2002オフシーズン
西武ライオンズ


11th December 2002


毎年この時期になると、球団から出て行く選手、新しく入ってくる選手が気になる性質です。
というわけで、今年これまでの選手の異動を書いてみたいと思います。

まずは、今季で退団した選手です。


背番号 名前 年齢 守備 投打 今季成績 備考
0 河田 雄祐 34 外野手 右左 打率.111 本塁打0本 打点0 自由契約→引退、打撃コーチへ。
6 原井 和也 33 内野手 右右 打率.181 本塁打0本 打点0 自由契約、ロッテで採用される。
8 鈴木 健 32 内野手 右左 打率.238 本塁打5本 打点27 金銭トレードでヤクルトへ。
11 安藤 正則 27 投手 右右 一軍登板なし 自由契約→引退?
22 中嶋 聡 33 捕手 右右 打率.162 本塁打1本 打点2 トレードで横浜へ。
34 トム・エバンス 27 内野手 右右 打率.252 本塁打15本 打点45 自由契約。
36 デニー 34 投手 右右 0勝0敗 防御率3.00 トレードで横浜へ。
40 富岡 久貴 28 投手 左左 0勝0敗 防御率4.90 トレードで横浜へ。
44 清水 雅治 37 外野手 右右 打率.265 本塁打0本 打点5 引退。守備走塁コーチへ。
49 佐藤 秀樹 31 投手 左左 一軍登板なし 自由契約、ヤクルトで採用される。
55 垣内 哲也 31 外野手 右右 打率.223 本塁打4本 打点15 トレードでロッテへ。

続いて、トレードなどで入団した選手です。

前所属 名前 年齢 守備 投打 今季成績 備考 新背番号
横浜 前田 和之 26 投手 右右 0勝3敗 防御率11.11 デニーとのトレード。 36
横浜 石井 義人 23 内野手 右左 打率.250 本塁打0本 打点1 富岡・中嶋とのトレード。 40
横浜 細見 和史 28 投手 右右 0勝1敗 防御率3.55 富岡・中嶋とのトレード。 32
ロッテ 椎木 匠 30 捕手 右左 打率.193 本塁打0本 打点3 垣内とのトレード。 55

これで、現在支配下選手登録されているのは、
投手 28(今季)-4(解雇・トレード)+2(ドラフト)+2(トレード)=28
捕手 7(今季)-1(トレード)+1(ドラフト)=7
内野手 16(今季)-3(解雇・トレード)+2(ドラフト)+1(トレード)=16
外野手 15(今季)-3(引退・トレード)=12
の、計64名です。


支配下選手登録は最高70名までなのですが、西武はまだ6人も余しているという、
少数精鋭(人件費削減?)球団です。

また、背番号の移動も記しておきます。
今年のドラフトで入団した選手の背番号も発表されましたので載せます。


前背番号 名前 年齢 守備 今季成績 特記 新背番号
3 スコット・マクレーン 29 内野手 打率.238 本塁打2本 打点5 昨年は36本の本塁打。今季は怪我で離脱。 44
12 柴田 博之 25 外野手 打率.200 本塁打0本 打点3 名ジョッキー・柴田政人(現調教師)の甥。 2
19 森 慎二 27 投手 6勝7敗1S 防御率2.06 今季ホールドの日本記録を達成。 11
23 平尾 博嗣 26 内野手 打率.277 本塁打3本 打点14 怪我から復活、バイプレーヤーとして活躍。 8
28 竹下 潤 32 投手 0勝0敗 防御率27.00 持病があり安定した活躍が出来ない。 48
48 帆足 和幸 22 投手 0勝0敗 防御率6.00 イースタンで最高勝率を獲得。 34
長田 秀一郎 22 投手 2002年自由獲得枠。 19
後藤 武敏 22 内野手 2002年自由獲得枠。 6
小野寺 力 22 投手 2002年ドラフト4巡目。 14
春日 伸介 18 内野手 2002年ドラフト5巡目。 61
上本 達之 22 捕手 2002年ドラフト6巡目。 49


そして背番号の空き番号(70番まで)は、
0、3、12、22、23、28、67、69
です。


さて、感想です。

投手編

97年のドラフト1位ながら、ここまで不良債権と化していた安藤をついに解雇、
97、98年のリーグ優勝の功労者デニーを古巣に放出、
 ※ デニーは翌年、横浜で炎(上)のストッパーとして活躍した。'04年オフ、メジャー挑戦を試み横浜を退団した。 ('04.Oct追記)
投げれば2ちゃんねるの西武スレ(2002年12月11日現在)が祭りになる富岡を放出、
居るのか居ないのかわからなかった佐藤秀を解雇、
 ※ 翌年ヤクルトで先発として活躍。確か6勝をした。しかし'04年は登板が少なく、オフに解雇となった。 ('04.Oct追記)
と、順当といえば順当な進行でした。
デニーを放出したのはちょっと悲しいですが・・・
(ベテランに冷たい西武・・・)

一方、獲得したのは細見、前田、長田、小野寺・・・・・・と、全員、右です。
西武の補強ポイントは間違いなく、左。
富岡を出してよかったんでしょうか。
(まぁ、どこも左は欲しいので簡単には出してくれないとは思いますが。)

長田は慶応大のエースでした。
学業と野球を両立させるなど、頭もいい投手です。
140キロ台のストレートとスライダー、チェンジアップを駆使すると言う、西口と似ていて期待できる投手です。
 ※ 長田は'04年に34試合に投げ中継ぎに定着。日本シリーズでも投げた。 ('04.Oct追記)

小野寺は精悍な顔立ちで人気が期待できる投手です。
(2ちゃんねる関連 西武の小野寺力でハアハアするスレ
投げてもMAX146キロのストレートとフォークボールを持っています。
ドラフト前は中日なども狙っていた好投手ですが、西武ファンだということで西武を逆指名、そして念願かなって指名されました。
好きなチームで活躍できるようがんばって欲しいと思います。
 ※ 小野寺も'04年終盤、不調の森に代わりセットアッパーとして定着し27試合登板した。 ('04.Oct追記)

西口石井貴豊田と言った面々が30代を迎えてベテランの域に入りつつあるので、
レベルが高いと言われる松坂世代の投手2名を獲得したのは間違っていないとは思います。
・・・ただ、ただでさえ厚い西武投手陣の壁を前田細見は突破できるんでしょうか・・・。
 ※ 細見は翌年オフに、前田は今オフに解雇された。 ('04.Oct追記)




捕手編

西武が唯一FA戦線で獲得した選手・中嶋聡を横浜に放出!
これは、ポスト伊東を育てるため若手の野田、細川を使うと言う意志の表れと言っていいと思いますし、そういう発言もされています。
僕個人としては、来年は優勝を逃してもいいので野田細川を競争させるべきだと思います。
巨人が優勝を逃してまで阿部を使い続けたように。
伊東の後釜が来年1年で決まるのであればそれで構わないと思うのですが・・・。
 ※ 翌年では決まらなかった。'04年もほぼ併用だったが、日本シリーズ第3〜5戦での失態(ホームラン配給)で、野田は信用を失いかけている感じがして現状では細川リードか。野田は'04年開幕時も打たれまくり、最後に怪我をして細川が使われた前科がある。 ('04.Oct追記)

一方、ドラフトでは下位で強肩の上本を獲得。
来年は1軍に伊東、野田、細川で、2軍に上本、田原・・・あっ、田原いたんだ!(笑)
高校生捕手を獲得したほうがいいと思ったんですけどね・・・。
師匠(将棋の友達。名古屋に住んでるのに広島ファン。)お勧めの吹石(智弁学園)なんか話題性もあって面白かったかなぁと(笑)
(父親は元プロ野球選手、姉はタレントの吹石一恵。)



内野手編

予想されていたことながら、全国の西武ファンから「縁故」「祓い」と呼ばれ、東尾バッシングのときには必ず名前が出た原井が解雇!
 ※ ロッテに採用され、しぶとく生き残っている。 ('04.Oct追記)
凡退してもニヤニヤ笑って帰って来てはファンの怒りを買っていた、元高校本塁打記録保持者・97、98年の4番、鈴危険・・・じゃなくて鈴木健が放出!
 ※ 翌年、岩村が怪我をしてサードの空いたヤクルトで出場機会を得、変化球に強い面を生かし(セリーグは変化球勝負、パリーグは直球勝負と俗に言われる)復活した。 ('04.Oct追記)
今季阪神からトレードで途中入団ながら本塁打15本を打ち、四球を選びまくった(イメージの)エバンスが解雇!
・・・・・・あれ、大成は?(爆)
 ※ 今年も解雇されない。いつフロント入りするのだろうか。 ('04.Oct追記)

まぁ、何を言っても原井です、祓い。
社会人野球でのホームラン3連発(1試合?)という記録を持っているらしい原井。
走・攻・守全てにおいて下の上くらいの微妙なレベルながら内野も外野もやるために、同じ和歌山は箕島高出の東尾に重用(?)されていた原井。
2ちゃんねるでは負けると責任を原井に押し付けたもんですが(笑)、来年からはそうも行かなくなるようです。
(2ちゃんねる関連 【解雇】祓い祓い祓い祓い祓い【解雇】

また、4番も打っていた、僕には97年のリーグ優勝を決める一発を打ったことが未だに忘れられない鈴木健がトレードでヤクルトへ。
健が落ちていくきっかけになったのはマルティネス解雇以降なので・・・あのときマルティネスを解雇しなければなぁと思う次第です。
(まぁ、ここ2年はニヤニヤし続けて腹ばかり立てていましたが。)

一方、獲得したのは石井義、後藤武、春日。
横浜から獲得した石井義は、一時期代打で結果を出していましたが、話を聞くと今年は2軍でも干されかかっていたようです。
どうも練習態度に問題があったとか。
地元の西武(石井義は浦和学院出身)で一花咲かせて欲しいところです。
(・・・よくよく考えると右の鈴木健? 打つのはともかく守備が・・・)

後藤武は何度も言いますけども、松坂の高校の同級生。
松坂が投げ後藤武が打つ横浜高校は甲子園春秋連覇を果たし、国体も優勝しました。
法政大学では2年次に三冠王を獲得するなど、打撃技術の高さを見せ付けたのですが、その後は調子が落ちるばかり・・・。
そして守備にも問題ありということで、結局右の鈴木・・・(略
 ※ 翌年の開幕で4番を張った。2割半ばのホームラン10本ちょっとと将来性は見せたが、'04年はフェルナンデスの加入であまり出番がなかった。 ('04.Oct追記)

春日は高校時は捕手をやっていたそうですがプロでは内野手をやるようです。
西武のコンバートといえば、古くは秋山、最近では松井(投手→遊撃手)、和田(捕手→外野手)、中島(投手→遊撃手)などなど。
がんばって欲しいです。
 ※ '04年、解雇。引退するようで、怪我か自信がなくなったか。 ('04.Oct追記)



外野手編

今年は減るばかりでした。
今季からコーチ兼任だった清水が引退してコーチ専任。
解雇された河田はコーチ要請を受け入れてコーチに。
垣内は戦力外通告を受け、ロッテへ放出。

清水は中日からトレードでやってきて、外野の守備固め・代走要員として長くがんばりました。
河田も広島からやってきて、日本シリーズでホームランを打ち、西口の開幕戦初勝利を呼ぶ内野安打を打ったのが印象に残っています。
清水と河田が抜けた外野守備固めは大友柴田佐藤友でしょう。
3人とも守備固めで終わって欲しくはないですが。

清原がいなくなる前年に28本塁打を打ち、清原亡き後の西武の四番を張るかと思った垣内はその後怪我で伸び悩み、対左投手または代打要員の毎日でした。
ロッテではどうなるんでしょう。


総括

中嶋聡、鈴木健、垣内という西武に貢献してきた選手を放出したのは、若手へのシフトを図っていることだと思います。
伊東がだめなときは中嶋聡・・・、代打はピッチャーが右だったら健、左だったら垣内・・・というような予定調和を崩したのですから、野田、細川、赤田、高山、大島、中島裕、佐藤友・・・と数えだしたら止まらないほどの期待の若手が来年1軍の試合で使われまくって欲しいです。
 ※ 翌年大島が活躍、規定打席未満ながら3割を打った。しかし'04年には定着できなかった。代わりに定着したのが、赤田、佐藤友、中島の3人。中島はホームラン27本に90打点と、期待以上の成績を残した。 ('04.Oct追記)

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