栄冠は君に       評価= まずまずいい出来。


 初の高校野球監督SLG。絶大な期待(個人的)を裏切らない見事が出来だった。
画面は地味。基本的には、練習画面と試合画面だけ。選手のデータはものすごく、
その数値の羅列に目眩がするほどだった(^^;)。

 プレイ期間はゲーム内時間でたったの1年。つまり、1年生から3年生までの部員
がいるにも関わらず、たった1年しかプレイできなかったのだ。これはもちろん、大い
なる不満ではあったが、何せ高校野球SLG自体が初めてだったし、ゲームの出来
そのものは良かったので、あまり文句は言わないでおこう。

 練習と試合を交互に繰り返すのは、通常の野球監督ものと同じです。
このゲームで感心したのは、能力値の限界が定められていたこと。これは私が
いろいろなゲームでいつも不満に思うことなんだけど、どんなキャラでも、MAXまで
育てたら能力的に差がなくなってしまうことだ。これはスポーツゲームに限らない
RPGや育てものSLGでもそうだ。

 ところがこのゲームは、選手個人個人の能力値に限界があった。A君は球速
140キロのボールが放れる素質があるが、B君はどんなに頑張っても130キロとまり
だとかね。バントはすごいけど、長打力の限界値が低いとか、そういうリミッターが
うまく効いてて、それがリアルだった。

栄冠は君に2      評価= グッド!


 あの傑作「栄冠は君に」の続編として、野球ゲームファンの期待を担って発売された
続編。「続編に良作なし」は映画だけでなくゲームにも通じるところがあったので、
不安もあったが、見事に期待に応えてくれた。

 前作最大の欠点、1年しかプレイできないという点はクリアされ、無限に出来るように
なった。私は確か25年ほどプレイしたはずだ。前作の美点だった、能力値の限界値
設定は今回もきちんと考慮されている。
 つまり、前作の欠点をクリアした上で、良い点は踏襲しているわけだ。これなら面白く
なって当然である。

 しかも、この手のゲームにありがちな高校名に実名を使えないという問題を解消でき
るのである。もちろん、当初データは架空高校になってはいるが、それを入力し直す
ことが出来たのだ。これを全国の高校分(当時で3,800校くらいあった)打ち直すのは
さすがに大変だったが、私はそれをやった(^^;)。何しろ、ゲームのマニュアルに参考資料
として、出場高校の実名簿が付属してるんだもの、「打ち変えてやってね」と言われてる
みたいじゃない(^^;)。

 唯一の欠点は、試合に必ず勝てる方法があるってことだ。
この必勝法を見つけてからは、予選はもちろん甲子園でも負けたことがなく、さすがに
飽きてしまった。

 具体的には、攻撃時に満塁にするのだ。2死では困るが、無死か1死なら満塁にした
時点で勝ちである。なぜかというと、このゲーム、スクイズをかけると必ずバックホーム
して、しかもセーフになってしまう。つまりフィルダースチョイスになるのだ。
 だから、満塁でスクイズを繰り返せば何点でも取れる。負けるわけがないのである。

 満塁にする方法だが、1塁に走者が出たら2盗させる。そのあと送りバントで3進。
こうなれば、パソコン側のバッテリーはスクイズを警戒して歩かせてくれる。これは満塁
になるまで続く。要するに、無死もしくは1死で3塁まで走者を進められたら絶対勝ち
なのだ。


栄冠は君に3    評価= ・・・外した。


 もうホントに、勘弁して下さいって出来。ひどすぎますわ。今、買うことが出来る
栄冠シリーズが、この世紀の駄作「3」だけってんじゃあ悲しすぎますわ。

 何がいけないのか。

1.選手データがない。
    そりゃあね、現実の選手には数値データなんかありませんよ。でもね、ゲームで
   数値データをマスクしちゃったら困るでしょうに。どれだけ練習させたって、どれく
   らい能力が上がったかわからないのだ。困るし、練習のさせ甲斐もないでしょう。

    本物の選手だったら、練習を見て「ああ、こいつはタマが速くなったな」とか「今日
   は調子が良さそうだな」って、わかりますよ。でも、このゲームじゃあ、ちゃちい練
   習
シーンが出るだけ(それも個人別じゃない)なのに、わかりようがないですよ。

2.グラフィックがちゃちい
    練習も試合も、グラフィック面が弱すぎ。試合のひどさったら、ないよ。

 こういうゲームで、練習場面がつまらなかったら洒落になりません。おまけに試合の
画面もひどいんだから救いがない。どこがどうしてこんなゲームになっちゃったんだか。
アートディンクはたまにこういうことをやりますね。アトラス2とか。
    


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