行って損のないスタジアム


  日本のファンとして、なんとしても羨ましいのが球場の違いである。ドジャー・スタジア
 ムには、なんと20,000台分の駐車場がある。まあ、国土面積の差(^^;)もあろうから
 これはいいとして、試合終了後、その20,000台のクルマが20分もしないうちに全
 車駐車場を出られる
となると、日本の球場関係者は顔色なしであろう。

  残念ながら、ドジャースの名オーナーだったオマリー一族は経営を降りてしまったが、
 2代目オーナーのピーター・オマリーは、「ファンを呼び寄せるのは、球場は楽しい場
 所だと思わせることだ。それは、男性がガールフレンドを連れて行きたい、父親が家族
 を連れて行きたいと思うような場所にするのだ」と言っている。
  先代のウォルター・オマリーが、球場の全従業員をディズニー・ランドへ見学に行か
 せたのは有名な話だ。

  日本のスタジアムも、遅まきながら取り入れ始めているが、どうも猿マネのようだ。ゴミ
 ひとつ落ちていない通路、ピカピカのシート、いたるところにいるミニスカートの案内嬢、
 ここまでやる気はないように見える。禁煙席はもちろんのこと、全面禁煙のスタジアム
 が大半だ。また、バカな酔っ払い防止のため、7回以降はアルコール類の販売禁止。

  日本のスタジアムのもっとも悪いところは、売り子の態度も含めた場内の食べ物のひ
 どさである。
  ピーナッツ・マンというのをご存知か。ドジャー・スタジアムの名物売り子・オジャー・
 オーエンスという人なのだが、これが面白い。筆者も何度かTVで見たことがあるが、観
 客がピーナッツを所望して手を挙げると、そこへ抜群のコントロールで投げて寄越すの
 だ。驚いたことに、離れた場所へ同時に2つ投げ分けるという驚異の技を披露してくれ
 る。それも、胸のところへの見事なストライクを投げるのだ。

  アメリカのファンは、球場の素晴らしさを表現するのに、ホットドッグを使う。「あの球場
 のホットドッグはうまい」という。この評価は、スタジアム自体が素晴らしいという意味に
 なるそうだ。
  事実、どのスタジアムもホットドッグに限らず、観客が口にするものに細心の注意と力
 を入れる。ドジャー・スタジアムで売られているホットドッグはその名もドジャー・ドッグ
 と言って、中のソーセージがゆでないで焼いてあるのが自慢。驚いたことに、ドジャー・
 スタジアムでのホットドッグの売り上げは実に40,000個。つまり、観客のひとりにつ
 き1個は食べている計算になる。

  ドジャースの会長補佐を勤めていたアイクこと生原昭宏氏は、「オマリー会長は、後楽
 園球場で一般観客席に座り、ホットドッグを自分で買いに行って食べる。そうやって、ド
 ジャー・スタジアムのホットドッグと比べているのだ」と言っている。
  オマリー会長に感心すると同時に、たまに大リーグの球場へ行くと、貴賓席に陣取り、
 野球は見ずにカジノのことばかり話していたという、どこぞのオーナーとの格差に失望
 を禁じ得ない。

  それと同時に、そんなオマリー会長に気恥ずかしさを感じるのは私だけだろうか。だっ
 て、後楽園(及び東京ドーム)のホットドッグのひどさは特筆ものだからだ。味気ない
 コッペパンに暖め直したソーセージがただ入ってるだけ。マスタードは袋入り、それどこ
 ろか付け合わせの野菜すら、袋入りの刻んだタマネギなのだ。これが臭い。こんなもの
 で350円(当時)も取るのは犯罪者並みではなかろうか。
  こんなものをアメリカから来たプロ野球関係者に食べさせたなんて、国辱的な行為だ
 ろう。

  日本でも、イニングの合間にオルガンを弾くことは一般化しているが、このオルガン奏
 者を派遣しているのは奏音舎という音楽事務所だ。ここの代表・小林由起子さんが、コ
 ミスキー・パークを訪れた時の感動をこう話している。「もう、オルガン演奏だけで立派
 なひとつのショウになっている。一緒に行った5人の奏者ともども感激して帰ってきた」。

  (追加新情報)
   奏音舎は今も健在で、横浜スタジアム、西武ドームにおいて、楽しい演奏でファンを
  魅了しているが、代表は4年前に十時節子さんに代わられている。前代表の小林さん
  は、現在はヴォーカリストにヴォイス・トレーナー、セラピスト(!)をやられている。
  無論、ピアニストとしても活躍中。
   なお、この情報は小林由起子さんご本人から直接メールをいただきました。ありがとう
  ございました! (小林さんのHPはリンク集までどうぞ)

  場内アナウンスは、日本では俗にウグイス嬢と呼ばれ、女性が行なうのが一般的で
 あったが、今では男性アナウンサーも増えている。オリックスのグリーンスタジアム神戸
 が有名ですね。例の「イチローーー、スズゥゥキーーー!」って、あれです(^^;)。あれも
 大リーグが元祖。
  場内アナウンスと言えば、面白い話がある。
 1989年7月4日に行われたマイナーのゲーム。2回表、地元・ミッドランド・エンジェル
 スの捕手が、ファールフライをネット際でぎりぎり捕球したかに見えたが、主審はファー
 ルと判定。
  これを見た場内アナウンサーが「私はだまされた。ひどい扱いだわ・・・」という歌詞の
 歌(リンダ・ロンシュタット)を流すと、主審は怒って場内アナウンサーを退場処分にし
 てしまったのである(^^;)。いやはや。



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