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ガイドを含め12人~13人を乗せたツアーバスは、最初の目的地である水原華城に向かっている。車は流れてはいるが、道路は大変な混みようだ。韓国の全人口は約5000万人だが、そのうちソウル市内に1000万人、ソウル近郊を含めれば2000万人と約40%の人たちが大都市ソウル周辺に集中して住んでいる。その多くがソウルに向かって通勤しているのだから、通勤渋滞は当然なのかもしれない。 | ||
ガイドの金さんは何回か訪日経験があり日本語がとても上手だ。韓国の人たちは、本当に語学に堪能だと思う。金さん曰く、「韓国語の発音には日本語にない発音があるので、比較的日本人より他の外国語がマスターしやすい。」 のだとか。金さんの楽しいガイドを聞きながら小一時間、ツアーバスは水原市内に入っていった。
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このバスでツアーに! 水原華城の城壁が見えてきた! |
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水原華城(スウォン・ファソン) |
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ソウルから南へ35km、京畿道水原市にある韓国の世界遺産 水原華城は、朝鮮時代(1392-1910)の後期に37万人もの労力を使って建てられた、未来都市型の城塞遺跡である。(1794年着工、1796年完成) 中国から西洋の築城技術を持ち込み、東洋と西洋の技術が融合している城で、城壁の長さは5kmを超える。現在、城郭内部は市街地化していて、城築時に48ヶ所あった建物のうち41ヶ所が今も残る。広大な敷地は城壁で囲まれ、四方(東西南北)にはそれぞれ大門が作られている。まともに1周すると数時間かかってしまうらしいが、ツアーで廻るのはほんの一部。それでもメーンのところを廻るので充分堪能できる。城壁には数メートルごとに銃を撃つための穴が開いていたり、敵に気づかれないための秘密の門があったりと、当時としては最新技術が使われた城であった。
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東将台(練武台)といって、兵士たちの訓練をしたところ! 右は、東北空心墩という見張り台! 蒼龍門! 5km以上続く、城壁! 敵に気づかれないための秘密の門もある! 訪花隋柳亭(東北角楼)でのショット!見張り台であり、兵士たちの休息所だ! 右は、華虹門といって水原華城、唯一の水門! |
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水 原 市 |
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首都圏南部の中核都市で人口は100万人を超える。中心市街地は、世界遺産「水原華城」の城壁に囲まれている城郭都市となっている。首都ソウルへは地下鉄・車などでも1時間ほどで行ける通勤圏で、今回は行けなかったが、近くには韓国・民族村もある。名物は“水原カルビ”で、サッカーの水原三星ウィングスでも知られる。2002年に行われた、日・韓共催のワールド・カップの時には、水原ワールドカップ競技場で4試合が行われた。
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ツアーバスは9時過ぎに水原華城に到着した。5kmを超える城壁が見えたときから、一種変わった趣だった。北京郊外にある万里の長城を思わせる城壁が続いていて、その内外は市街地として機能しているのだ。まぁ、これをひとつの大きな公園と思ってしまえばいいのかもしれないが、なんか不思議な感じがした。バスを降りると、東将台、東北空心墩、蒼龍門などが周りに見える。ガイドブックで見たのと同じのが目の前に見えると、うれしいものだ。ガイドの金さんについて東将台のほうに向かって歩いて行く。城壁に沿って遊歩道になっていた。ここから15分ほどかけて華虹門のところまで歩いて行ったのだが、城壁の向こう側には人口100万都市、水原市街が見える。今日は天気も良く、はるか遠くまで見渡せた。ソウルも今年の冬は暖冬のようだ。城壁の内側から市街地を見ていると、過去から現在を見ているような錯覚を覚えた。華虹門のところまでくると水原川が流れていて、向こう側には商店街が建ち並ぶ。そこにツアーバスが待っていた。この水原華城には1時間も滞在しなかったかもしれないが、やけに印象に残るところだった。
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城壁の向こう側には水原市街が見渡せた!人口100万都市にしては
“のどかな街” という印象だった! |