まだ日本クリエイトが小さな小さな会社だった頃。黎明期のゲームです。
とにかく、選手名が実名ではない。まだ、スポーツゲームに一般性がなかったのか、
こういう現象は他のゲームでも同じだった。ファミスタも実名じゃなかったでしょ?
おまけに、選手名表記がひらがなという、まさにファミコン並みであった。
雰囲気出ないこと夥しいんだけど、こういう監督SLGてなかったものだから、
それでも喜んで買いました。
やはり、好きなチームの監督となって、チームを指揮して戦うゲーム。但し、まだ
練習の概念は生まれてなく、試合オンリーです。もちろん、ドラフトやらトレードなんて
ありません。
試合の方も、選手データはマスクでわかりません。しかも、調子とかコンディション
というデータはなかったのでしょうね、好投手は常にいい投球だし、強打者はいつも
打つという感じでした。1試合で20三振くらいとっちゃうピッチャーがいたり、シーズン
で60本くらいホームランしちゃうバッターがいたり、と、そういうデータ面ではめちゃ
めちゃ。
しかし、この当時のゲームはみんなそうだったし、こういう形のゲームが出たという
だけでも評価したい。
前作がイマイチだったから、そんなに期待しなかったんだけど、これがいい意味で
予想を裏切る、なかなかの傑作。選手名の漢字、実名はもちろん、シーズンオフの
トレードやドラフトもあった。おまけに、後援会との付き合い、オーナーとの折衝まで
あった。試合に負けるとオーナーに怒られたりとかね(^^;)。
データ的にはまだ甘くて、やや突拍子もない試合結果や個人成績が頻繁に出て
しまう面もあった。個人的には、試合と練習に絞った方がよかったのではないか、
と思いましたね。
2のよかったところを拡大し、足りなかったところをうまく補った、野球道シリーズの
最高傑作。練習だけでなくキャンプまで取り入れ、1軍と2軍の入れ替えまで可能に
なっていた。システム的には、ほぼ満足できる内容だった。
チーム強化資金をオーナーから引き出すのだけど、これは上位に行くか、オーナー
の観戦試合で勝つとうまくいったりする。ヘタに負けると嫌み言われちゃうんだけど。
キャンプで、選手を鍛えて能力を上げていく過程が何とも言えず楽しかったです。
シーズン中にも練習はもちろん出来るし、選手の怪我まであったりして、至れり尽く
せりだった。
細かい不満はもちろんあるが、90点はあげていい傑作ですね。
唯一不満があるとすれば、思いの外、簡単に優勝できてしまうところかなあ。
最初のシーズンはそれなりに苦労するんですよ。でもね、よほどいい加減な練習管理
をしない限り、まず間違いなく2年目以降は楽に優勝できちゃうんです。
これはまあ、1年目と2年目のキャンプで選手をMAX値に近いところまで育てて
しまえるからに他ならないのですね。コンピュータの選手はこんなに成長が早くない
から追いつけないんですわ。
これにトレードやらドラフトやらで有望選手を獲得しちゃえば、もっと簡単に勝てます。
趣味でやってるゲームだし、負けてばかりじゃ意味ないのだけど、それでももう少し
苦労したかった、というのが本音。
Windows版では初の野球道。プレイした人も多いでしょう。でもなあ・・・。
面白かったですか? 私、全然面白くなかったんですよ。SUPERで行くとこまで
行った面があったから(ゲーム・バランスを除いてね)、これ以上どうするのか、と
思ってはいたんだけど。
まず、試合画面でいきなりつまづいた。3Dキャラ及びチビキャラになってんのね。
それが悪いんじゃないけど、そのせいでキャラが大きくなってしまい、反比例して
グラウンドそのものが随分と狭くなってしまったのだ。見やすくなったと言えば
言えなくもないけど、お陰で試合のリアリティが一挙に落ちてしまった。
打球のバリエーションが少ないから、打球を見ると、「ああ、これは二塁打だ」とか
ね、打球の結果の予測がついてしまうの。さらに、センターオーバーの単打だとか、
外野の頭を越える二塁打を打ったのに、二塁走者が生還できない、とかね、現実
離れしたシーンが山ほど出てきてしまった。これは大いなる減点です。
おまけに、カメラ(視点)が一塁側のスタンドにあるのね。だからライト方面に飛んだ
打球はわかりやすいけど、レフトに飛んだ打球がよくわからんの。ポップフライなんだ
かホームランなんだか。
まあ、これはあまりに不評だったせいか、バージョンアップ版や「EX」では視点は
バックネットに戻ったみたいだけどね。
シーズンオフも、FAやら契約更改やらいろいろあって面白いんだけど、何しろ
試合が大幅に悪くなってしまったのが痛い。