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多年草です。フウロソウ属の花はいずれも雄性期の後に雌性期になります。開花当初、10本の紫色の葯から花粉が出されている間は赤色の柱頭は閉じて受粉できないようになっています(写真1)。花粉が終わった頃に赤く印象的な5本の柱頭が外側に展開し始め受粉可能になります。まもなく、葯は落ちてしまい、花の中心は雌しべだけになり雌性期になります(写真2)。雄性期と雌性期は花の中心の様子が大きく違うので、この花の変遷を知らない人は別種の花かと思うかもしれません。このように雄と雌の期間を分けることにより、自家受粉をさけ、シマハナアブなどの昆虫に別の株から花粉を運んでもらって受粉する工夫をしています。その後、花弁が落ちてがくが閉じ、果実への成熟が始まります。果実は黄色から黒色に熟します。秋の晴天の元、乾燥したときに5個の黒い種がはじき飛ばされて周辺に散布されます。 |
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