虫よけスプレーは、どのような作用で虫を寄せつけなくするのでしょうか。
虫よけスプレーには忌避成分としてディート(ジエチルトルアミド)が含まれています。これは、第二次世界大戦後アメリカ陸軍により開発された化学物質だそうです。現在では、日本で市販されている虫よけスプレーの多くで使われています。
この成分が昆虫に対してどのように作用するかについては詳しく調べられていないのかもしれません。ネットで検索しても詳細な研究の情報は得られませんでした。
そこで、虫よけスプレーがかかった虫がどのような反応をするのか見てみることにしました。
この写真はカメムシの一種です。多数の固体が葉の上に密集しているところにスプレーをかけると、蜘蛛の子を散らすように逃げまどいます。苦しそうな様子はありませんでしたが、一斉に触角を掃除する行動が始まりました。触角によごれが付いた時などにみられる行動で、前足についている細かい毛で触角を一本ずつしごきます。触角に違和感を感じていることは間違いないようです。
他のある種のカメムシでは、少し驚いた様子を見せるだけでほとんど動じません。触角の掃除も全くしませんでした。
また、ある種のアリの行列にかけると、そこで行列が分断されてしまいます。噴霧されて地面に付着した虫よけスプレーに忌避されて分断されるのです。
コガネムシの一種では、ほとんど動じず、全く触角を気にするそぶりも見せませんでした。
甲虫が全て無反応かというとそうではなくて、すこしかけただけで、あわてて触角の掃除を始める虫もいます。虫の同定は不得意なので何という名の虫かはわかりませんが。。。
このように、虫の種類により虫よけスプレーへの反応は違うようです。肝心の蚊やアブの反応はどうなのでしょうか。興味あるところです。