カバー |
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粟屋充 |
崖(上・下) | |
文藝春秋 | 文春文庫 |
上巻 | |
初版発行 | 1979年1月25日 |
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頁数 | 454 |
男は自分の体がゆるやかに、全く無抵抗な感じで、傾斜面をすべり出したのを知った。あとは落下という言葉がふさわしいすべり落ち方だった。彼にとって極めて大切なことが、幾つも幾つも、同時に男の脳裡を横切った。この男、山代大五がこの事故で失った三年間の記憶。その空白の部分に浮彫りされる人生とは? | |
備考 | |
文春文庫104-12 | |
下巻 | |
初版発行 | 1979年2月25日 |
解説 | 福田宏年 |
頁数 | 462 |
崖から転落した山代大五は、九日後に意識を回復したが、三年間の記憶を失っていた。人間にとって、過去とは何か。人間は過去を切り離したり、過去と決別したりすることができるのだろうか。生きるという現実のなかにある過去の重みを、一人の男の失われた時間の謎を追究しながら確かめた問題長篇。 解説・福田宏年 | |
備考 | |
文春文庫104-13 |
収録作品 | 初出年 | 情報 | 紹介 | 感想 | |
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1 | 崖 | 1961年 |