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ノアザミの花はハナバチなど送粉昆虫が訪れた時にのみ花粉を放出し、大切な花粉を無駄にしない工夫があります。
雄性期の後、葯筒の中で伸張し続けた雌しべは葯筒の高さを超えます。外に現れ出た雌しべは成熟し受粉可能となり雌性期に入ります(写真上に見られるように色の濃い葯筒の上に細い花柱が伸びている小花が観察される)。 |
ノアザミの紅紫色の頭花は上向きに付き、草原のなかでもひときわ目立つ美しい花です(写真1)。その基部にある総苞片は直立しているのでトゲトゲしているように見えます。写真2のように、総苞片からは粘液が出ているので虫がくっついて離れられなくなっているのをよく見かけます。虫を捕って消化吸収している訳ではありません。それ故、食虫植物ではないのですが、そうすると粘液の存在理由がはっきりしません。粘液がないとどの様な不利益を被るのでしょうか。調べた人はいらっしゃいませんでしょうか(小学校の自由研究でもできそうな課題です)。一つの考えとしては、その植物にとっての害虫から大切な身(花、つぼみなど)を守るためということが挙げられます。 が、具体的にどんな「害虫」を想定してこの様な粘着物質を作っているのかは不明です。実際、小さなアリなどはこの粘着帯に出会うとトラップされる前に引き返しているようですが。。 |
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