作品名 | 石庭 |
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さくひんめい | せきてい |
初出誌 | サンデー毎日[1] |
初出号数 | 1950年10月中秋特別号[1] |
文庫/全集 | 巻 | 文庫本名/副題 |
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角川文庫 | - | 愛 |
井上靖小説全集 | 3 | 比良のシャクナゲ・霧の道 |
井上靖全集 | 2 | 短篇2 |
時代 | 終戦後、昭和20年代? |
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舞台 | 京都府(仁和寺、龍安寺) |
あらすじ | 魚見大二郎は光子との新婚旅行に、かつて生活を送った京都の地を選んだ。そして、仁和寺や昔歩いた道を通って、龍安寺の石庭を訪れる。そこは、若い頃に同じ女性ルミを愛して親友の戸塚大助と争った場所でり、また、その三年後に、同棲生活をしていたルミと破局を迎えた場所でもあった。光子は石庭の高次な精神の世界に触れ、心にある変化が生じる。 |
おなまえ | 日付 | ちょっと一言 |
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さいとうさん | 2000.08.23 | 「石庭」に漂っている寂寥感、井上作品の女性に特有の運命論的な真摯さ、それらが一枚の絵のように石庭を背景に浮かび上がるような傑作です。必読。 |
イズノ助駿太郎さん | 2000.10.14 | この作品の登場人物である戸塚の表立った烈しさと、光子の内なる烈しさに何か心を打たれました。僕は龍安寺に行った事はありませんが、両者にこのような「非常なほど高い精神」を呼びかけたのもこの寺の石庭のなせるものだったのでしょう。最初に読んだ時、いつのまにか主人公の魚見になって作品に入り込んでいる自分がいました。そのためか、光子の置手紙で終わるこの物語を読み終わった時、僕はしばらく唖然としてました。 「結婚記念日」も好きですね。 |
[1] 井上靖ノート