関西学生アメリカンフットボール Div1 第2節



09月12日(土) EXPO FLASH FIELD 15:30
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
龍谷大学
近畿大学


 前節の試合では両チームとも攻撃でコンスタントには進まなかったが、その中で、どちらのチームにもビッグゲインの可能性があったのがキックリターンだった。龍谷大学リターナーは#6井貝、近畿大学#15小梶、#28久保。スピードがあって視野が広くて隙間を見つけられるリターナーの個人スキルで、両チームともに2回ずつのビッグリターンを見せている。

 そして興味深いところは、両チームとも対戦相手リターナーのビッグゲインを許していないこと。つまり、好リターナーを擁し、一方でカバーチームも完璧という矛/盾の関係にある。この構図にあってもキックリターンからのそのままリターンTDというシーンが見られるだろうか。それともリターンをどの位置で止められるか。

 前節は攻撃不調だった両チームなので、フィールドコントロールの優劣は、そのまま試合展開に直結する。一つのリターンだけでもその対応を誤ると、試合勝敗に直結する事故になるかもしれない。

 そして前節不調だった攻撃陣だが、復調なるか。この試合を含め今後のことを考えると、今年のオフェンススタイルを発揮してほしい。

 近畿大学はパスドライブの可能性が見えている。前節第4Q最後など窮地に追い詰められたシーンほどパスが繋がる印象だが、平時でも期待したい。さらに高速RBによるオープンランゲインが多かった。このあたりが攻撃復調の突破口になるはずだ。

 一方の龍谷大学オフェンス前節は、春から試みているTEパスやRBのタレントを生かしたランプレーという傾向が引き継がれていることを確認できた。関西大学DLに苦労したものの試合後半ではリズムがよくなりかけていた様子も伺える。今シーズン初得点は是非ともこの試合で。

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 近畿大学ディフェンスはLB#1塚本を筆頭にスピードを前面に押し出した前節だったが、神戸大学のトリッキーなプレーでスピードを封じ込められている。そして今回。龍谷大学攻撃は、この前掛りディフェンスにどのような策を講じて対抗しようとするのか、ひとつの見所です。

 一方の龍谷大学ディフェンスもDL#99森、LB#51長谷川、#9正岡など注目選手は多い。前節関西大学戦では力を発揮できなかったイメージがあるが、実は、後半開始直後のインターセプトや第4Qサイドチェンジ後の第3Dなど集中力を高めてシャットアウト対応したシーンがある。この試合では力を示せるい守備陣にも期待したい。

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 両チームの力関係は、攻守守攻とも、そしてスペシャルチームにおいてもほぼ互角なので、勝敗の行方はやってみないと判らないという、第三者の立場で見れば面白い試合になる。
 当事者としては混沌状態。の試合をどのようにコントロールして主導権を握り、勝ちあがるか、次節以降の試金石として重要な試合になりそうだ。

 ロースコアのままタイムアップという試合結果は両チームとも今後の展開に少し暗雲が・・・。ある程度の得点を重ねて勝利できれば今後に明るい材料が揃い第3節に向けて弾みがつくが、反対に黒星になってしまったチームは攻守ともに苦しいシーズンになりかねない。ある意味では結果を知りたくない、そんな試合です。










09月12日(土) EXPO FLASH FIELD 18:30
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
桃山学院大学
立命館大学












09月13日(日) 王子スタジアム 14:20
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
関西大学
神戸大学


 第2節全4試合のそれぞれの試合展開や試合結果について想像を巡らしてみたときに、残念ながら2試合はかなり高い確率で結果予測できてしまう。残りの2試合のうち、試合をやってみないと結果が見えない展開予測不可能なのが第1試合の近畿大学VS龍谷大学。
 そして、この関西大学VS神戸大学は、総合的にみると関西大学優位なのは動かしがたい事実だけれども、ひっくり返る可能性も少しはある。そして、もしも、本当に白黒逆転するようなことがあれば今後のリーグ戦展開や来年以降に向けての衝撃は計り知れない、そんな大きな意味を持つ試合である。

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 この試合は、関西大学オフェンスが得点力を発揮できるか否か、ここが最重要ポイントになり、その成否によって試合展開と結果が大きく変わってくる。

 神戸大学勝利なら終盤までもつれるロースコア僅差の試合。関西大学が白星になったとして想定するパターンは、ロースコア僅差と圧倒的大差勝利の2種類がある。
 ロースコア僅差での勝利でも、とりあえずは十分な結果ではあるのだけれども、私的に関西大学視点に立つとき、今シーズン今後や来年以降などの諸々を考えると、やはり、オフェンス得点力を発揮しまくった展開というシーンをみておきたい。

 その理由は、前節観戦記でも書いたように、シーズン後半戦での強力ディフェンスを相手にする試合では、それなりに得点力が必要になってくる、それを完成度の高い神戸大学ディフェンスに対して機能するか、早い時期に確認しておきたい、ということ。関西大学視点に立てば、一昨年の台風下でのロースコアな展開だけは避けたいところ。

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 なお、神戸大学オフェンス得点は少ないかも、と見込んだロジックは次のとおり。

 神戸大学攻撃スタイルは、時間をかけてコツコツと少数得点を積み上げていくタイプなので得点自体は少なくなる傾向になるのは止むを得ない。さらに、関西大学の重量級DLに対して、単発では神戸大学OL優位になるシーンがあるかもしれないが、オーバーパワーし続ける展開は、予想しにくい。したがって神戸大学の獲得得点は少数得点にならざるを得ない。

 このときに神戸大学視点での勝利へのストーリーは、ロースコアな得点を堅実守備が守り抜くという試合展開に導いていくこと。この展開に関西大学が乗ってしまうようであれば、それは試合の主導権は神戸大学が握っている神戸大学ペースの試合になる。

 では、関西大学ペースの試合にするためには。関西大学攻撃が早い段階で大量得点(前半で4TD程度以上)を積み重ねて、神戸大学オフェンスの得意とする時間をかけたコツコツドライブでは間に合わないように追い詰める展開に持ち込めばよい。なので、関西大学オフェンスの得点力が重要になる。



 ところで、神戸大学攻撃はロースコアな展開しか描けないとしたが、そこをひっくり返す(神戸大学攻撃が時間をかけずに速攻で得点する)仕掛けが、神戸大学スタッフにあるかもしれない。

 ポイントは、関西大学重量DLをどのようにコントロールするかだが、神戸大学OLが真っ向力勝負を挑んでも消耗戦になるばかり。そこで、前節近畿大学の前掛りスピードディフェンスに対してトリッキーかつ巧妙な動きを加えて足を止めたような仕掛けがあるか。
 関西大学ディフェンスに対して何らかの策があれば、前節関西大学LBの動きがイマイチだったこともあるので、2試合連続でDLLBを振り回せるかも。神戸大学サイドラインベンチワークにも期待したい。

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 その関西大学攻撃は、QB#8石内スターターが続く。#14岸村と一緒にオフェンスチームを率いて3年目となる。
 ところで、ここ数年、オフェンスチームに得点力がなく、守備に過度の負担をかけていたのも事実である。例年、守備はそれなりに仕上がるという実績があり、信頼できる。そして今年もそれに倣うという強引な前提の下に、攻撃得点力アップは必須。最悪、得点の取り合いでも勝てるような攻撃力を備えたい。
 そして今年の攻撃陣容は、ここ数年の中でも得点力を発揮できるかもしれないメンバーが揃っていて、個人的には大いに期待している。

 前節は、春課題だったランドライブの可能性もRB#43畑中のパワースタイルと#22古川などのスピード系を両方とも見ることが出来た。そしてQBは1試合を任されるようになって試合の中でのモメンタムコントロールを身につけたかもしれない。さらに、春にすでに解決の兆しが見えたパス攻撃についても、ほぼ同様のパフォーマンスを展開していた。

 前節は、WR#81中村の固定ターゲットだったことと、中央ロングポストのターゲットに全く合わなかったことが気がかりだが、春の試合でも試合毎にターゲットとパスコースが固定されていた様子なので、今節では別ターゲットへのパスが繋がるはず。少なくとも昨年秋のパス組み立てよりはかなり進化している。

 しかし、神戸大学DB陣にもアスリートが揃っていて安定したパスディフェンスを見せている。その中でパスを通せるか、ここは関西大学攻撃の得点力を見る上で要注目ポイントである。

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 その神戸大学ディフェンスは、DL#99野田などフロントに重量級が並び、LBDBにはアスリートが揃う。とくにILB#37東ととDB(S)#2林による中央縦のラインが堅実だ。
 近畿大学戦ではDB#2が中央ランキャリアに絡んでショートゲインに止め、ロングパスカバーにも対応して全体を見守りながら最終セイフティーとしてロングゲインを食い止めていた。
 そしてILB#37も全体に目を配る。開幕戦で再三のロスゲイン奪取した3年生ILB#37のパフォーマンスが見事だった。今春もプレーシーンは観ているはずだし、昨年秋も登場シーンがあったかもしれないが、印象に残っていないのは私の観戦姿勢が悪いからだろう。この両名で中央プレーをそれぞれショートゲインロスゲインに止める。

 さらに関西大学ORのロングパスに前節2インターセプトの#CB#9田中と#15林が対応する。ターゲット豊富な関西大学IRに対しても守備範囲の広いOLB#49秋篠、#8川手が対応可能と、穴の無い守備陣形を構築している。

 前節との違いは、相手攻撃ラインのパワーサイズが一回り以上大きくなること。前節のように神戸大学DL優位というシーンは続かないだろうが、関西大学OLも若い学年の選手も組み込まれている状況なので、まだまだ第2節では完璧とはいえないだろう。そのあたりのライン戦攻防からどちらが優位に立つか。

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 第2節にして完成度の高い神戸大学ディフェンスに対して、関西大学攻撃がどこに突破口を見出していくか。ここのオフェンス組み立てストーリーがこの試合の最大の見所であって、さらに言えば今シーズン28試合中でもトップクラスの注目ポイントになる。GAORA生中継はナイスチョイス、そんな位置付けの試合です。










09月13日(日) 王子スタジアム 17:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
関西学院大学
京都大学












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