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タヌキのためふん

 タヌキ(イヌ科タヌキ属)

 この写真に写っているのは単なるフンですので縮小しておきました。どーしても大きく見たいという人は写真をクリックすると標準サイズに拡大されます(食事中の方、特にカリントウ食べている人はご注意を・・・)。

 タヌキは、場所を決めてフンをする習性があります。これを「ためふん」といいます。その場所では複数の個体がフンをするので、山盛りになっていることもあります。縄張りは作らないことから、そこのフンを通して個体間で情報交換を行っていると見られています。

 ためふんの場所はタヌキの行動範囲内に複数あり、毎日の巡回でそのうちの幾つかを使います。見通しが良い所に決めていることが多く、登山道上にあることも珍しくありません。だから下をよく見て歩くことは、転倒防止だけでなく「ズボッ」と踏み込まないためにも大変大切でございます。

 フンを調べればタヌキが何を食べているかが分かります。齧歯類などの小動物から両生類、魚類、昆虫など、捕獲できれば何でも食べるようです。また、甘い果実など植物性のものも食べる雑食性です。フンの中に発泡スチロールが混ざっているのを見たこともあります。食べられるものが多岐に渡るため、縄張りを作って別個体を排除する必要がないのでしょう。タヌキは夜行性と言われていますが、山歩きをしていると昼間に見かけることもあります。

 昔話でタヌキはわる者として扱われることが多いように思いますが、ためふんの習性を知ってその理由が分かりました!?・・・童話の作者はためふんに足をつっこんだことがあるに違いありません。それで頭にきたんですよ、きっと。。。