○打率(規定打席到達者) 1 和田 .320 2 貝塚 .307 3 中島 .287 4 フェルナンデス .285 5 赤田 .259
○本塁打 1 フェルナンデス 33本/131試合 2 和田 30本/109試合 3 中島 27本/133試合 4 カブレラ 25本/64試合 5 貝塚 14本/112試合
○打点 1 フェルナンデス 94打点 2 中島 90打点 3 和田 89打点 4 貝塚 75打点 5 カブレラ 62打点
見ればわかる通り、ほとんど特定の5人であります。 と言うわけで個々に見ていくことに。
・和田 (.320 30本 89打点) オリンピックで抜けたものの、そのオリンピックで度胸がつき日本シリーズで大活躍したのは周知の通り。 しかし、しっかりシーズンでも成績を残しています。怪我もあって出場試合数がちょっと少ないですが、全部出ていたら打点でもホームランでもフェルナンデスの上に行っていたはず。今年の西武MVPはどう考えても和田です。
・フェルナンデス (.285 33本 94打点) チーム2冠王。「ロッテはDHで使うことにして残留させればよかったのに。」と思ったほど働いてくれました。カブレラ不在の間チームを引っ張り、カブレラ不調のプレーオフで打ちまくった西武日本一の立役者です。 もしロッテに残留していて、西武が獲ったのがイ・スンヨプだったとすると、西武はプレーオフにさえ進出していないはず。
・中島 (.287 27本 90打点) 誰がシーズン前、中島がこれほどの成績を残すと予言したでしょうか。えばぁは.250・15本・50打点くらいで御の字だと思ってました。これでも人によっては言い過ぎかも。今こんな成績なら、末恐ろしい・・・。 守備面ではエラーもですが、エラーにならない小ミスも多々。しかし今年はそこに目をつぶって使っていたわけで、来年の第一の課題はこの守備なわけです。そして打撃でもマークが厳しくなるのは必至。 マークされて打てなくても、来年もぜひ使い続けて欲しい(使い続けざるを得ないかも。ショートいないし)。悪いとき引っ込められて育った名選手って、あんまりいないと思うし。
・カブレラ (.280 25本 62打点)- 規定打席未満 64試合でこの数字と言うことは、このペースで1年働いてたとしたら、松中(ダイエー)のタイトルは首位打者だけだったわけです。恐るべしカブレラ。 もはや、「西武ライオンズ史上最強助っ人」の座は揺らがないでしょう。その前に西武がなくなりそうだし(爆)
・貝塚 (.307 15本 75打点) 一見地味ながら好成績を挙げた貝塚。これだけやってくれたら、コンバート(ドラフト時は捕手)の甲斐もあったというものです。 今季は主にDHや、カブレラ不在時のファーストでした。本人としては守備も出たいでしょうねぇ。DHオンリーで成功した選手はほとんどいないし。しかし守る場所が難しい。これが来季の課題です。打つだけなら代わりがいろいろいる(後藤、大島、中村など)のも大変です。 代打要員に戻ってしまうか、DHのほかに出る場所を見出せるか。来年が勝負です。
・赤田 (.257 9本 41打点) 松坂と同期入団(2位)の6年目。スイッチヒッターの1・2番として初の規定打席に到達しました。 来年は確実性(打率も、バントも)のアップが課題。高校時代はスラッガー評価でしたが、今は自分のタイプを見つけたはず。 将来的には松井稼(メッツ)のようなスイッチヒッターになるのを期待してますが、松井だってホームラン打者になる前は下積み時代があったわけですから。着実なレベルアップを期待。
ここからは規定打席未満の選手にも視点を移してみる。
・佐藤友 (.317 2本 27打点) シーズン途中から1番に定着、日本シリーズでブレイクした慶応ボーイであります。 入団時はセカンドに回ってみたり、また外野に戻ったりとかき回されましたが、外野でシュアな打撃を売りにしてレギュラーを掴みました。 日本シリーズでは、追い込まれたあと即座に狙い球を変えて巧みな打撃をするなど解説者をうならせる活躍。顔と経歴はおぼっちゃまそのものですが実力はしっかりしているところを見せ付けました。来季もこの調子で。
・細川(.217 11本 39打点)と野田(.239 3本 8打点) 今季開幕時は野田スタメン。しかし開幕時から打たれ続け、しかも怪我をして離脱と言う大失態。 ここで、この時点は代役だった細川が打撃でチームを引っ張る。サイクルヒットまで記録。リードも冴えたのかチームはいいムードに。
「これは細川で決まりか。」 そう思ったのも6月くらいまでで、細川も息切れ。4月の打棒はどこへやら、あっという間に2割前半。地味にバントとはうまいながら、不振がリードへも影響したのか、怪我の癒えた野田との併用っぽくなり始める。 ところが野田が怪我ばっかり。結局、出場試合数では細川が大幅リード。(細川116試合、野田37試合)
野田が決めきれないのは怪我の多さ。細川が決めきれないのはなんだか荒っぽく感じられる確実性のなさ。 なんて思っていると、日本シリーズで野田が中日打線にホームランを配給しまくってしまう大失態。第2戦の松坂、第4戦の張、第5戦の9回表。第2戦のあとあたりから緊急ミーティングをしていたはずがこのザマ。伊東ならずとも呆れるところです。 第7戦はこう言った経緯で細川がスタメンマスク。で、優勝ですから。野田の株は下がったのでは。
ドラフトで獲った高校生の星が伊東の英才教育を受けるとしても時間がかかるはず。体作りで最低1年は見ないといけないだろうし。 と言うことは、細川と野田は来年が勝負なわけです。優勝特集の雑誌を見たとき『投手陣が細川派、野田派に分かれなかったのがよかった』と書いていましたが、確かに今年はよかったかもしれませんが、長期的に考えれば明らかにキャッチャーは固定のほうがいい。 野田には1年の長が、細川には『伊東の後継者』と言われた自由枠入団の意地があります。先に1軍正捕手の座を勝ち取り、将来現れる(かもしれない)星と争うのはどちらか。双方に期待。
P.S. '01年ドラフトで細川に自由枠を使うことが決まったとき、「伊東の後継者にはそれ相応の待遇が必要だから自由枠を使ったんだ」と某サイトで主張したえばぁとしては、細川を支持。 だいたい細川も大学でショートをやってたりキャッチャーしたりと、「色はついていない」はず。獲ったときも「年取った高校生を育成するようなもんだ」と言うのが当時の評であったわけで、使いやすいのは細川なんじゃないかなぁと。
結局レギュラーにはほとんど触れたことに。高木浩之に触れてないけど、まぁ・・・いっか。 |