ゆっくり上げてきて・・・あれっ?

 水深160m。 今時のヤリイカの水深はこんなもののようだ。

 今日はなんまるさんに付き合ってもらって長井港は儀兵衛丸さんからヤリイカ乗合にチャレンジなのだ。夏にマルイカでターボー船長にお世話になった時から船宿の雰囲気に魅力を感じたが、ここは気の良い常連達で常に賑わっているようだ。

 平日のAM4:45頃船宿に着くとさすがに車は少ない。なんまるさんとはAM5:00に約束をしたが少々おいらの方が早く着いたようだ。早速、船に釣り座を取りに向かったのだが・・・。
前回乗った船はターボー船長のマルイカ船。ヤリイカは乗った事の無いヤス船長の船だと思うのだが暗くて船の名前が良く見えないのだ。
以前、どこぞのなにがしが出船間際まで違う船に乗っていたなんて言う曰く付きの港なだけに気をつけねば・・。

 暗がりの水面付近に儀兵衛の文字を見つけるも今度は岸壁に舫われているロープを引っ張ろうとすると・・・。恐らくは引き潮により「ピーンッ」と張られたロープを引っ張っても船はびくとも動かない。ムむっ!困った事になったぞ・・・。せっかく早く出てきてもこれでは何の意味もなくなってしまうではないか。

すると間もなく一台のワンボックスが・・・颯爽と出てきたその人はさっきまでおいらが引っ張っていたのとは違うロープを軽く引っ張った・・・。
すると船の艫からはしごの様な板が滑り出てくるではないか!その人の背中から後光がさして見えたよ。 おいらはその人と軽く話をして船に一緒に渡り無事なんまるさんと二人分の釣り座を抑える事ができたのだ。

 我々の乗る船は長井沖のイナダ船団過ぎ、左舷の遠くに亀儀根70m(通称カメナナ)を望み、江ノ島沖へと舵をとる。
ポイントでは20に満たないほどの船が流し始めているがそれほど良い按配には見えなかった。船の間隔もやや開き気味でいくらか長い時間流しているものの上がっている様子は無い。

 最初のアタリはすぐにスルメイカとわかるようなハッキリとしたものだった。それでもヤリイカが混ざっているかもと慎重に10段階の3〜4のスピードで巻き上げてくると中型のスルメイカが一パイついていた。 まずまず幸先の良いスタートを切ったもののまわりを見渡す限りでは乗りが悪い様子。 

 普段80号程度で、しかも置き竿が多いおいらには120号の手持ちは結構こたえるのだ。水深が160mだと幹糸に伝わる潮の流れやらで底立ちを取るのもままならず、イカのアタリをとりずらい。水深160mから伝わるヤリイカの反応は微かなもので、ともすると感触を忘れてしまい巻き上げてみたもののイカの姿はないなんて事は何度もあった。
それでも疑心暗鬼に巻き上げるとツノに墨が付いていたり、切れた身が付いていたりと何とも歯がゆいのである。
 それでも何とか早々にスルメを3バイほど確保して念願だったスルメの沖干しをなんまるさんにさばき方のコツなどをご教授頂きながら作る事ができました。
 親父曰く売ってる奴だとしっとりとした身の内側の感触が無いんだよなぁ〜とか言いながらパクパク食べて、べた褒めで評判が良かったですぅ。宅急便で送付した時には「この汚いイカ」はどうすんだ?なんて電話の向こうで言ってたくせに・・・。
 終ってみればヤリイカは5ハイと少なめだったものの食べる分には程よい量だし不満はないのだ。ただ、何度となく空で上がってきたツノは虚しさを覚えるなぁ〜。竿もよくないのかも知れないけど、も少し敏感に最初のアタリから聞き合わせをして確実に巻き上げないとゆっくり巻き上げるだけに非常に効率が悪くなっちゃうんだよねぇ〜。160mで約2分ほどかかるからねぇ。

 ヤリイカのお味の方はと言うとこれまた甘〜くて・ベリまかったのだ!。



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