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フィボナッチ数列とは

Fn+2=Fn+1+Fn (F1=1 F2=1)

で表される数列です。具体的には

1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、・・・・・・

というものです。この数列がどの様に植物に関係しているのでしょうか。

 ヒマワリについて種の並びに注目すると、写真のように整然と並んでいることがわかります。黄色・緑色・赤のらせん毎に、このヒマワリには全体で何本あるのかを調べてみると、それぞれ34本,55本,89本となります。らせんの本数はフィボナッチ数列に含まれていることがわかります。このことは偶然ではなく、これより小さなヒマワリで観察しても、らせんの本数は減ってもその数はフィボナッチ数列に含まれるはずです。
 ヒマワリの種の並びは次の式で表すことができます。vは任意の定数で、tに自然数を順に代入してプロットしていくと下の図にしめす散布図が得られます。ここでは図の中心が原点となります。注目点は式の中に黄金角が含まれていることです。ヒマワリは黄金角を知っているのでしょうか。

χ=vt×cos(θ/180×πt)   y=vt×sin(θ/180×πt) 

黄金角θ=360/(黄金比)2    

    =360/((1+(√5))/2)2  

    =137.5077641 

 この他、フィボナッチ数列は、筒状花、松かさやパイナップルの実についてもヒマワリ同様のらせんが現れますし、多くの離弁花の花弁数もフィボナッチ数列に含まれます。例えば、サクラの花弁は5枚、コスモスは8枚、マーガレットは21枚です。ヒマワリは頭花の大きさによって21、34、55枚の花弁が観察できます。

また、互生タイプの枝の出方にもフィボナッチ数列が現れることが知られています。この写真はハンゴンソウですが、茎を2周する間に5本の枝が出ています。これを2/5葉序といい、2も5もフィボナッチ数列に含まれます。葉序には1/2、1/3、2/5、3/8、5/13などが知られ、多くの植物でフィボナッチ数列に従っているはずです。ちなみに枝の出る順番は左回りの株と右回りの株がほぼ1:1で出現します。これは遺伝的に決まっているのではなく、発生の時点で偶然に決まる事象です。

 以下作成中

フィボナッチ数列に従うと植物にどんな利点があるのでしょうか。

どんなメカニズムで様々な場面でフィボナッチ数列が現れるのでしょうか。植物はフィボナッチ数列や黄金角が遺伝的に組み込まれている?