等もあります。確かにウエスの方がスクラッチは付け難いのですが、ウエスだと適量を取り難くベトベトと厚めに塗りがちになってしまうためムラになり易く、拭き取りのときにムラを取ろうとしてかえって傷つけやすくなってしまいす。ですから、固形WAXの場合はスポンジの方が良いと思います。
 しかしスポンジは新品のうちは繊維が固いため、そのまま使用するとボディーに磨き傷が付きやすいです。ですから新品の場合は、使う前にバケツのお湯にシャンプーを溶かした石鹸水に3日3晩漬け置きして柔らかくします。また、荒業として1度コンパウンド磨きに使用すると繊維の角が取れて柔らかくなります(よぉく洗って下さいね)。これで大分ボディーに優しくなるはずですが、角が丸まらないうちはボディーを傷めやすいので注意して使用しましょう。スポンジは使い込んで(角が取れて)初めてボディーに優しく生まれ変わるのです。私のWAX用のスポンジは既に5年以上使い込んだもので、とっても滑らかな塗り心地になっています。
 しかし使いっぱなしで手入れをしていないスポンジでは、いくら使い込んでも全然ダメです。WAXをかけた後はスポンジをお湯と石鹸(固形石鹸がBEST)でよ〜くWAXと汚れを洗い落とします。使用後のスポンジはWAXが染み込んで弾力が無くなってますが、弾力が回復して「おっスポンジだ!」って感じに戻ります。洗ったら陰干し(決して直射日光に当てない)すれば、なんて素敵なスポンジが出来るんでしょう。
 それとWAX用のスポンジは、絶対にコーティング剤に使用しないで下さい。コーティング剤は石鹸でも落ちにくいので次回に使用する際に乾いたコーティング剤のカスでボディーを傷めてしまいます。

 コーティングや液体WAXの場合は、ウエスでも薄く塗れてムラになり難いので、磨きキズを防ぐ意味でもネル等の柔かいウエスを使うのが良いでしょう。使用後は、スポンジ同様良く洗って柔軟材で仕上げてください。


塗りの基本

 固形WAXの場合は、まず使用するスポンジに水を含ませて片手でキュッと絞ります。これはスポンジの滑りを良くして拭きキズを防ぐのと、WAXのロウが水になじんで伸びが良くなるためです。
 そしてスポンジ面をWAXの上で軽く回転させて片面全体に均一にWAXを付け、取りすぎたWAXを缶の縁で拭います。そして、スポンジを手のひらで覆うようにして、大体3/4位の厚さにつぶれる位の一定の圧力で塗っていきます。WAXはできるだけ薄く伸ばして塗りましょう。

 コーティング剤の場合は、まず使用するウエスに水を含ませたら絞ります。スポンジ同様ウエスの滑りを良くして拭きキズを防ぐのが目的です。コーティング剤が水を嫌うものの場合はしっかり絞ります。コーティング剤(液体)をウエスに付けたらウエスを良く揉んで、始めにウエスにコーティング剤を馴染ませます。そのあと再度適量をウエスに取って(付けすぎに注意!)WAXと同様に薄く塗りましょう。



塗り方


これは円を書いてWAXをかける方法です。昔からやられている方法ですが、円状の磨き傷が付いたり、水滴が流れにくいなどの理由で、最近ではきらわれています。

これは直線塗りなどと呼ばれ、水滴が流れやすいとかで、最近の主流となっている塗り方です。


 最近の傾向として円を書くようなWAXのかけ方はダメ!と言われていますが、私は製品によっては積極的に円塗りを行います。
理由1.きれいに洗車した直後なら直線でも円でもキズにならないと思う。
理由2.伸びの悪いコーティング剤を直線塗りすると途中でかすれてムラになりやすいく、円の方がムラになりにくい。
理由3.WAXの場合は塗る方向で水滴の流れ、汚れやすさ...うんちくうんちくは解りますが、樹脂皮膜を作るコーティングではほとんど影響ないと思う。
 だったら塗りやすさを重視して、伸びの悪い製品は円、良く伸びる製品は直線がいいと私は考えます。
 円塗りは、手のひらでクルクルと小さな円を書きらせん状に上面側面共に車の進行方向に1列塗り、2列目からは前の列と半分位重なるようにして隙間が無いように塗って行きます。厚く塗るとムラになるので注意しましょう。
 直線塗りは、良く伸びるコーティング剤やWAXをボディー上面では 縦→横→縦 と塗ります(この場合縦は車の進行方向です)。縦方向はパネルの途中で止めるとムラの原因になるので、横40cm位の幅で縦はパネルの端から端まで一直線にスパッ!っと塗ります。まず1回縦に塗った時点では結構ムラになるので、次に横に伸ばしてムラを取り、最後に縦に塗りをそろえる感じで塗ります。そして側面は同じ 縦→横→縦 でも縦は地面に垂直方向です。
 塗る順番は、ボンネット→ルーフ→トランク→サイドの順番ですかね?

 固形WAXの場合は、1パネル毎に塗って、乾く前に直ぐ拭取って(拭取りは別途説明)次のパネルへ移動するのが良いでしょう。ムラになり易いものほど小さい面積単位で、塗ったら直ぐに拭取らないと乾いてムラになってしまいます。

 コーティング剤の場合は完全に乾いてからのほうがムラにならずに、拭取りもしやすい製品が多いのでこんな場合は、全体に塗ってから完全に乾くまで待って、塗った順番で拭取るようにします。

 いずれにせよ自分の使用するWAXやコーティング剤の特性に合わせるようにしましょう。説明書にはたいてい生乾きと書いてありますが、どの程度かはトライ&エラーですね。
 ちなみにムラになってしまったらひつこく拭かずに、その部分だけ再度軽く塗ってすぐ拭取ればほとんどの場合は消せるはずです。時間が有ればもう一度洗車すれば消えますし、ほっといても2〜3日で消えるでしょう。



拭き取り

 拭き取り用のウエスはネル布などの柔らかいものを使用して、柔軟剤で柔らか仕上げしてたものを何枚か用意します。常に拭き取り用と乾拭き用の2枚を使い、拭き取り用が汚れたたら乾拭き用を今度は拭き取りにして新しく乾拭き用を補充するのが経済的です。
 拭取りは力を入れずに一定の力で布をすばやく動かしてサッと拭取ります。一度でムラを取ろうとせず拭き取り用で8割拭き取ったら、もう一枚のウエスですぐに乾拭きすると艶も出てムラにもなり難いです。乾拭きも力を入れずにバイバイするような感じでパパパッとやります。そして拭いたら少し斜めから塗った面を見てムラや拭き残しが無いかを確認します。ムラになってしまった場合もひつこくごしごし拭かないようにしましょう。
 最後にチリの部分などに拭き残しがあると、白く乾いてみっともないのでよく確認して拭き取りましょう。

 生乾きで拭き取る(WAX)とWAX等でウエスがベトベトになります。そのまま拭くとせっかく拭き取った所にもう一度WAXがついてしまって終わらないモードになるので、常にきれいな面で拭き取るようにしましょう。
 乾いてから拭き取る(コーティング)場合は拭いた時に出た粉は意外と硬くて傷つくので時々叩いてやると良いでしょう。
 全体を拭き終わったら、鏡面仕上げクロス等で軽〜く乾拭きするといっそう綺麗になります。拭き取りはあせらずけちらずです。



ポイント

 ポイントはエンブレム、モール、隙間等水切れの悪いところ、チリです。これらの部分は拭き残しや拭きムラになり易かったり残っていた水滴で拭き取り難くなったりするので、特に気を使って塗り拭きを心がけてください。特にモールにWAXが付くと取れないので気を付けましょう。


ついでにタイヤWAX

 タイヤが奇麗だと車がきれいに見えるもので...タイヤにはタイヤWAXをかけていつも黒々させておくのが肝心です。靴墨タイプやスプレータイプ等いろいろありますが、スプレータイプのノータッチのものは面度臭くなくて楽ですが、ムラになりやすいので、乾く前にスポンジ伸ばすと綺麗に塗れます。靴墨タイプ等は黒いので、ホイールや服に付かないように注意しましょう。
 私はタイヤWAXのギラギラはあまり好きではないので、タイヤを洗う前に予めスプレータイプのタイヤWAXをかけておいて、直ぐに洗ってしまいます。これでスプレータイプのムラも消えるし、程よい艶でGoodです。また、「タイヤWAXはタイヤを痛めるから良くない」なんて言われますが、普通は痛む前に交換だし、汚いまま乗ってるより綺麗な方が良いに決まってます。



下地を作ろう へ戻る         次は 室内を掃除しよう