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両チームとも前節はなんとか勝ち星を獲得するという試合になった。つまり、オフェンスに得点力があれば、少し余裕を持って試合を進めていられたのではないか、という課題を抱えるチームの対戦となる。 関西大学は2枚看板のQBの起用が続く。この点はそのようなチーム方針だとしても、今年の得点パターンはこれ、という方向性だけはなるべく早く確立しておきたい。リーグ戦後半戦までの残り時間を考えると、そろそろタイムリミットが近づいている。なんとか、そのようなきっかけとか方向性を感じさせてくれれば安心できるのだが。 ただし龍谷大学ディフェンスもDL#99木下、OLB#9正岡、#51長谷川、ILB#54平野など動きがいい。スピードもあるので、単純なオープンランだけでは十分に対応されてしまうだろう。堅守龍谷大学ディフェンスに対して、計算して作り上げたプレーで得点するか、一発ビッグゲインだけの加点になるか。それとも、FG3点を積み重ねていく得点パターンになるか。 ディフェンス陣は分厚い壁(DL)と機動力のあるセカンダリー(LB)というリーグでもトップクラスの陣容なので、オフェンス得点力さえ整備できれば、順位争いでも面白い存在になる、というストーリーが立つだけに、なんとか、よろしくお願いいたします・・・。 対する龍谷大学は、このDL#93新川、#90藤谷、ILB#11東條、#38阪本、OLB#4林、#7湯川という鉄壁メンバーを攻略する必要があるのだが、どこを突くか。快速ランナーとパワーランナーと器用なIR。そして最上級生になったQB#6竹内のパフォーマンスに注目。 |
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神戸大学は前節立命館大学戦でQB#7櫻井が負傷退場している。したがって、この試合のQBは櫻井復帰なるか、それとも#9鳥取がスターターとなるか、という分岐点はある。 しかし、神戸大学オフェンスのチーム作りは、選手に合わせてプレースタイルを変えるスタイルではないので、おそらく、どちらのQBが出場してきてもオフェンススタイルの根幹は大きくは変化しないだろう。 さらにQB鳥取も昨年今春と試合経験を重ねているのでスターターになってもオフェンス自体のパフォーマンスに影響は少ないと考える。 サイドライン際へのパスはWR#11金岡が脚光を浴びた前節だったが、#80八田、#18多田などターゲットは豊富。左右パスでディフェンスを広げて中央をRB#22中平が突破していくという攻撃パターンが今回も繰り広げられるはず。 対する京都大学前節は龍谷大学に黒星を喫するも、重要なシーンでの攻撃権喪失(ファンブルロスト)が頻発したのが敗戦の大きな要因である。ボールセキュリティは癖の部分が大きいので一朝一夕には修正できないかもしれないが、攻撃リズムを壊してしまったのも事実。なんとか自滅だけは回避したい。 攻撃パターンはRB#35田嶋と#21大上が中央ランとショートパスターゲットになり、WRでも#8大工、#80竹内など多彩。正直なところ、シーズン開幕前にはここまで攻撃バックスが揃うとは思っていなかったし、QB#林田のパスも良い。したがってターンオーバーさえなければ京都大学主導の試合展開ということも十分に考えられる。 一方で、京都大学ディフェンス全般に破壊力や力強さという泥臭い部分を感じなかったのも前節の印象の一つ。個々には鋭い選手も存在しているのだが例年と比較すると大人しい感じがする。 という思いは、実は春からあったのだが、ひと夏を超えた開幕戦でも確認できてしまった。なので、神戸大学オフェンスが準備万端完璧ならば面白い試合になるかもしれない。 |
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開幕戦、立命館大学オフェンスは、Iフォーメーションの中央ランプレーという攻撃スタイルに固執した。このスタイルが今シーズンの攻撃スタイルの中心なるか、と前節観戦記で書いた。
では、第2戦、この試合でオフェンスはどのようなスタイルで臨むのか、あるいは、何かを目的とした新しい別の試みがあるのかないのか。 シーズン全般を眺めたスケジュールを考えたときに、私的には、「こんなことをしておきたい」という思いはあるのですが、どうでしょうか。対戦相手同志社大学との力関係を考えたときに、昨年リーグ戦のように黒星を喫することは許されないですが、勝利を確定づけつつ何かの方針・目的があってもいいかもしれない。「二兎を追うものは一兎も得ず」にはならないように。 対する同志社大学は、攻撃がなかなかつながらなかった前節関西学院大学戦同様に、苦しい試合展開を強いられることになりそう。それでも、前節、最後まで試合を諦めなかった姿勢を今回ここでも見たいです。DB(S)のような動きをするDB(CB)には要注目。 |
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得点力を比較すると残念ながら関西学院大学優勢といわざるを得ない。過去数10年単位で振り返ると、思わぬ大差になってしまうこともある。だが、昨年のこの対戦は第3節で関学21−0近大というファイナルスコア。関西学院第学のそれまでの2試合と比較すればロースコアぶりは際立ち、最終戦立命館大学戦に次ぐ少得点な試合になった。もちろん後半戦に向けてセーブしたとかあるのかもしれないのだが。 では、今年は、大差か僅差か、どちらだろうかと考えたときに、前節の近畿大学ディフェンスの健闘ぶりが思い浮かぶ。つまり今年は昨年同様にロースコアな試合になるのではないだろうかと考えている。 注目は近畿大学4年生を主体としたディフェンスフロント陣。ILB#51、OLB#45金沢、DL#8神山、#90吉岡、#96松田、#91藤井などの前2列は、分厚く、しかも、動ける7人である。このプレッシャーがQBに届くか否かというところが注目。前節同様DE#8神山の回りこみが効けば、QBサックのシーンも何度か発生しそう。 関西学院大学オフェンス視点に立てば、OLvsDLのライン戦攻防と、プレッシャーの中でQB#11斎藤が安定したパフォーマンスが繰り広げられるか。あるいは、攻撃リズムを狂わせるシーンがどの段階で出てくるか、そしてどのようにプレッシャーを回避しながらパスをつなげていくか。 ただバックスはRBWRとも様々な人材が揃っているので、冒頭にも書いたように得点力では関西学院大学優位は揺るがないが、それでも、どのようなスタイルで得点を重ねていくのかは気になるポイント。 リーグ戦の最低限の目的が「勝利」なので、序盤からむやみな冒険、つまり、あまり得意ではないかもしれない「OLパワーとRBの突進力を生かした中央突破」という選択肢はないだろう。 OLとQBのパフォーマンスが多少不安定でも、得意とするサイドライン際へのショートミドルのパスでDBとWRの1対1の対決という図式からドライブを重ねるというスタイルを選択するのは想像に難くない。ターゲットはWR#84樋之本、#81水野、#91蔵野。得意とするプレーで突破口を開くというのは王道だが。 |