++えばぁの屁理屈将棋++

2005年12月の日記

2005年12月18日(日)
藤井JT杯覇者。
2005年12月9日(金)
12月7日、システム..
藤井JT杯覇者。
http://www.jti.co.jp/JTI/shogi/2005/final.html


 1週経ったところで、優勝までの軌跡を振り返ってみる。


1回戦 対鈴木大介八段
 相性でいえばそんなに悪くない鈴木との対戦。鈴木が初A級の年は負けたものの、前期・今期共に勝っている。仙台での開催だったが、見にいけなかったことだけが悔い。
 序盤は鈴木作戦勝ちとのこと。と言うか、これはえばぁが勝手に持っている印象だが、「藤井が相振りの穴熊側を持って幸せになった将棋」をしばらく見ていない。この将棋は結果的に幸せになるのだが、えばぁにとってはどうしようもなかった今期順位戦の谷川戦、結局力負けのH15年JT杯羽生戦とかの印象が強い。解説だった島が「ニュー藤井スタイル」と言っているが、どうなのかなと思う。

2回戦 対渡辺明竜王
 研究会仲間である渡辺との対戦。渡辺は序盤ハマるのを嫌い、飛車先不突きで袖飛車を採用。「最強藤井システム」に対南戦で袖飛車の棋譜があるが、袖飛車が△7五歩▲同歩△同飛から仕掛けるのは▲7八飛とぶつける筋があってよくなく、結局仕掛けられない。
 と言うことで藤井が作戦勝ちになるが、渡辺も粘る。一時逆転したそうだが、すぐに渡辺も間違い、結局藤井勝ち。対渡辺戦は初勝利ではなかろうか。

準決勝 対丸山忠久九段
 これまた相性のいい○相手。対右銀急戦から、▲8三角の最前線である形となった。これが成功し藤井良しとなったものの、○も粘る。ちなみに▲8三角は封じ手だったらしく、青野は▲8三角を知らなかったため他の手を紹介したそうだ。はっきり言って知っているかどうかという辺りで、会場はかわいそうであった。
 終盤は「将棋世界」でも取り上げられているが、美濃囲いを崩して攻めたのが決め手となったようだ。

決勝 対郷田真隆九段
 相性の悪い郷田。今年はいろんな棋戦であたり、春〜夏はことごとく負けまくった(竜王戦、王将戦、順位戦)ものの、秋になって棋聖戦2次予選で再び当たり、今度は藤井勝ちで最終予選進出を決めた。一発返したところで逆襲したい気持ちがあっただろう。
 戦型は藤井先手で藤井システムとなった。郷田の対抗策は△5三銀保留型。なかなか厄介な形である。
 ▲6五歩が封じ手クイズだったそうで、会場は▲1五歩が多かったらしいのだが、最近藤井システムは中央での手の遅れを気に掛ける傾向があるとえばぁは思っている。▲6五歩には△4五歩という反発もあるが、藤井の意地と言うところだろう。
 ジャーナルで羽生が「本家ですね」と言っていた▲6六銀から飛車を成り込んだ辺り、羽生も先手ちょっといいだろうとのこと。そこで郷田が▲3三角を見落として一気に終了。詰みの見落としなのでもはや粘りようもなく、藤井が優勝を決めた。


 とにかく仙台大会を見にいけなかったのが残念。えばぁも藤井と握手したかった・・・。
 この調子でとにかく20日の順位戦で○に勝ち、残留濃厚としてほしいなぁ。王位戦(対島)も棋聖戦(対中原ともう1局)も勝って本戦入りして欲しいし、朝日OPも渡辺さえ抜けば望みあり(佐藤も森内もいない)だし。がんばれ〜、藤井!!
2005年12月18日(日)  No.70

12月7日、システム変更。 (Yahoo将棋)
 2005年12月7日、Yahoo将棋においてシステムの変更が行われた。大きな変更点は以下の2つ。

1. 「ラダーラウンジ」が「ランキングラウンジ」へ。
2. 「30秒ルール」が「5分ルール」へ拡大。

 どちらもユーザーの不満に対応した形なのだが、これが「改善」か「改悪」かの判断は難しい。少しではあるが、検討していってみる。


1. 「ラダーラウンジ」が「ランキングラウンジ」へ。

 ラダーラウンジは2002年秋に出来た後発のラウンジ群であった。Yahooゲームは全体的にレーティング制度を採用していたが、新たな尺度としてラダーシステムを導入したのである。
 ラダーラウンジにおいて、強弱の尺度は「順位」で表される。全員に順位がつき、対局の結果によって変動する。当然自分の結果だけではなく他人の結果によっても順位が代わる。指さないでいると順位が下がるペナルティがあるので、貯め込んでいられるレーティングと違い、そのときの実力がそのまま反映されるシステム・・・であるはずだった。

 しかし、開始1年もしないうちに早々と問題点が明らかになった。ここにおいても自作があり、1位は何人かでたらい回ししている・・・と言うことがささやかれた。
 その上、システムにも欠陥があった。「上位者は、いくら下位者と指しても決して順位は上がらない」のである。これでは、上位者は下位者と指しても負けて順位が下がるリスクしか負わないため、自然と指し渋ることになる。
 全てが全てそう言う人たちであるわけではないのだが、順位を死守しようと思えばそう言う考えはすぐに思いつく。また、ラダーラウンジにおいてもレーティングはきっちり移動するので、「順位低、レート高」なんかだと指してくれないと言う状況もあった。なのでラダー上位には「順位高、レート低」と言う人も多かった。レーティングが低ければ相手が指してくれる可能性が高まる(安全パイだと思われる)ためであった。

 と言うように、「そのときの実力がそのまま反映される」と言う建て前からは程遠い、多くの問題を抱えたシステムで3年間放置された。始めは大会もあったものの、運営側も現状を理解したか、ここ1年は見られなくなった。
 こんな風に細かく考えなくても、やはり多いところに人は集まるため、多くても200人〜300人程度の利用(一般ラウンジは2000人を超える)であり、ラダー活動中の団体には申し訳ないが「日陰」のラウンジ群であった。それこそ、人がいないがゆえに団体の溜まり場となるためにあったようなものである。


 そのラダーラウンジが、今回ランキングラウンジとして生まれ変わった。順位をつけることには変わりないが、不正な順位操作を防ぐため、ルールを作り直したのである。大きな改善点は以下の2点。

 ・ 上位者が下位者と指しても順位が上がる
 前回の教訓から得たルール。要するに、相手が強かろうが弱かろうが連勝さえしていれば順位は上がっていく。もちろん、下位者に相当の連勝をするより、上位者と指して勝つほうが上がり幅は大きいと思う。

 ・ 24時間以内に同一人物と対局しても、順位変動はない
 前項の「連勝さえしていれば」をそのまま受け取ると、二重ログインでの自作が可能である。そのためこのルールで自作を阻止した。
 これは、山のようにIDを取得し寝る間も惜しんで自作すれば・・・打ち破ることが出来るとは思う。しかし、例えば24時間かけて地味に1位あげたとしても、順位は相対的なものであるから、その数秒後に追い越されてしまう状況も考えられ、努力(そんな努力するくらいなら別のことをやれとは思うが)が実らない場合も多々ありそうだ。

 まだ導入から2日であり、しかもえばぁは体験していないのでなんとも言えない部分は多々ある。ラダーシステムから得た教訓を生かしているとは思うが、様子見が必要であると思う。



2. 「30秒ルール」が「5分ルール」へ。

 以前、「30秒ルール」なるもの(注・一般的な名称ではなく、えばぁがそう呼んでいるだけ)があり、「対局開始から30秒以内であれば、投了してもレーティングは変動しない」ルールがあった。この30秒ルールは、いきなり時間設定を変えられてしまった・・・と言うときの救済措置として利用できた。
 今回の変更で、この30秒の部分が「5分」になった。

 これは、Yahoo将棋のレーティング、順位などをめちゃくちゃにしている1・0将棋などの超短時間将棋を規制する意味での変更と思われる。1・0将棋は棋力よりマウス操作で決まる要素が大きく(極端な例だと、飛車の上下運動しかしない)、したがってYahoo将棋ではレーティングが棋力を反映しているとは言えなかった。どんな高いレートであろうと、将棋を見てみないとどんなもんかわからないと言うことは、長くYahooで指している人間にとっては常識のようなものであった。
 1・0将棋は関わりもしない人間にとってはどうでもよく、嫌なら見なければいいものである。しかし、レートを自作するのにも使われたり、いろいろ目くじらを立てる人も多いので、変更に至ったのだろうと思われる。これによって、1・0や2・0の将棋は双方目いっぱい時間を使っても4分以下であるから、お互い0秒で指しつづけでもしない限り、レーティング勝負は出来なくなった。1・1や2・1でも、お互い慣れがないと5分は微妙であろう。(えばぁは3・1ならできた)

 だが、この変更はかなり危ない変更でもあった。
 この5分ルールは、「5分以内に終わればレーティングは移動しない」のであるから、例え10・10設定であろうと、5分以内に終わったらレーティングは移動しないことになる。要するに「序盤すぐに悪くしたら投げる」例が考えられるのだ。
 もし1・0とか2・0を規制したいのなら、その時間設定を出来なくしてしまえばいいのだが、どうしてこのような設定にしたのだろうか。Yahooの考えは意味不明である。とにかく、しばらく様子を見るしかないところか。
2005年12月9日(金)  No.69

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