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目にまとわりついてくる小さな虫  ヒゲブトコバエ(クロメマトイ)

 山歩きをしていると、顔にまとわりつく小さな虫に悩まされることがあります。よく注意していると、その虫は特に目に対して強い執着があるように飛んで来ます。すぐ目に留まるわけではありませんが、こちらの動きに合わせて目の直前をホバリングしてうっとうしいのです。

 先日その虫を捕まえて写真を撮りました。ハエでした。最初、虫の名前はわからなかったのですが、さすがインターネットは素晴らしい百科事典ですね。この虫の記述が多くありました。

 その名前はヒゲブトコバエ科のヒゲブトコバエ。触角がショウジョウバエなどの小バエに比べて太いのが特徴です。別名はクロメマトイといいます。目にまとわりつくハエを総じてメマトイといっており、ショウジョウバエ科にもメマトイに属する種類がいます。

なぜ、この虫は目にまとわりつくのでしょうか。動物の目を潤す涙には水分の他塩類やタンパク質が含まれています。それを目当てに集まってくると考えられます。実際に目に留まって涙を舐め取る証拠写真を撮りたいところですが、東洋眼虫症という病気を媒介することもあるそうで止めておいた方が無難です。

この虫は目だけでなくカメラのレンズにも集まって来るところを見ると黒くつやつやする物に反応するようです。ターゲットの最終確認は視覚に頼っているのでしょう。

この虫への対抗策については、目に直接飛び込ませないようにするため眼鏡をかけるのがよいです。またハッカ油が効果有りと書かれているページもありました。今度、メントール(ハッカ油の有効成分)の入ったのど飴で確かめたいと思います。